手足に障害を持つ作家の乙武洋匡さんが9月23日、鳥取県「〝支え愛〟のまちづくりフェスティバル」に招かれ米子市で講演しました。
乙武さんは8年前、子どもたちの犯した殺人事件をきっかけに、教員免許を取得し、昨年度まで3年間、小学校の先生をしました。
「ぼくは、両親や先生、近所の人たちの愛情に恵まれて育ったので、おとなとして次の世代に受けた恩を送りたい」と思ったからだと話しました。
やる前から諦め、弱音を吐く子どもたちに対して、「ぼく自身が率先してやって見せていこう」と決意。水泳の授業でもがきながら5㍍泳いで見せて、顔を水に漬けることができなかった子どもが5㍍泳げるようになったことを報告しました。乙武さんは、「『ドラえもん』ののび太が、居心地よくいられるクラスをめざした」として、「勉強や運動ができなくても、得意なことや、いいところをおとなが見つけ出して、自己肯定感が持てるようにすることが大事だ」と強調しました。
いじめや差別を受けた経験を聞かれ、「強い性格なので直接はないが、親子連れの母親が〝言うことを聞かないとああなる〟と子どもに言ったのを聞いて、母に申し訳ないと思った」と話しました。
治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟鳥取県東部支部は9月24日、鳥取市で総会を開き、23人が参加しました。保田睦美事務局長が報告に立ち、歴史認識をただすたたかいの重要性について強調。日本政府に①侵略戦争②植民地支配③治安維持法の3点について、反省と謝罪を求める運動、治安維持法犠牲者への国家賠償法の制定を求める署名推進を提起しました。
市谷尚三氏(73)は、鳥取県議会が育鵬社版教科書の採択を求める陳情を採択したことにふれ、〝憲法を変えて軍隊を持て〟、〝あの戦争は侵略戦争ではな
かった〟という論調が強まるもとで、アジア・太平洋戦争の実態と治安維持法を語ることが大事だとのべ、自らの体験を語りました。
参加者 らは、原発事故、鳥取市庁舎問題についても交流しました。放射線技師の平家正氏は、避難指示が出ている20ミリシーベルトについて、放射線を扱う職業の許 容値であり、民間人の許容値は1ミリシーベルトだとのべ、子どもは影響を受けやすいので気を付ける必要があると指摘しました。
総会では、来年4月上映予定の映画「弁護士布施辰治」予告編を上映、朗読劇「治安維持法と山代巴」が上演されました。
鳥取市の市庁舎新築移転を問う市民の会(吉田幹男会長)は9月14日、市議会の36議員に対して行ったアンケート結果を発表しました。
新築移転反対の議員が14人になり、3分の2以上の賛成がいる「位置条例」は、現時点で否決される公算が大きいという結果が出ました。
アンケートでは、①「市民の会」の住民投票条例案への賛否②その理由③市当局のすすめる市立病院跡地への新築移転への賛否④竹内功市長の市庁舎整備計画の進め方への賛否とその理由―について回答を求めています。
36議員中、議長を除く35人が回答を寄せ、①住民投票条例案は賛成13、反対22③新築移転は賛成18、反対14、無回答3④進め方は賛成15、反対14、無回答5、その他1でした。
条例案反対の議員は、「不備がある」「対案がない」とする意見がある一方、「新築か耐震か、現在位置か移転かを具体的に示し、…住民投票をすべき」「(不備な点を)検討整備したのち、住民投票を行うべき」と住民投票を肯定する意見もありました。
「市民の会」の吉田会長らは、「与党議員の一部も位置条例は反対に回ると確信した」「議員は、自らよしとする条例案を提案すべきだ」とのべました。
むきばんだ史跡公園秋麗まつりが9月23日、大山町で開かれ、親子連れでにぎわいました。
古代体験や弥生人の食卓が再現され、子どもたちは、土器作り、火起こし体験、魚のつかみどりを楽しみ、古代米のおにぎりやどんぐりのすいとんを食べました。
鳥取医療生協は9月18日、60周年記念健康フェスティバルを開きました。
中央舞台では、鳥取醒龍團(せいりゅうだん)の龍舞「夜光龍」、ロケットくれよんコンサート、べるをさんの講演「笑う健康」などが企画され、出店でにぎわいました。フェスティバルに百円市を出店した鳥取市河原町の農家は農薬を使わずに作物を作っています。
ナスを400本植え、「採っても採って生える」今が最盛期です。この日は、ニラ、ニンジン、オクラのほかコメを3㌔900円で売りました。
1・5㌶の水田を持ち、「肥料は主に鶏糞を使用している。草ぼうぼうで、青い虫が食っとる」と言います。キャベツも作っていて、「虫に食われた分を除くと小さい玉になってしまう」と市場に出す苦労を語りました。
買い物客らは「鳥取のおコメは安心して食べられる」と、親戚に送る分も買い求めていました。
無差別平等の医療の実現をめざして来た鳥取医療生協は、旧病院の解体・再利用、施設の改修、医療機器更新のために新・組合債(出資金5万円以上の組合員対象に、年利1%で5年定期)を募集しています。
鳥取県生活協同組合連合会は9月25日、「原発事故からエネルギー問題を考える」公開講座を開き、約50人が参加しました。
環境エネルギー政策研究所主席研究員の松原弘直氏が自然エネルギーについて、放射線技師の田中文也氏が原発と放射線について講演しました。
同研究所は、自然エネルギーや省エネの推進、発送配電分離などエネルギー市場の適正化をめざし、政策提言や市民ファンドの設立、自治体への政策アドバイスを行っています。近く、同研究所の呼びかけで自然エネルギー団体が加盟する日本再生可能エネルギー協会が発足予定です。
松原氏は、石油の生産量がピークに達しており、今後、生産量が年々減少して値段は上昇すると予測。中国に世界の工場が集中するなど、中国のCO2排出量が急増して米国を超えたことを報告しました。
福島原発事故について、文部科学省による航空機モニタリング、フランスCEREAによるセシウム137の地表面沈着量シミュレーションを示し、福島を中心に放射性セシウムの汚染が広がり、「鳥取よりアメリカの方が放射線量が多い結果になる」と指摘しました。
さらに、火力、水力、揚水の発電施設を利用すれば、原発全停止になっても電力需要を賄えると指摘し、「2020年までに全体の電力使用量を8割に減らし、自然エネルギーの割合を37%まで増やしたい」と語りました。
日本の自然エネルギーについて、豊富にあるが政府に開発する気がなかったと指摘。太陽光、風力を中心に、小水力、バイオマス、地熱などが活用できるとし て、20年までに、発電に占める割合を自然エネルギー37%、天然ガス44%、石油・石炭19%、原子力0%にするシナリオは実現可能だと語りました。
田中氏は、原発事故が起こったとき、アメリカと同様に80㌔圏外への退避勧告を出し、放射能の汚染状況を詳しく調べ(プルトニウムなどのα核種の場合、飲料水・乳製品の暫定規制値は1㌔当たり1ベクレル)、帰宅できるかどうか判断すべきだったと話しました。
鳥取県革新懇は9月18日、北栄町で結成30周年記念講演会「考えよう大震災と原発」を開き250人が参加しました。
金閣寺・銀閣寺住職の有馬頼底氏が大震災と原発事故について講演し、松本昭夫北栄町長が風車のまちづくり、放射線技師で放射線医学が専門の田中文也氏が「島根原発で事故が起きたら」をテーマに特別報告しました。
有馬氏は、ブッシュ米大統領が金閣寺に来たとき、「日本は平和だな」と語ったのに対して「世界が平和でないとだめなんです」と語って、ブッシュ大統領が間
を置いて「イエス」と答えたことを紹介。「仏教は、人の命を奪ってはいけない不殺生戒がある。仏教に復讐という文字はない」とのべました。福島へ行ったことにふれ、「原発は今だったらブレーキが利く。核兵器は人類になんの利益もない」と訴え、「〝憲法改正〟、とんでもない。脱原発、憲法9条を守り、どうか、みなさん日本の行く道を誤らないようにしましょう」と呼びかけました。
松本町長は、自治体としては最大級の風力発電(1500㌔㍗、9基)で赤字を出さずに返済しており、返済期間15年が過ぎれば大きな収益が見込めると話しました。
田中氏は、島根原発で福島のような事故が起きれば、西風が吹いて県中西部の60㌔圏内の多くが立ち入り禁止区域になり、家も仕事も失い、放射能汚染で農産物も魚介類も売れなくなり、農漁業が壊滅すると指摘しました。
鳥取市庁舎問題について、鳥取市議会の全会派は、9月20日の代表者会議で移転新築の賛否を問う住民投票条例案の議員提案に向け協議機関を設置することで合意しました。
今後、与野党5会派は27日の代表者会議で協議機関の形態について話し合い、本会議(30日まで)で決定する予定です。
協議機関では、条例案の具体的な内容について議論します。
市庁舎問題は、「市庁舎新築移転を問う市民の会」(吉田幹男会長)が、5万304人の有効署名を集めて住民投票条例制定の直接請求を行いましたが、8月臨時市議会で「市民の会」条例案は否決されました。しかし、条例案に反対した議員からも「不備な点について検討整備したのち、住民投票を行うべきだ」などの意見が出ていました。
日本共産党鳥取市議団は、昨年11月の市議選で「耐震改修」を主張。その後、議論のやり直しを求める多くの市民の声を受け、市の移転新築方針の白紙撤回を求める署名に取り組みました。
角谷敏男市議団長は「市民の意向が反映された条例案になるように努力したい」と話しています。
森田啓司鳥取労働局長は9月16日、県労連(田中暁議長)と自治労連県本部(植谷和則委員長)の2団体提出の県最低賃金に関する異議申し出書について、鳥
取地方最低賃金審議会(藤田安一会長)に諮問し、田中議長が口頭で意見陳述しました。異議申し出での口頭意見陳述は今回が初めて。
審議会は、現行最低賃金を時給で4円引き上げて646円にするよう森田労働局長に答申しました。
田中議長は、最低賃金を引き上げることは、非正規労働者の自立、景気回復につながるとして時給1000円以上を主張しました。労働局試算の鳥取県の生活保護基準(単身)9万2189円は、住宅扶助は実績で1万7414円、勤労控除なしとなっていて自立ができないと批判。鳥取市の
生活保護基準は、住宅扶助3万6000円、勤労控除1万7059円などを考慮すると13万4277円(賃金ベース15万8447円)で、時給換算で 1056円になると指摘しました。
さらに、全労連と労働運動総合研究所による最低生計費試算は、月額19万円前後で全国横並びだと強調。ランクづけの根拠となる最低生計費に地域格差はなく、全国一律最低賃金制度を実現すべきだと指摘しました。
公的保育制度を守り豊かな保育をもとめる鳥取県実行委員会は9月15日、保育所基準の県条例化について平井伸治知事に申し入れました。
同会の入江一枝代表世話人、石井由加利さん(鳥取の保育を考える会会長)、田村真弓さん(新日本婦人の会県本部事務局長)が県庁を訪れ、県福祉保健部子育て王国推進局の山口秀樹局長らが応対しました。
入江代表は、鳥取県が国基準(6対1)を上回る1歳児の児童対保育士の配置基準(4・5対1)に独自助成(県2分の1、市町村2分の1)をしていることを評価し、県条例でも維持するよう求めました。
山口局長は、県条例でも4・5対1を基準にしたいが、都市部で年度途中入所が増えており、保育士が確保できずに6対1になる場合があり悩んでいると話しました。
石井さんは、子育て世帯の貧困化、軽度発達障害や問題を抱えた子どもの増加傾向を指摘し、3歳児の国基準(20対1)、4、5歳児の国基準(30対1)では対応できず、「保育士の配置を手厚くして」というのが現場の声だと強調しました。
山口局長は、要望に添いたいとしながらも、財政的な問題があると話しました。
日本共産党の岩永なおゆき党県書記長は3日、JA鳥取西部を訪れ植田秋博専務とTPP(環太平洋連携協定)交渉参加反対などで懇談しました。岡村英治米子市議が同行しました。
岩永氏は、野田首相がTPP交渉参加について「早期に結論を得る」と繰り返し、緊迫した局面を迎えていることから、「赤旗まつり」をTPP反対の共同の場にしたいとのべ、「ぜひ壇上で訴えてほしい」と要望しました。
植田専務は、「検討したい」とのべ、JAグループが開くTPP反対県民大会(今月23日午前10時開会、とりぎん文化会館)への協力を要請しました。
ナシの話に話題がおよび、植田専務は、福島県のナシが風評被害で関東で売れ行きが悪く関西に流れ込んだため、鳥取県のナシの価格も下落しているとのべ、「今年はできがよかっただけにナシ生産者が落胆している」と話しました。
岩永氏は、原発事故を起こした東電には被害補償の責任があると話しました。
鳥取市議会の市庁舎建設に関する調査特別委員会が9月30日開かれ、日本共産党の角谷敏男議員は、市の提出した耐震改修単価が過大に見積もられていることを指摘しました。市は、本庁舎の免震工事関係費用を25億2000万円と見積もり、内訳を免震工事12億3000万円、設備等工事7億5000万円、ヒ素含有残土の処分費5億4000万円としてきました。
しかし、延べ床面積6810平方㍍の市庁舎に対し同1万6811平方㍍の県庁舎の免震工事費は16億3700万円で、市庁舎1平方㍍当たり単価18万617円は、県庁舎の同9万7377円の2倍もあり、疑問が出ていました。
市は、建築面積が市庁舎1509平方㍍、県庁舎2223平方㍍で面積当たりの単価は、市庁舎81万円、県庁舎73万円と大差はないと説明していました。
角谷議員は、6階建部分(919平方㍍)と2階建部分(590平方㍍)で、免震部材(積層ゴムアイソレータや弾性すべり支承など)の価格、工事費など大きく異なると強調。工事費や残土処分費も軽減できる可能性を示し、過大見積もりの適正化を求めました。
9月定例鳥取県議会で28日、日本共産党の錦織陽子議員が一般質問しました。原発への知事の認識をただしたのに対し、平井伸治知事は「原発はゼロになるべきだ」との認識を示しました。
錦織議員は、野田総理の原発再稼働方針について、島根県の溝口知事が「福島第1原発事故の検証もされていないのに、再稼働はありえない」と発言していることを紹介し、原発からの撤退と島根原発再稼働への所見を求めました。
平井知事は、島根原発再稼働について「事故の原因が究明されて、安心、安全がはかられる環境ができなければならない」と溝口知事の立場を支持。「周辺地域 (鳥取県)の安全対策をなおざりにしてきた政府は反省すべきだ」とのべ、EPZ(緊急時計画区域)を拡大し、中国電力が鳥取県と安全協定を締結することが 再稼働の前提の一つになると強調しました。
さらに、原発について「ただちに廃止は困難」としながらも、「原発は危険でコントロールが非常に難しい。いずれゼロになるべきだ。持続的発展が可能な再生可能エネルギーを中心に据えて、地産地消のエネルギー革命を推進したい」とのべました。また、学校・幼稚園・保育園にたいするヨウソ剤の備蓄について「一刻も早く配備したい。EPZを拡大して国が負担すべきだが、先行配備の検討もあり得る」とのべました。
錦織議員が、地域固有のエネルギーを活用した農業や事業への大胆な支援を提案すると、平井知事は「県の応援プログラムで産業技術センターが開発した小水力
発電機を用水路に設置して発電する計画で、どんどん実践例をつくりたい。(バイオマスなど含めて)地産地消型のエネルギーをすすめることについて市町村と いっしょに財政支援を検討したい」と答えました。
錦織議員は、米子市淀江地内の産業廃棄物最終処分場建設計画、「改定」介護保険、県消費相談業務のNPO法人化について質問しました。
淀江町小波に産廃最終処分場の建設計画が浮上したのは2008年5月です。県環境管理事業センターが環境プラント工業と事業提携を結び、同社が建設・運営する計画になっていました。
しかし、廃棄物の減少、廃棄物の処理単価の半減、放流水の高度処理などで多額の赤字が見込まれるため、事業に着手するめどがついていませんでした。
センターは今年7月、事業主体をセンターに変更する検討を始め、着工に向けて動き出しました。センターが事業主体となった場合、国の補助金が得られて収支の改善がはかられるとしていますが、総工事費73億円と財政負担は重く、住民合意は得られているとは言えません。錦織議員は、「建設賛成」とされている地域の住民から、「新聞報道で初めて知って驚いた」「今反対といえない子どもや孫たちに何かあったらどうするのだ。 絶対反対」という声を聞いたことを紹介。さらに、遮水シート劣化の問題、ダイオキシンなどの環境ホルモンによる環境や健康への影響を指摘。遮水シート破損
の改修に数十億円かかった他県の例も示し、莫大な税金投入による県・市町村財政悪化の危険性についてふれ、産廃最終処分場建設計画の中止を求めました。
法橋誠生活環境部長は、「6集落中1集落を残して安全を前提に理解が得られた」の認識を示し、平井知事は「最終的な処分場がないと産業活動ができない。莫大な税金投入はネックになるが、他県並みの公費投入はやむをえない」と答えました。
鳥取市議会の鳥取市庁舎整備に関する住民投票条例検討会の第1回検討会が3日開かれ、条例試案が示されました。市議会5会派は、住民投票条例案を12月定例市議会に議員提案し、2月定例会までに住民投票を実施することをめざしています。
住民投票は、A案(旧市立病院跡地への新築移転に賛成)B案(現庁舎位置で耐震改修などに賛成)の二者択一で行われます。5会派は、市議会第2会派「結」の上田孝春会長が、B案を取りまとめることで合意しており、現段階での素案を発表しました。
上田氏は、①第2庁舎(延べ床面積2252平方㍍)は、コンクリート強度が弱いため市庁舎としては使わない②本庁舎は、2階建て部分(建築面積590平方 ㍍、延べ床面積975平方㍍)が地震時に6階建て部分(建築面積919平方㍍、延べ床面積5835平方㍍)に影響するため、2階建て部分は解体して6階建
て部分のみ耐震改修する③現駐車場の奥側に6階建ての第2庁舎(延べ床面積3600平方㍍)を建てる④駐車場は現駐車場を半地下化して確保する―B素案を 示し、A案について駐車場、歩行者通路、現庁舎跡地利用の総事業費を明らかにするよう求めました。
市役所本庁舎の全体の敷地面積は7969平方㍍で、敷地内の道路と駐車場を合わせた面積は約半分です。上田氏は、150台分の半地下駐車場を確保したいとのべました。
条例試案では、選択肢のほか、投票資格者の年齢、成立要件(投票率)、成立しなかった場合の開票の有無、違反行為への対応など各会派に持ち帰って話し合い、18日の次回検討会で協議することになりました。
日本共産党の角谷敏男議員は、市当局が昨年の市庁舎調査特別委員会の検討資料に第2庁舎の耐震改修案を提出していることについて、「コンクリートの中性化が すすみ強度に問題はあるが、耐震改修して使えるか検討も必要だ」として、庁舎整備局(第1回検討会不参加、次回以降参加要請)に再調査を要請するよう要望
しました。
さらに、竹内功市長が病院跡地への新築移転に係わる事業を推進し、地域づくり懇談会で新築移転の説明をつづける姿勢について、(A案、B案を)行政として公平に扱うよう議会としてただすべきだと主張しました。
中西照典議長は、市の姿勢について竹内市長に申し入れていると答えました。
日本共産党鳥取市議団の田中文子市議は9月29日、鳥取市布勢の高草不燃物処分場跡地(現桜の園)について市民からダイオキシンを心配する声が上がっている問題で、県東部広域行政管理組合と懇談しました。
田中市議ら4人が出向き、松永俊和生活環境課長が応対しました。
高草不燃物処分場は、1972年から83年まで使用され、2000年3月31日に施設廃止となり、県に買い上げられて布勢運動公園「桜の園」として整備されています。供用期間中に、不燃物9万1634㌧と焼却灰9156㌧の合わせて10万790㌧が埋め立て処分されています。
汚水処理施設は、施設廃止まで稼働し、重金属や汚濁の検査項目はありましたが、ダイオキシンの検査項目はありませんでした。
ダイオキシン類対策特別措置法に基づく廃棄物の最終処分場の維持管理の基準を定める省令が施行されたのが、2000年1月15日で、それ以前に埋め立てが開始された最終処分場には適用されないことになっているからです。
田中市議は、公的機関がダイオキシンの検査をすることの必要性を指摘しました。
日本共産党鳥取県東・中部地区委員会は2日、岩佐恵美元参院議員を招いて「県東部広域のごみ問題を考える会」を開き、45人が参加しまいした。
岩佐さんは、ごみ問題は民主主義をつくる取り組みであり、行政が市民といっしょになって考え、協力して取り組むことが何よりも大事だと強調しました。鳥取市と岩美、八頭、智頭、若桜の4町でつくる県東部広域行政管理組合(管理者・竹内功市長)は、鳥取市河原町国英地区に可燃物処理施設を建設する計画をすすめています。
同地区では、昨年6月末運転停止・解体された可燃物処理施設「クリーンセンターやず」の関係集落住民が、八頭環境施設組合(管理者・竹内功市長)と同地区には可燃物処理施設をつくらない旨の協定を結んでいます。岩佐さんは、行政が一方的に住民に押し付けるやり方に反対し、ごみ問題解決の基本方向について語りました。
子どもたちを取り巻く環境について、ダウン症や水頭症、尿道下裂などの先天異常の子どもの生まれる頻度が、1970年代に比べて2000年代には2倍に増 加、自閉症や注意欠陥・多動性障害の子どもが数倍に増加、花粉症が1700万人、東京都調査で3歳までの乳幼児のうちアレルギー疾患が4割だとのべ、背景
に化学物質の汚染の広がりを指摘し、「化学物質が野放し状態で対策はできない」と強調しました。
岩佐さんは、資源や食糧自給率の問題にも言及し、石油依存を見直し、食物残さを減らすことを提唱しました。
従 来、年間で食品産業1000万㌧、家庭を合わせて2200万㌧と推計されていた食物残さが、年100㌧以上の事業所への報告を義務付ける法改正がなされる と、産業系の食物残さだけで2200㌧にのぼることがわかったと報告し、焼却する生ごみを減らすことの必要性を訴えました。
可燃ごみの4割が水分7~8割の生ごみだとして、新聞紙の上に乗せておく方法や、茶かすをネットで絞って一晩置く方法を紹介しました。
焼却炉について、ヨーロッパでは12種類の重金属が規制対象になっているが、日本では重金属は規制対象外で測定されていないと警告。日本は、ダイオキシン類を規制対象にしているが、焼却炉の故障、事故は多く、絶対安全とは言えないと話しました。
そ
のうえで、「日処理量5㌧以上の処理施設が国庫補助の対象になっており、大型炉をつくる必要はない。大型炉は、ごみ処理メーカーが莫大な建設・維持管理費 を手にして、自治体財政は大変になる。施設整備に国庫補助2分の1が出る高効率ごみ発電を導入すると、廃プラや下水汚泥脱水ケーキを燃やすことになり、規
制のない重金属汚染を広げることになる」と警告しました。岩佐さんは、東部広域の可燃ごみについて、鳥取市88%、岩美4%、八頭 5%、智頭2%、若桜1%で、事業系ごみが全体の44・5%(東部広域資料は持ち込みごみが家庭ごみに算入され39%だが、持ち込みごみはほぼ事業系)で あることを示し、事業系ごみのほとんどは紙ごみで資源化できると話しました。
また、計画されている日処理量270㌧の焼却炉は、事業系ごみや生ごみの減量化で、さらに縮小できるとのべ、焼却炉は1箇所に集中させずに、分散させて小規模なもの(8時間稼働)にするよう助言しました。
鳥取市の場合、下水汚泥脱水ケーキは、下水処理施設内の焼却炉(日処理量50㌧)で日量約30㌧が焼却処理され、三重中央開発に送られて再資源化されています。同社は、焙焼炉で焼却灰を高温処理して重金属類を揮散分離して無毒化し、路盤材・骨材に再生加工しています。
会場から「焼却施設は、一部地域に押し付けるのも問題だし、どこかにつくらなければいけない」として、鳥取市のごみ問題をどう解決したらいいのかとの質問が出ました。
岩佐さんは、市民が自ら責任を持って考えることが重要だとのべ、超党派で議会も行政も住民も一体となって協力して取り組むよう助言しました。
処理費を価格に組み込んで販売する方法について、「メーカーは損をせず、消費者に一方的に負担を強いることになるのではないか」との疑問が出されました。
岩佐さんは、自治体が税金を使って処理するより、直接その商品を買う消費者が負担する方が、当事者意識が芽生えると指摘。消費者がメーカーを選ぶようになり、メーカーがごみを出さないよう処理コストを考慮した生産に切り替えることになると、合理性を強調しました。
重 金属類を扱う現場で働いていた労働者は、企業の現状について報告。原材料を入れる1㌧用のフレキシブルコンテナバッグ(フレコン)を使用すれば、メーカー がフレコンを引き取ってくれてリサイクルできるが、資本力のない会社は必要な設備(コンテナバッグ自動計量充填装置やホッパースケール、搬出コンベアとそ
のスペース)が整備できず、紙袋に原材料を入れて搬入して使用し、紙袋を可燃物として処理してしまう結果、重金属汚染を広げている可能性がある点に言及 し、中小企業のフレコン対応に国庫補助することで、重金属汚染の広がりを防止できるとのべました。
岩佐さんは、重要な指摘だとして、行政や議員に働きかけるよう助言しました。
なくせじん肺全国キャラバンは7日、鳥取県入りし、平井伸治知事に対してじん肺根絶、徹底したアスベスト対策を要請しました。要請には、全日本建設交運一般労働組合の及川浩事務局長、鳥取県労連の近藤衆平事務局長、建交労山陰支部の前田吉朗特別執行委員、同広島県本部労災職業病
部会の梶岡寛之組織部長、同岡山県本部職業病支部の小林忠執行委員長、同山口県本部労災職業病組合の大谷正委員長が参加。県の各課から担当者が応対しまし た。
参加者は県に、①国に対して「わたしたちの提言」の実行を求めて、意見書などを提出②公共工事の発注について「積算基準」の厳守③
「トンネルじん肺基金」の創設を国およびゼネコンに求める④アスベスト使用建物の解体、修理、廃棄物処理などで徹底したアスベスト粉塵対策をとるよう求め ました。
及川氏は、「積算基準の改定で、4週8休日・40時間労働、3交替制になったが、労使協定を盾に2交替制のままの現場が多い」と指摘。積算基準を守るよう受注者に要請してほしいと強調し、アスベストについても現場労働者が曝露しないよう監督、指導するよう要請しました。
第3回アディクションフォーラムin鳥取「依存症ってなぁに?」が9日、鳥取市で開かれ約250人が参加しました。国立精神神経医療センター医師の松本俊彦氏が講演し、医療がダルク(依存症者回復施設)の橋渡しになったことを紹介。薬物、アルコール、ギャンブルの依存症者や家族が、体験談を話しました。
シンポジウム「私たちの生き方と〝応援団〟の役割」が開かれ、パネリストの八尋光秀弁護士(九州ダルク専務理事、鳥取ダルク理事、熊本地裁ハンセン病訴訟 と薬害肝炎九州訴訟の弁護団代表)、谷口伊三美氏(フリーダム常任理事、生活保護ケースワーカー養成講座代表)、岩井喜代仁氏(茨城ダルク代表)、幸田素
子氏(びわこ家族会事務局)、山下陽三氏(渡辺病院診療部長)らが、家族がどう支援すればいいのかなど討論しました。
依存症者をどう治療に結び付けるのか議論になり、①家族は依存症者に続けてきた支援を断つ②医療や専門機関、自助グループなどはねばり強く支援を働きかける③依存症者や家族に必要な情報を提供し続ける―ことの重要性を確認しました。
昨年12月3日深夜、岡山県の若者グループが鳥取市の海岸に出かけ、男子高校生(当時18)が行方不明になり、一週間後に水死体となって発見された問題で、警察の捜査に疑問の声が広がっています。
県警は、同市岩戸漁港に6人で訪れ、少年が自ら海に飛び込んで、暗渠(あんきょ)に吸い込まれて堤防の下を通ってテトラポットの隙間から外海に流れたもので事件性はないと結論づけ、9月末をもって捜査を打ち切りとしました。
少年の母親(41)は息子の〝事故死〟に疑問を持ち、検察庁、県警本部、鳥取警察署に対する適正調査を求める署名2万3491人分を集め、鳥取地方検察庁に告訴。9月26日に嫌疑不十分で不起訴処分となりました。
日本共産党の市谷知子県議は5日、9月定例鳥取県議会の一般質問で取り上げ、県警の対応をただしました。
少年の母親によると、少年がグループから抜けたがっており、当日、駅で会った友人に「先輩から夜釣りに来いと言われている。海水パンツをもってこい、海に
入れと言われている。行きたくない」と話し、彼女に「海に入れん、寒い」というメールを送っていて、グループの一人が少年の母親に「少年が自分で根性見せ ると言って飛び込んだと言えと、言われた。少年が海水パンツに着替えたときは驚いた」と証言し、警察にも伝えています。
石田勝彦県警本部長は「7日に遺族にあって説明したい」とのべるだけで、再捜査の必要はないとの認識を示しました。
少 年の母親は6日、記者会見を開き、「テトラポットの隙間は狭く、遺体に傷がないのはおかしい。地元の漁師に聞いたら、テトラポットの隙間から人間が出るの
は不可能だと言われた。9時半に息子からの彼女へのメールが途切れており、そのときは賀露港にいて、岩戸に着いたのは10時過ぎだと思う。息子が海に入っ たのは賀露だと思う。真実が知りたい」と話しました。担当弁護士は、証言したメンバーの携帯にリーダーから
電話がかかり、「言うなよ。言ったらどうなるかわかっているな」という声が録音されて残っていること、現場にいたのは7人で女子高校生をグループの一人が 車で津山方面に送っていったこと、海流は東に流れていて岩戸の西側の砂丘沖で遺体が見つかるのはおかしいことを指摘。同日、鳥取検察審査会に申し立てをし たことを報告しました。
少年の母親によると、少年の遺留品であるタオルには砂が付着しており、賀露近くのガソリンスタンドで洗車が行わ れていました。少年が飛び込んだとされる岩戸漁港と漁港に通じる道は舗装されており、目立つほど砂が付着することは考えにくく、砂丘の西側に位置する賀露
の砂浜でタオルに砂が付着し、岩戸に行く前に砂浜に乗り入れた車を洗車したと考えるのが自然です
年金者一揆鳥取県集会が鳥取市で開かれ、約50人が参加しました。
全日本年金者組合鳥取県本部の増田修治委員長が主催者を代表してあいさつしました。
増 田氏は、年金の支給開始年齢68~70歳への引き上げ、支給額を3年で2・5%減額、その後毎年0・9%減額を厚労省が提案したことに対し、「自公政権が
倒れ民主党政権に変わったのは、社会保障費削減に対する国民の怒りがあった」と強調。消費税10%への大増税でも、巨額の内部留保を持つ大企業に負担を求
めず、低所得者に負担を押し付けるやり方を批判し、「消費税増税、社会保障改悪とりやめを強く要求し、ともにたたかおう」と呼びかけました。参加者は、県庁を訪れて福祉保健課、商工政策室、グリーンニューディル推進室、水産課の担当者と懇談し、社会保障改悪の取りやめ、住民要求に基づく被災地の復興、原発ゼロ・エネルギー政策への転換を国に求めるよう要請しました。
原発について、県側から「ウランの可採年数が一番長い」「原発依存度40%の関西電力に電力供給するために中国電力の原発は必要」などの発言がありました。
参加者は、「ウランの可採年数は70、80年と短い」「中国管内の電力が原発なしで賄える以上、原発は廃止すべきだ。福島の現状を見れば、県は住民のことを考えるべきだ」と反論しました。
日本科学者会議中国地区会議は9日、鳥取大学で原発問題を考えるシンポジウムを開き、52人が参加しました。
山
口福祉文化大学教授の吉村高男氏(原子核物理学)が「原子力発電の実相と原子力事故」、元岡山大学教授の青山勲氏(環境毒性学)が「放射線被ばくの危険性 と人体への影響」、広島大学教授の市川浩氏(科学技術史)が「なぜ、被爆国にこんなに多くの原発がうまれたのか?」、島根大学教授の上園昌武氏(環境経済
学)が「脱原発とCO2排出削減を進めながら経済発展は可能」と題して講演し、鳥取大学准教授の大谷直史氏(環境教育学)のコーディネーターでパネルディ
スカッションしました。吉村氏は、外部被ばく試算の図を示し、放射性物質が日本列島の中部から東北地方にかけて広がり、太平洋の西側に広く分布していることを指摘。「日本海側や韓国の原発が同様の事故を起こせば、日本列島全体が被ばくする」と強調しました。
さらに、東電や政府が循環注水状態で「冷温停止」をめざすとしていることについて、「炉の中の温度が100℃以下になっても、核燃料自体が炉の外にあり油断はできない」と話しました。
鳥取市の「市庁舎新築移転を問う市民の会」(吉田幹男会長)は14日、竹内功市長に対して市庁舎移転新築に関する一切の業務を停止するよう申し入れました。
浦木清事務局長ら3人が市役所に出向き、羽場恭一総務部長が応対しました。
浦木氏らは、市議会が市庁舎にかかわる住民投票条例(A案「旧市立病院跡地への移転新築」、B案「現在地で耐震改修等」)を制定することを決めた以上、市当局は議会の決定に従い、責任をもってA案、B案を提案するよう基本姿勢をただしました。
そのうえで、市当局に対して①地域説明会を含む移転新築に関する一切の業務を停止する②公費を使っての移転新築計画の広告・宣伝・放送を停止する③市議会の住民投票検討会以外の市庁舎整備に関する全ての委員会を凍結する―ことを要請しました。
羽場総務部長は、「広報の予算は議会を通っている。移転新築計画への具体的な対案が出ていない段階でやめる考えはない」と答えました。
鳥取県民主医療機関連合会と平和のための戦争展実行委員会は15、16日の両日、浄土真宗大谷派僧侶の鈴木君代さんを招いて鳥取市と米子市で平和コンサートを開きました。
鳥取市ではラグタイム、ペンペン草、米子市では倉吉9条バンド、ブルーヘブンなどの地元バンドが出演しました。
鈴木さんは、鳥取市のコンサートのオープニングで憲法九条に曲を付けて歌い、つづけて「兵戈無用(ひょうがむよう)」のタイトルで「人を殺すことにどんな正義もない」「武器も兵隊もいらない」と歌いました。鈴木さんは、小学校4年生のとき、父がいないことを理由に友人を失い、過呼吸症候群で頻繁に倒れるようになったといいます。心配した母親によってお寺に預けられ、自殺を考えていたとき、僧侶に命とは何かを説かれ、僧侶の道をめざすようになったと語りました。
核兵器廃絶のことや沖縄の現状について語り、「慟哭」(大平数子)「生ましめんかな」(栗原貞子)の詩を朗読して、「一本の鉛筆」などを歌いました。
北栄町で10月20、21の両日、第8回地球環境を考える自治体サミットが開かれ、20日にはNPO法人ネットワーク「地球村」の高木善之代表が講演しました。
高木氏は、地球温暖化で一番困るのは食料不足であり、異常気象の頻発、海面上昇による平野部の喪失で、農地が消滅し、不作になることだと指摘。日本の穀物 自給率は28%であり、TPP(環太平洋連携協定)交渉参加は、農業を壊滅させるもので断固反対だと主張し、「自動車や電気製品が売れても、食べることが できなければ国家として成り立たなくなる」と強調しました。
高木氏は、日本の電力需要で過去に1度も原発が必要とされたことはなく、原発を稼働させるために火力発電の稼働率が抑えられてきたとして、「原発はやめるべきだと」とのべました。
自然エネルギーについて、小水力発電を1番に、地熱発電を2番に、風力発電を3番に推薦し、「日本はどこでも掘れば地熱が高いので、U字パイプを設置し、水を送り込んで発生する水蒸気でタービンを回して発電できる」と提案しました。
鳥取市議会の第3回鳥取市庁住民民投票条例検討会が10月27日開かれ、各会派の代表が条例案を協議しました。
市議会は、12月定例会に条例案を提案し、2月定例会までに住民投票を実施することをめざしています。住民投票は、1号案(新築移転成)と2号案の二者択
一で行われ、2号案について市議会5会派の内、結は「現本庁舎の耐震改修を基本として一部増築」、清和会は「現本庁舎位置に新築」を主張しました。
日本共産党の角谷敏男議員は、2号案の基本的な構想について、「現時点で確定すべきではない」と強調。①市庁舎問題は、市民の合意が大事。2号案について
は、十分時間をとって市民の意見を聞くべき②市当局は本庁舎、第2庁舎とも耐震改修が可能と判断③耐震改修の詳細な調査・検討に時間がかかると指摘し、2 号案として「現庁舎耐震改修の検討」を提起しました。
協議の結果、2号案の扱いと住民投票の成立要件を設けるかどうかについても各会派に持ち帰って検討することになりました。
鳥取市は10月18日、新庁舎建設基本計画についての地域説明会を市内9カ所で開き、竹内功市長は福祉文化会館の会場に出席しました。市議会は、市庁舎にかかわる住民投票条例(A案「新築移転」、B案「現在地で耐震化」の二者択一)の検討会設置を可決し、2月住民投票実施にむけ動いています。
「市庁舎新築移転を問う市民の会」顧問の松本芳彬氏は、地方自治法第138条2項で市当局が条例など議会の決議に基づく事務を、自らの判断と責任におい て、誠実に管理し執行する義務を負うことが定められている点を指摘。「市当局は、議会の決定に従い執行する義務を負っている。市長は一方的な宣伝や説明会
をやめ、A案と同等にB案に責任を持ち、公正公平を期して住民投票に臨むべきだ」とただしました。
竹内市長は「病院跡地への統合・新築が市民にとって最善の案だ。A案の具体化に際して市民の意見を聞くことは重要」とのべ、B案について「議会と意見交換する中で責任を果たしたい」と答えました。
市は18日、新庁舎宣伝のチラシ8万500部を新聞折り込みし、22日にも地域説明会を9カ所で開きました。
鳥取市議会は10月31日、第4回鳥取市庁舎整備に関する住民投票条例検討会を開き、条例案を決定しました。
住民投票は、1号案(旧市立病院跡地への新築移転)と2号案の二者択一で行われます。2号案について会派〝結〟は「現本庁舎の耐震改修・一部増築」、清和会は「現在地に新築」を主張、日本共産党の角谷敏男議員は「現庁舎耐震改修の検討」を提起していました。今回の協議で、〝新築では市民の理解は得られない〟との発言が相次ぎ、「新築」案は退けられました。
結の代表は、本庁舎の6階建て部分を耐震改修し、本庁舎の2階建て部分と第2庁舎の床面積を合わせて余裕を持たせた第3庁舎をつくる構想を示し―「耐震改修・一部増築」案を主張しました。
角谷議員は、第2庁舎も耐震改修が可能で増築は市民の中に異論があると指摘し、市民が合意できる案に幅を持たせるよう主張。12月定例会までに市民の意見を聞くよう提案しました。中西照典議長は、議長権限で2号案を「現本庁舎の耐震改修および一部増築」とすることを提案し、角谷議員の意見を留保して決定しました。
また、住民投票の成立要件は設けないことを決めました。
鳥取県議会は10月28日、航空自衛隊美保基地へのC2輸送機配備をめぐって全員協議会を開き、日本共産党の市谷知子、錦織陽子両議員は反対しました。
錦織議員は、防衛省がC2配備の理由を国際平和協力活動に積極的に取り組むためとしている点について、「C1の平和協力活動の実績はあるのか」と質問。高橋謙司企画部長は「C1は海外輸送の業務を担ったことはない」と答えました。市谷議員は「C1が国内にとどまり、C2が海外に出て平和協力活動を担うとすれば、基地の性格も変わって来る。政府は、PKOの在り方に関する懇談会中間
報告で、武器使用権限の拡大(国際平和維持軍への参加)を検討し、南スーダンでのPKOへの自衛隊派遣もあり、今後、武力行使(交戦権の行使)をともなう 活動になる危険がある」と強調。戦闘地域への出撃基地としての性格を帯びる点を指摘しました。
また、飛行ルートに16の小・中学・高等学校、保育所があることを指摘し、ルートの変更を求めました。
平井伸治知事は「自衛隊航空機の安全運航に万全を期す」「美保基地の位置付け、性格に変更を生じないこと」など5項目を条件にC2配備を受け入れることを表明しました。
日本共産党鳥取県委員会(小村勝洋委員長)と県議団は10月24日、平井伸治知事に対して航空自衛隊美保基地へのC2輸送機配備に同意しないよう申し入れました。 C2は地元の境港、米子の両市がすでに同意し、県が同意すれば配備が決まります。 岩永なおゆき衆院鳥取1区候補(県書記長)、市谷知子、錦織陽子の両県議が県庁に出向き、高橋謙司企画部長が応対しました。岩永氏は「2007年に美保基地が米軍使用基地となり、C2輸送機の配備は4倍の軍事輸送のできる基地となる。米国の戦争の出撃基地となる危険がある」と
指摘。①東アジアの緊張を高める②訓練飛行ルートの下に小中学校があるなど安全が担保されていない③1機187億円で10機配備など膨大な軍事支出はやめ て被災地復興の財源にまわすべきだ―と主張しました。
市谷県議は「周辺諸国に配慮して専守防衛の短い航続距離のC1を配備したという歴史的経過がある」、錦織県議は「イラク戦争で自衛隊機は米軍の輸送を担った」とのべ、米軍の軍事力強化に加担するC2配備はやめるべきだと訴えました。
高橋部長は「防衛は国の専権事項。安全への配慮は引き続き求めたい」と答えました。
第10回鳥取県「赤旗まつり」が16日、米子市湊山公園で開かれ、約千人が参加しました。
日本共産党の岩永なおゆき鳥取県書記長が開会あいさつし、笠井亮衆院議員(党原発・エネルギー問題対策委員会責任者)が記念講演し、石村智子岡山県国民運動委員長が決意を表明しました。
笠井氏は、九州電力のやらせメール問題について詳しく語り、原発の再稼働と輸出をストップさせてきた日本共産党の国会論戦と「しんぶん赤旗」報道、草の根 の運動の役割の重要性を強調。再稼働について「法律を守る意識の薄い電力会社が危険な原発を持つことほどこわいことはない。ウソつきの電力会社が安全性を
テストし、やらせ常習の保安院が評価し、情報を隠す原子力委員会が確認し、しろうとの首相や大臣が判断することに、国民の納得は得られない」と指摘し、原 発ゼロと自然・再生可能エネルギーの急速な普及に向けて国民的共同をつくろうと呼びかけました。笠井氏は、原発の輸出問題について国会の動きを報告しました。
民主、自民、公明は当初、ヨルダンに原発を輸出することで合意していました。外務委員会で採決されそうになったとき、笠井氏は「原発事故の収束もできないまま、外国に輸出するのはもってのほかだ」と採決に反対して、参考人招致を求め実施させました。
その結果、①人口密集地のアンマンに建設予定②ヨルダンは世界有数の地震国③事故が起こったときに冷却水の確保が困難④中東の政情不安―などが指摘され、採決が取りやめになったと述べました。
笠井氏は、日本共産党の大震災・原発災害にあたっての第3次提言についてふれ、放射性物質の除染、原発被害の賠償、廃炉のための基金に「使用済み核燃料再 処理等引当金」など19兆円(現在4兆8千万円積立)を移し、大手の電力、原子炉、ゼネコン、鉄工・セメント、銀行など原子力関連企業に資金の拠出を求め るよう主張しました。
笠
井氏は、原発からの速やかな撤退への展望について、低エネルギー社会の実現、自然・再生可能エネルギーの急速な普及に加えて、当面の対策として①火力発電 の稼働率4割を7割に上げ、CO2の排出量が少ない天然ガスを使う②企業の自家発電施設を活用する―ことを提案し、「住民の安全と電力供給は両天秤にはか けられない」と強調しました。
シンポジウム「どうなる、どうする原発ゼロと自然エネルギー、私たちのくらし」では、パネリストにNPO 法人フォレストアカデミージャパンの狩野宏副理事長、ナノ・オプトエナジーの久保田仁工場長、弁護士の仁比そうへい前参院議員、新日本婦人の会の原展代さ んがなり、島根大学の上園昌武教授のコーディネートで活発に討論しました。
岩手県山田町の木村洋子町議が「被災地の〝いま〟」を報告。中央舞台では、松平晃さんのトランペット演奏、倉吉9条バンド&ペンペン草ライブ、米子がいな太鼓、さんこ節、田植え唄などが披露され、会場はたくさんの模擬店でにぎわいました。
パナソニックの事業再編・人員削減により、鳥取市の三洋電機の3分の1以上の社員が配置転換を余儀なくされている問題で10月29日、国民大運動東部実行委員会の各団体が集まり、「雇用・地域経済を守る連絡会」(事務局=鳥取民商)を結成しました。
三洋電機コンシューマーエレクトロニクス(三洋CE)は、車載機器事業部約550人、本社部門約150人計約700人のうち約310人を県外に配置転換
し、家電事業部40人を含む430人が残る予定です。三洋電機フォトニクスは約160人のうち約140人を県外に配置転換し、残った20人が残務整理に当 たります。すでに出向している社員約110人は対象外です。
三洋電機は300人程度の早期退職者を募集していますが、三洋CEは約310人分の配転先を確保しているとしています。車載事業は横浜市、長野県松本市、電子部品事業は富山県魚津市が予定されています。
三洋CEは、10月18~20日に車載・本社部門の全社員に対して面談で配転先などの内示を出しており、今月15~25日に早期退職の募集がおこなわれます。
同連絡会は、配転対象の社員の相談に応じ、雇用確保に取り組もうと話し合いました。
農業青年らでつくるとっとり有機農業映画祭実行委員会(小林浩子代表)は10月23日、鳥取環境大学で映画「コミュニティの力」を上映し、参加者と懇談しました。同映画は、石油危機のキューバが石油に頼っていた農業、発電、交通を有機農業、自然エネルギー、自転車などで乗り切ったドキュメント映画です。
食料自給率わずか43%だったキューバは、1991年のソ連崩壊、米国の経済封鎖で輸出、輸入の8割を失い、深刻な食料危機に直面。石油や農薬、化学肥料 の供給が断たれ、人口の8割が集中する首都ハバナでは、労働者が無償で貸与された国有地に棚を作って堆肥を混ぜた土を入れ、野菜作りを始めました。
上映後の懇談で、水田0・6㌶を耕す28歳の男性は「市からの補助が2年しかありません。月10万円では暮らせずアルバイトをしています。環境大学の食堂がコメを全量(約40俵)買い取ってくれて助かります」と話しました。
全国農業協同組合中央会がTPP参加反対の集会を開いた10月26日、日本共産党は全国いっせい宣伝に取り組み、鳥取県では鳥取市と米子市で街頭宣伝しました。
岩永なおゆき衆院1区候補は、福住英行西部地区委員長とともにJR米子駅前で、塚田成幸東・中部地区委員長らは、JR鳥取駅北口で訴えました。
岩永氏は「TPPは米国型の経済を日本におしつけるもので、食料自給率は13%に落ち込み、鳥取県の農業と地域経済は壊滅的打撃を受けます」と訴えました。政府が「競争できる強い農業にする」「医療は対象外」などとしている点について、①一戸当たりの耕地面積が米国は日本の100倍、オーストラリアは日本の 1500倍②20~30㌶に農地を集約しても、それ以上の集約面積をもつ北海道が壊滅的被害を受けるとして経済界を含めて反対③牛肉のBSE規制の緩和、
遺伝子組み換え食品の非表示、残留農薬、食品添加物の規制緩和で食品の安全が脅かされる④医療は自己負担が拡大し、公共事業も外資が参入し、雇用も暮らし も守れなくなる―と反論しました。
鳥取環境大学の男子学生(18)は「日本人はやはり、日本で食料を自給するべきです」と話していました。
鳥取市では、6人の参加で32人分の署名が集まりました。
TPP(環太平洋連携協定)交渉参加断固反対鳥取県大会が10月23日、鳥取市で開かれ、約1100人が参加しました。
農業関連15団体が主催し、共催に鳥取県、県市長会、県町村会、県医師会、県森連、県漁協、新婦人県本部、県農民連、県革新懇、県労連などが名を連ねました。
JA鳥取県中央会の高見俊雄会長は、TPP反対の署名が県内で13万1755人分集まったことを報告。「TPPは農業を崩壊させ、地域経済に重大な影響を 与え、医療、食品安全、金融、保険などの制度を米国の要求通りに改悪するものです。世界の食料は逼迫し、食料安全保障の確立は急務です」とのべ、TPP交
渉参加反対請願署名の紹介議員に、民主党の川上義博参院議員、自民党の赤澤亮正衆院議員がなり、外務大臣政務官の浜田和幸参院議員が署名したことを紹介し ました。
作家の関岡英之氏が講演し、「日本の輸出依存度はGDP比16%と低く、経済のほとんどが国内でまわっており、大事なことは内需を強く充実させることだ。穀物自給率は、他の先進国が100%以上あるのに対し、日本は28%しかなく深刻だ」と指摘しました。日本人の食事(カロリーベース)を1938年と2006年とで比較し、コメ61・7%→23・4%、畜産物3%→20・5%、小麦3・8%→12・6%、 油脂類0%→14・4%と変化している点を示し、「日本の食料自給率低下は、米国の食料戦略が招いたもので、洋食化・コメ離れの結果」だと強調しました。
NAFTA(北米自由貿易協定)に加盟するカナダ政府は、ガソリンへの神経毒物混入を禁止していたが、米国の燃料メーカーによって国際仲裁所に訴えられ、 3億5000万ドルの賠償金を請求され、1000万ドルを払わされ、規制が撤廃されることになった―との例をあげ、TPPに加盟すると、安全を守る基準を
米国並みに引き下げるよう、日本政府が米国企業によって訴えられることになると警告しました。
関岡氏は、TPPで日本の農業、医療、金融、企業、土地、復興事業を米国企業のビジネスにさせてはならないと訴えました。
民青同盟鳥取県委員会(岡田正和県委員長)は7日、鳥取県に「若者仕事・生活」要望書を提出し、山根淳史商工労働部長と懇談しました。
日本共産党の石村智子岡山県国民運動委員長、市谷知子県議が同席。岡田県委員長は、青年アンケートの結果を報告し、青年が自立できる支援、低賃金の改善、学生の学ぶ権利の保障と就職支援などを要望しました。
山根商工労働部長は「地元中小企業が生き残るためには技術が必要」とのべました。
岡田県委員長は「研究開発は分析が命。中小企業に高度な分析機器のリース料補助を」と要望。企業内で技術が継承されない問題で「不況で若い人が雇えていない。特に開発から製品化までの製造技術が弱い」とのべ、支援強化を求めました。山根商工労働部長は「技術者を育てる研修もある。雇用維持を前提に研究開発への補助率を3分の2に引き上げたが、支援強化したい。1年のトライアル雇用で正規採用すれば100万円を補助している」と答えました。
石村氏は、学生の地元就職支援を訴え。県側は、リクナビへの企業情報の掲載補助、大学での企業説明会を報告。青年に特化したパッケージの政策も考えたいとのべました。
日本共産党の石村智子岡山県国民運動委員長は6日、鳥取県倉吉市で民青同盟の青年らと懇談しました。
民青同盟の岡田正和県委員長は、若者仕事・生活実態アンケート中間報告を発表し、社会人41人分について報告。「住いは実家が30人、一人暮らしが6人。 働き方は正社員20人、失業中9人、非正規10人。月収は8万~20万円までが76%」とのべ、出された青年の声を紹介しました。
金属関係で働く男性(27)は、組合の代議員となり職場の声を集約し、春闘で組合として同業種の他社のデータを示し、7、8千円のベースアップを勝ち取ったことを報告しました。
大学院生の女性(23)は、就職活動で大阪などへ出かけて何十社も面接すると手間と時間がかかり、研究活動に打ち込めない点を指摘しました。通信制高校を卒業した男性(21)は、求人が少ないなか、進路指導で不本意なピーアールを押し付けられ面接で落ちた経験を話し、「本当は不登校だったことや、生徒会活動を頑張ったことを話したかった」とのべました。
石村氏は「青年が自立できる社会にしないといけない」と話し、助言もしました。
日本共産党の石村智子岡山県国民運動委員長は7日、JR鳥取駅北口で街頭演説しました。市谷知子鳥取県議も訴えました。
石村氏は、TPP(環太平洋連携協定)交渉への参加は、日本の農業を壊滅させ、若者の雇用を奪うと訴えました。
TPPに参加すると「食料自給率が13%になり、食料の確保が難しくなる。中国地方の重要な産業である農林水産業の衰退に歯止めがかからなくなる」と懸念を表明しました。
医療分野では、アメリカの株式会社や民間保険が参入し、混合診療が全面解禁されて国民皆保険が崩され、お金がないといい医療が受けられなくなる、公共事業も外国企業の入札が義務付けられ、地元企業に仕事が回ってこなくなると指摘しました。さらに、労働分野もアメリカのルールが持ち込まれ、外国労働者が入ってきて、ただでさえ正規雇用のない若者が仕事に就けなくなると批判。「一部の輸出企業のもうけのためだけに多くの国民を犠牲にしてはならない」とTPP反対のたたかいを呼びかけました。
パナソニックの子会社になった鳥取市の三洋電機で、社員約1200人のうち約450人が配置転換を迫られている問題で7日、日本共産党鳥取県委員会と「雇用・地域経済を守る連絡会」は鳥取労働局に労働者の権利と雇用を守るよう要請しました。
三洋電機コンシューマーエレクトロニクス(三洋CE)は約700人のうち約310人、三洋電機フォトニクスは約160人のうち約140人を県外に配置転換。今月15~25日には、300人程度の早期退職者の募集をおこないます。市谷知子県議、伊藤幾子鳥取市議らが出向き、労働基準部監督課の村木幸広課長、総務部の木村靖企画室長が応対。石村智子岡山県国民運動委員長が同席しました。
市谷氏は、三洋CE労働者の「配置転換かやめるしかないと言われた。場所は新潟県としか書かれていない」「夫は長野県松本市、妻は横浜市へ配置転換」「産 休中だが松本市へ配置転換」「鳥取に残るが、仕事はあと1年しかないと希望退職をすすめられた」「仕事の説明も、文書での提示もない」などの声を紹介し、 是正を求めました。
木村課長は、職権乱用があればただしたいと答えました。
第10回赤旗まつり(10月16日)のシンポジウム「どうなる、どうする原発ゼロと自然エネルギー、私たちのくらし」で、NPO法人フォレストアカデミージャパンの狩野宏副理事長、ナノ・オプトエナジーの久保田仁工場長らがパネリストになりました。
狩野氏は「たたら製鉄、炭焼き、クロム鉱山で栄え、かつて1万6千人いた日南町が公共事業もなくなり5600人になった。昨年の出生は17人、日野3町合わせても30人しかない」とのべました。
現在の発電のしかたについて、石炭、石油、天然ガスも原発も外国の資源を使って発電しているが、可採年数は80年ほどで持続可能なエネルギーではないと指摘しました。
日南町で、人工林が毎年15万立方㍍成長し、10万立方㍍が搬出されていることを紹介。「スギ、ヒノキ林が50、60年と高齢化すると荒廃して死んでしま う。森林資源の活用が課題となった」として、製材の他にアロマオイル、つま楊枝の作成に取り組み、バイオマスとして燃やして発電したり、熱を冷暖房に使う ことを考えているとのべました。
久保田氏は、20代のとき放射線を扱う技師として働き、一生分以上の被曝をしていることを告白しました。
原発について、①最も設備にお金がかかる発電で、燃料のウランを100%海外に依存しており、自給できるエネルギーとは言えない②発電量の微調整が難し く、常に稼働させておく必要があり、総発電量の2割の原発のために7割の火力発電が犠牲(出力低下、停止など)になっている③電力消費量を2割削減すれば
原発はいらなくなる④原発を夜間に稼働させるために(出力低下させた火力発電の)電力を消費するための揚水発電所が必要になり、膨大な電力が使われている ⑤リスク回避のための技術研究がなされておらず、幾重にも危険が重なっている―と指摘しました。
電気は貯めることができないので、電気自動車のバッテリーを利用して、余ったところから足りないところへ送電して、効率よく使うシステム(スマートグリッド)を開発したいと語りました。
日本共産党鳥取県議団(市谷知子団長)は1日、平井伸治知事に11月補正予算について要望しました。平井知事はTPP(環太平洋連携協定)問題での政府の対応を批判しました。
錦織陽子県議は、TPP参加について農業、建設、医療、食品安全など多様な分野で多大な被害をもたらすとして、知事に断固反対の表明を求めました。
平井知事は、「拙速なことはできないはずだ。十分な情報開示がなく、議論できない。議論できないなかで答えを出すのはおかしい。農林水産業は大変なことになる」と答えました。
錦織議員は、美保基地へのC2配備について防衛省に県の出した合意条件に対する文書回答を求めるよう要請。平井知事は「基地の性格を変えないよう注文を付けた。防衛省に文書での回答を求める」と答えました。市谷県議は、三洋CEの配転・希望退職問題で「家庭、子ども、介護者がいる女性に県外配置は不当なリストラだ」として三洋CEにやめるよう要請をとのべ、希望退職などの対象にならない約100人の出向者も同等にするよう求めました。
平井知事は「出向者も社員と同等のはず。調べてみる」と答えました。
公的保育制度を守り豊かな保育をもとめる鳥取県実行委員会(入江一枝代表)は10月30日、鳥取市で保育を考える鳥取県のつどいを開き、「子ども・子育て新システム」に反対の声を国会に届ける行動を提起しました。
奈良女子大学大学院の中山徹教授が講演し、「新システム」で公的保育が廃止され、市場原理にさらされて、保育が商品として売り買いされる事態になると強調しました。
中山氏は、以下のように「新システム」のしくみを解説しました。
「新システム」になると、市町村が保育の実施義務を果たさなくなります。現行では、市町村は認可保育所の実施主体ですが、「新システム」になると市町村は、「子ども・子育て支援給付」「子ども・子育て支援事業」の実施主体となります。
子ども・子育て支援給付は、以下の個人給付=①子ども手当②こども園給付(保育所、幼稚園、総合施設)③地域型保育給付(小規模保育事業者、家庭的保育事業者、居宅訪問型保育事業者)=を行います。
子ども・子育て支援事業は、①地域子育て支援事業②延長保育事業、病児・病後児保育事業③放課後児童クラブ④妊婦検診です。
「新システム」は当初、待機児童解消をめざして幼保一体化をめざしました。
しかし、待機児童が多い0~2歳児の総合施設受け入れ義務が抵抗に合い断念しました。待機児童が多い保育所から定員に余裕のある幼稚園に児童を回すことができなくなり、待機児童解消ができなくなりました。
「こども園」は、①0~2歳児を受け入れる保育所②3~5歳児を受け入れる幼稚園③0~5歳児を受け入れる総合施設に分けられることになりました。
「新システム」では、保護者にこども園給付が個人給付され、こども園に届けられます。現行の保育所は、市町村が必要経費を出しています(保育料と運営費・
扶助費=国1/2、県1/4、市1/4)。「新システム」になると保護者とこども園との直接契約になり、こども園は保育料とこども園給付で運営されます。
現行は、保育所に入所する場合、保護者は希望する保育所を明記して市町村に申し込み、市町村が保育所を割り振っています。「新システム」になると、保護者が自分でこども園を見つけて契約しなくてはならなくなります。
市町村が集めている保育料は、こども園が集めることになります。現行の保育所は、必要経費が市町村から出て収入が保障されているため、保育料と経営はリンクしません。こども園は、保育料が入らないと収入が減り、経営に直結します。
保育料を滞納する保護者の子どもは、退所を迫られ、保育料の滞納が増えると賃金カットにつながります。 「新システム」になると、保護者もこども園も負担とリスクが大きくなります。
公立保育所も民間と同様に保育料と子ども園給付で運営される独立採算制(民営化か独立行政法人化)になり、市職員級の人件費が困難になります。
独法化した公立保育所が存続するためには、賃金カットや市町村の補助金を得るための事業(障害の重い子どもや虐待を受けた子どもの受け入れなど)が必要になってきます。
こども園は指定制となり、施設の最低基準を満たせばよいことになります。
収益の使途制限(保育所の経費にしか使えない)がなくなり、株式配当などに充てることが可能になります。株式会社が参入し、保育が普通のサービス業になり
ます。市町村が決めている保育料は、こども園が自由に決めることができるようになり(入学金も徴収可能)、英語教育などのオプションが付き競争が激化しま す。
保護者の収入によって保育の中身が左右され、子どもの保育に格差が生じます。中山氏は、企業が民間保育を担う米
国の例を紹介し、「収益を上げるために、必要経費に占める人件費の割合を5割にまで下げています。管理職以外全部アルバイトです」と強調し、法案が審議さ れる来年の通常国会が終わるまでの半年間にたたかいを集中して、「新システム」の導入を阻止しようと呼びかけました。
日本共産党鳥取県委員会(小村勝洋委員長)は6日、倉吉市で「大運動」の飛躍をめざす支部活動交流会を開きました。
党幹部会委員の増子典男氏が講演し、全党を挙げて青年、学生を党に迎え入れるために、支部が民青同盟のことをよく知り、青年が集える機会を提供することを
提起。震災復興財源のために所得税増税を11・2兆円増税するが、大企業への法人税減税分12兆円に消える実態を告発しまいた。
民青同盟の岡田正和県委員長は、党の援助で青年が民青同盟に入ったことを紹介。「職場で青年は信頼できる人間関係をつくれず孤立しています。青年が人間性を取り戻し、党や民青に入って連帯を築くうえで、党が〝かけ橋〟となって援助することは決定的です」と指摘しました。
石村智子衆院中国ブロック比例候補が決意を表明。交流会後、青年と懇談しました。
日本共産党鳥取県委員会の東北被災地支援第10次ボランティア隊が14日、岩手県宮古市に向けて党西部地区委員会事務所を出発しました。
ボランティア隊は、大森正治・大山町議、江田加代・日吉津村議と息子の健さん、南部町会見支部の池田泰二さんの4人。17日まで活動します。
ワゴン車にコメ200㌔、野菜などを積んで届けるとともに、コメ230㌔、冬用の衣類や暖房器具などを宅配便で送りました。現地は零下が予想される冷え込みのなか、16日には田老高齢者コミュニティーセンターで境港の親ガニ汁200人分を提供する予定です。
鳥取市の三洋電機が社員約1200人のうち約450人の配転をすすめている問題で8日、日本共産党鳥取県委員会と東・中部地区委員会は三洋電機コンシューマエレクトロニクス(三洋CE)前で雇用を守ろうと宣伝しました。
県外へ配置転換の予定は、三洋CEが約310人、三洋電機フォトニクスが約140人です。
宣伝には、市谷知子県議、伊藤幾子、田中文子両鳥取市議ら8人が参加。石村智子岡山県国民運動委員長も訴えました。
市谷氏は「家のローンの残っている人が、遠隔地への配置転換を迫られる。会社は、期間はいつまでか知らせず、説明責任を果たしていません。
産休中の人、小さい子どもや介護が必要な家族のいる人に配転強要は法律違反です。三洋は県から40億円の補助金を受け、雇用を維持する責任があります」と訴え、退職強要をはね返そうと呼びかけました。石村氏は「配置転換がいやなら、やめるしかない。夫が長野、妻が神奈川に配置転換される。このようなことは許してはなりません。パナソニックの内部留保4兆円を使って雇用を守らせましょう」と訴えました。
三洋電機の配転問題で「鳥取市雇用と地域経済を守る連絡会」(事務局=鳥取民商)は、連日チラシを配り、産休産後休業の取得者、育児や介護をおこなってい る労働者への配慮が事業者に義務付けられていることを知らせ、退職強要に応じないようにと訴えています。「連絡会」は13日、現場から寄せられた情報をも とに話し合い、労働者の雇用を守るために全力をあげることを確認しました。(写真)
鳥取市の三洋電機コンシューマエレクトロニクス(三洋CE)と三洋電機電子デバイスカンパニー光エレクトロニクス事業部フォトニクスの早期退職の募集が15日から始まりました。募集期間は25日まで。
三洋CEは県外を含む約930人、テガ三洋工業出向者約140人、千代三洋工業出向者約5人の合計約1075人が早期退職の対象者となります。三洋CEは300人程度を見込み、300人を超えた場合は組合と協議するとしています。
フォトニクス(従業員約160人)は閉鎖され、富山県魚津市のパナソニックの拠点に統合されます。従業員約140人が来年1月1日付けで異動となり全員が早期退職の対象者となっています。
配置転換先は、概ね三洋CEの車載部門(カーナビ)の開発は横浜市、製造は長野県松本市、フォトニクスの電子デバイス事業は魚津市への異動となるため、夫婦が別々の勤務地を内示されるケースもあります。
鳥取市の三洋電機CEが、社員の配転をすすめている問題で、日本共産党鳥取県委員会は11日、三洋CEに雇用維持を申し入れました。
三洋CE、三洋電機フォトニクスの2社は、約450人の配転を計画し、早期退職者を募集します。
市谷知子県議、伊藤幾子鳥取市議ら4人が三洋CEに出向き、麻木哲夫総務課長が応対しました。
市谷氏は、県内での事業継続と労働者全員の雇用を求め、育児介護休業法、男女雇用機会均等法、労働契約法の観点から、産休中の女性の長野県への配転、夫が 長野県に妻が神奈川県に配転、「鳥取での仕事はあと1年分しかない」「(出向者に)残ってもトヨタの期間工ぐらいしかない」など不安を仰ぎ、退職を迫るや
り方を是正するよう要請しました。
また、退職者が300人を超えた場合の扱いの明示、配転先での労働条件、期間など説明責任を果たし、下請け企業への責任を果たすことを求めました。
麻木課長は「仕事があと1年とは聞いていない。退職者が超えた場合は組合と協議する。申し入れは上にあげる」と答えました。
鳥取市「9条の会」は12日、市内で憲法学習会を開き32人が参加しました。鳥取大学地域学部の中村英樹准教授が「原発安全神話と国民の知る権利」と題して講演し、マスメディアの原発報道のあり方を検証しました。(写真)
中村氏は、知る権利について①情報収集を国家から妨害されない権利(自由権)②国家や自治体が持つ情報の公開を求める権利(請求権)があると指摘。集団の
意思決定を民主的におこなう上で、統治者を監視し民主政治を機能させるために必要な権利(憲法21条「表現の自由」)だと強調しました。集団の意思決定について、一人が決定する体制を独裁制、小数で決定する体制を寡頭制、全員で決定する体制を民主制と呼ぶとのべました。
民主制では、大集団になると代表者を選んで少数者が統治する形態となり、強制力としての国家権力が発生すると説明しました。
膨大な情報を持つ統治者(国や自治体)は、被統治者(国民や住民)に対して、目的に応じ有利な情報を出し、不利な情報を隠す。民主政治を機能させるため
には、被統治者が統治者にとって都合の悪い情報も把握でき、さまざまな政策、意見、批判、事実について十分な情報を得ることができなければ、選挙や投票を 通じて意思を政治に反映することができないとのべました。
マスメディアは、国民の知る権利に奉仕するために、取材の自由、報道の自由な
どが保障されているのであり、国民が民主的に判断するために正確な情報を提供する責任があると指摘。電力会社が原発に批判的な番組・記事・論者を出すこと に圧力をかけるなど、スポンサーや監督官庁、与党などの意向によって報道が左右されている現状をあげ、「原発安全神話」の教訓を訴えました。
参加者から、TPP(環太平洋連携協定)問題で一部マスコミが県内の大規模な反対集会を無視するのは同じ過ちを繰り返すものだとの声があがりました。
民青同盟鳥取県委員会(岡田正和県委員長)は8日、鳥取市に「若者仕事・生活」要望書を提出し、担当職員と懇談しました。日本共産党の石村智子岡山県国民運動委員長、伊藤幾子、田中文子の両市議が同席しました。
経済観光部経済戦略課の大田斉之課長、小林靖尚雇用創造推進室長が応対しました。岡田委員長は、アンケートに答えた青年の多くが事務職だと指摘。地場産業など製造業を育成して青年の雇用確保、低賃金の改善をと要望しました。
小林室長は、高卒の3年以内離職率が45・8%と全国平均より5・4%高く、大卒の同離職率も36・8%と全国平均より5・7%高い点を指摘しました。
とっとり若者インターンシップ事業(実習期間中に奨励金日額5000円支給、受け入れ企業に補助金日額2000円支給、3~6カ月、40歳未満)を昨年6 月開設し、37人を受け入れて19人が修了、うち13人が就職したと報告。同事業での求人は事務7人、プログラマー5人のほか、デザイナー、飲食サービ ス、電子部品製造、キノコ栽培などです。
石村氏は、市の直接雇用、三洋への雇用維持の要請などについて聞きました。
大田課長は「三洋には新事業などお願いしている。雇用は民間を中心に考え、雇用のために産業をどうつくるかが、市のスタンスだ」とのべました。
民青同盟鳥取県委員会(岡田正和委員長)は13日、第35回全国大会にむけて代表者会議を湯梨浜町で開き、参加者が交流しました。岡田委員長は、青年アンケートの分析、情勢と青年の動向、班再建の教訓と同盟活動の発展方向について報告しました。
3月11日の大震災・原発事故以降、青年の中で「日本はこのままでいいのか」「自分も助けになりたい」など模索と探求が広がり、一方で過酷な労働を強いられ、失業やまともな仕事につけずに青年が社会から孤立している状況を指摘しました。
一人ひとりの青年の置かれている状況に心を寄せ、「青年を独りぼっちにせず、班から社会とつながり、社会の矛盾や自分の中にある要求を見つけ、その解決の ために仲間とつながってたたかい、政治や社会を変える展望をつかむことができる」民青同盟の魅力と役割について語りました。
西部の地域班の例をあげ、班が自己肯定感や人間性を取り戻し、連帯を築く場になっていることを強調しました。班は、2年前に再開したものの、班会の開催も不定期で班員同士の関係は希薄でした。「何を話していいのかわからない」「マイナスなことを言って白い目で見
られたくない」「自分のことを人に言う意味がわからない」など、人間関係をうまく築けず、いっしょに社会を変えていく仲間としてお互いを見れない状況が あったといいます。
第3回中央委員会総会の個人学習会を岡田委員長と二人で連続して開いた班長のT君は、思ったことを言い合える班会にしたいと、みんなでいっしょに食事を作る企画を月1で始めました。
T君は、班の中で、班会を毎週開くことを決め、家族のこと、過去に受けたいじめ、自傷行為、生活苦など少しずつ語れるようになった班員を仲間として支え、労働や学問のこと、自分の将来について語り合いました。岡田委員長は、班の中で悩みを語り合って共有し、学習するなかで「民青に入って仲間の温かさがはじめてわかった」「班のみんなとの関わりの中で自分も成長していきたい」と同盟員が変化し、班会がお互いを支え合う場となっていく過程を報告しました。
岡田委員長は、2つめに、2人の同盟員を迎えて班を再建した中部の地域班、4人の新同盟員を迎えて班を再建した東部の地域班の活動を紹介しました。
「仲間を増やすことは、班を活性化させ、日本社会を前進させる原動力になります」と仲間づくりを呼びかけました。
中部の班は、日本共産党の演説会に参加したいと、党県委員会に連絡してきた青年を民青に迎え、「しんぶん赤旗」を配っていた青年を迎えたことが再建につながりました。
青年たちから「政権交代をしたが、政治は変わらなかった」「TPPに不安を感じる」「どこに投票したらいいか思案している」などの模索や、「共産党は少数意見だが大事だと思う」「政治資金にはルールが必要」などの意見が出されました。
班会では、米軍基地や自衛隊など政治のことや身近な相談事が話し合われ、後輩を班活動(カラオケ、学習会など)に誘うようになっています。
東部の班では、環境問題に興味があった赤旗読者の学生、党員子弟のAさん、市庁舎問題に疑問を持っていたB君ら4人が入って来ました。Aさんは「小中学校までは幼馴染で友達づくりを考えなくてもよかった。高校になると知らない子ばかりで、息が詰まる思いをした。大学も女子の仲良しグループに仲間外れにされて苦しかった」と胸の内を語りました。
B君は、失業中で、被災地にボランティアに行きました。帰って来ると、市庁を巡っての竹内功市長のやり方に疑問を感じ、市の説明会参加して意見をのべました。
「必要のない庁舎新築移転にお金を使うのは、震災被災者や原発被害者に申し訳ない」と思ったと話します。
岡田委員長は、民青同盟がこうした青年の模索や思いに応え、アンケート活動、県、鳥取市への要望活動に取り組む意義について、「青年の声と実態を集め、社 会に告発したり、国や自治体に要請し、困っていることの原因をいっしょに考え、解決のためにたたかう仲間が必要です。一人ひとりの青年の思いを集めれば、
社会を変えることができます」と話しています。
国民大運動鳥取県東部実行委員会(川本善孝委員長)は2日、鳥取市で自治体キャラバン学習会を開きました。鳥取市は2年連続値上げで国保料が8万5559円と県内で2番目に高くなっています。参加者は、国への国庫負担金増加を求めながら、一般財源からの繰り入れを増やして値上げしないよう求めることを確認しました。
高額療養費は、自己負担金(1~3割)を払わないと貸し付けが利用できなくなり、外来も自己負担金をいったん払わないといけません(自己負担限度額を超え た額が高額療養費として返って来る)。自己負担金を払わなくても、貸し付けを可能とし、(限度額を払えばいい)限度額適用認定証が外来でも適用できるよう
にとの声が医療関係者から出されました。
国保の一部負担金減免制度が、鳥取市で利用しにくくなっている問題で、世帯収入が生活保護基準
(単身で7万6170円=家賃を含まない)以下、国保料・税の滞納がないことが条件となっている点が指摘され、世帯収入基準の引き上げ、完納条件の撤廃を 求めることを決めました。
介護、年金、障がい、子育て、教育、農業、税金についても議論しました。