2011年2月6日号

琴浦町の住宅リフォーム助成制度 経済波及効果は24倍

 

 琴浦町の住宅リフォーム資金助成事業の経済波及効果が24倍(新築を含む)にのぼることがわかりました。同町の助成事業は、2009年7月から開始し、10万円以上の修繕、補修、増築工事に対して工事経費の10%(上限10万円)を助成します。
 10年3月末までの9カ月間の実績は、交付額879万7000円、申請数116件、総事業費約1億7300万円です。経済波及効果は、1967倍です。
 10年4月からは新築も対象となり、合わせてトタン張替え、ペンキ塗り、サッシの交換、畳替え、内装修繕、電気工事、壁紙の張替えなども対象になりました。
 新築も2件あり、今年1月20日までの実績は、交付額2587万2000円、申請数371件、総事業費約6億1400万円で、経済波及効果は2373倍になります。
 同町は1月1日現在、世帯数6400世帯、1万9285人です。同町総務課は「町内の業者(建築・建設関係)が助成事業をピーアールして盛んに営業活動していて、住民に喜ばれています」と話しています。
 持ち家に住む住民の1割近くが助成事業を利用しているとみられます。

県に新規就農者支援で予算要望 就農者支援を制限しないで

 

 日本共産党鳥取県議団(市谷知子団長)は119日、県の新規就農者支援に制限を加えないよう申し入れました。
 県は新規就農にあたり、就農条件整備事業で農業用機械(トラクター、コンバインなど)、農業用施設(ビニールハウス、家畜舎など)を事業実施主体(個人、農協・農業公社=リース事業)が購入する場合、取得価格の2分の1を補助(県1/3、市町村1/6)しています。
 県は2011年度予算で、補助上限額666万円を400万円に、就農後5年以内を3年以内に、取得価格制限なしを50万円以上に縮小・制限する検討をしています。これに対して農業関係者から「50万円以下の軽トラック、管理機、白ネギの皮むき機やコンプレッサーなどが補助対象外になる」として、取得価格制限をしないでほしいとの声があがっています。
 市谷県議は、補助条件を同様の国事業(経営体育成事業は取得価格50万円以上が補助対象)と同じにすると、県事業の意味がなくなるとのべ、現行制度の継続を要望しました。
 応対した門前浩司総務部長は「国の事業に乗れなかった場合に県の事業を利用してほしい。担当課と協議する」と答えました。

豪雪被害で政府に申し入れ 被災者への財政的支援を

 

山陰豪雪被害に関する政府への申し入れ要旨は以下の通りです。

 【農林水産省】

被害の実態把握②漁船沈没について、激甚災害指定し、引き揚げ費用、修繕・更新費用への支援。漁協への支援③農業用施設の撤去、修繕・新設費用への支援。農協への支援。被災作物への支援④被災生産者への経営再建までの休業補償と生活費支給。

 【総務省】

除雪費用への財政支援。自治体の除雪費用への支援。除雪補助対象要件(過去5年間の年間降雨量が50㌢以上)の緩和②国道9号の初動、人員に関わる除雪体 制の確立③灯油や食料など非常時の生活物資の確保、高齢者などを孤立させないシステムの構築④全半壊した住宅への震災並みの支援⑤被災自治体への特別交付 税措置。

 【国土交通省】

国道の除雪体制の確立②タンクローリーが道をふさぐなど、降雪時に交通が遮断される危険が予測される個所の総点検と融雪装置の設置などのハード面の改修③国道431号沿いの県市保安林6千本の被害への伐採・植林などの復旧事業に対する財政支援。

豪雪被害で政府に視線要請 鳥取・島根両共産党 被災生産者が再建意欲わく支援を

 

 年末年始の豪雪によって、漁船の沈没やビニールハウス倒壊など甚大な農林漁業被害を受けた鳥取、島根両県の日本共産党県委員会は120日、農林水産省、 国土交通省、総務省に対し「地域の基幹産業が危機にひんしている。強力な支援を」と要請しました。山下芳生参院議員、紙智子参院議員、仁比聡平前参院議員 が同席しました。
 米子市の石橋佳枝市議は「(同市の)除雪費用が昨年は400万円で済みましたが、今年は5千万円を超え、10倍以上。(市財政では)とてもやっていけない」と窮状を訴えました。
 山下議員は、7年前の豪雪で幹線市町村道除雪費補助臨時特例措置を行った実績があると指摘し、今回も特別な手だてをとる必要があると迫りました。
  境港市の松尾好行市議は「私は46年間、漁船の計器の仕事をしていました。友人の漁師は落胆し、かぜをひいて寝込んでしまい、私が代表してきました」と説 明。イカ釣り10㌧漁船を新たに造るには7千万円かかるとし、「水に漬かって使用不能になったエンジンを交換するだけでも700万円かかり、漁船保険では 到底賄えない。県だけにまかせず、国としても支援策を検討してほしい」と求めました。
 島根県の尾村利成県議は「中海は静穏域であるため保険加入率も低く、大変厳しい状況にある。これを機に漁業をやめるという声もあがっている」と語り、国ができうる最高の支援を希望すると述べました。ビニールハウス被害は10㌃当たり1千万円にのぼるなど、これから出荷最盛期を迎えるいちご農家の苦境も報告され、紙議員は「農作物被害により収入も途絶え、所得補償も必要です。再建の意欲がわく支援を」と求めました。
 国側は、実態を把握し、何ができるか検討したいと述べました。国は21日、内閣府や国土交通省など関係省庁の連絡会議を開き、道路除雪費用で地方自治体への支援を検討すること、豪雪被害に対する特別交付税措置、被災者への円滑な融資などを確認しました。
 大山町議会は臨時議会で8600万円の本年度一般会計補正予算を可決。町は、ビニールハウスや果樹棚などの復旧費の3分の1(県と合わせ3分の2)を補助します。 
  松江市は、約3億9700万円の本年度一般会計補正予算を専決処分。農業施設と漁船設備への補助金事業を新設し、それぞれ6600万円、1500万円を計 上しました。ビニールハウスなどの農業施設の被害に、市は3分の1(県と合わせ3分の2)を補助、転覆した漁船エンジンなどの修復には市が6分の1(同2 分の1)を補助します。

鳥取市庁舎新築問題で共産党が集会 市庁舎新築は白紙撤回を

 

 日本共産党鳥取市委員会(角谷敏男委員長=市議)は1月30日、市庁舎新築問題で集会を開き90人が参加しました。経済・財政専門の鳥取大学の藤田安一教授が特別報告し、市民らが議論しました。
 角谷氏は、市議選での新庁舎建築反対・耐震改修の主張を踏まえて、新庁舎建設計画の白紙撤回を求め、市民世論の喚起と他会派・議員、市民団体との共同を呼びかけました。
 藤 田氏は、①住民の民意をくみ上げる努力がなされず、住民自治が軽視されている②JR鳥取駅周辺への移転では、中心市街地・商店街が衰退する③行政機能の集 中・統合より総合支所などの充実が必要④耐震改修は2重投資にならない現実的な対応⑤財政はひっ迫し、住民負担が増加。合併特例債が利用できでも、地方交 付税が減らされる可能性が大きい―と指摘しました。
 市民らは「耐震改修の選択肢がない市アンケートは客観性に欠ける」「コンクリート強度は、県庁も市庁舎も50年以上もつ」「国保料の連続値上げで市民生活は苦しい」などの意見が出されました。
 藤田氏は「地方自治法で本庁舎移転は出席議員の3分の2以上の賛成が必要で、しっかり議会で検討してほしい」と指摘しました。

県政を考えるとどい 明るい民主県政をつくる会 住民の命と暮らし守る県政へ

 

 鳥取県知事選で候補者の擁立をめざす「明るい民主県政をつくる会」(「明るい会」)は123日、鳥取市で「県民の暮らし・地方自治と県政を考える講演と交流につどい」を開きました。
 鳥取大学地域学部の藤田安一教授が「最近の広域連合設立と道州制」と題して講演し、各界の代表が平井県政について現状を報告しました。
 藤田氏は関西広域連合について、関西経済連合会が道州制実現のステップとして推進してきたもので、大型公共事業で企業がもうけることが目的の道州制だと指摘しました。
 「明るい会」の田村真弓事務局長(新日本婦人の会県本部事務局長)は、子ども・子育て新システムに反対せず、保育所の最低基準緩和に賛成する県政では、子どもの安心・安全は守れないと批判しました。
 市谷知子県議は、県民生活が困窮するなかで、県政が住民の命と暮らしを守る方向に向かわず、大型開発(大企業優遇、外国貨客船支援)に向いていると批判し、県が支援して国保料1世帯1万円を引き下げるなど、県民生活を守る県政への転換を訴えました。

市谷県議候補が支部と行動 穀田恵二衆院議員迎える演説会案内

 

 日本共産党の市谷知子鳥取県議は122日、鳥取市の党津ノ井支部の人たちとに穀田恵二衆院議員・国対委員長を迎えての演説会(2月12日)の案内をしながら、県議選での支持と「しんぶん赤旗」日曜版の購読を訴えました。
  市谷県議は、日曜版の紙面を示し、自民党政権で大臣をしていた人が菅政権の大臣になり、消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)の推進など民主党が古い自 民党政治を踏襲していることを語りました。あわせて、鳥取市が2年連続で国保料を10%引き上げることを知らせ、その大本に国庫負担引き下げがあること、 共産党は住民の生活が苦しいときだからこそ、県の予算を繰り入れて1世帯当たり1万円の引き下げを掲げていることなどを話しました。
 訪問した先々で、演説会の招待券が快く受け取られました。共産党は①暮らし・福祉優先で家計をあたためる。国保税や介護保険料・利用料の負担軽減、若者の家賃補助など②地元業者の仕事と雇用を増やし地域経済を元 気にする。住宅リフォーム助成制度の創設、特養ホーム・保育所の増設③TPP参加に反対し、農林水産業を再生する。農家に対しコメ60㌔当たり1千円補助 ④海外視察を中止し、県民の声が届く議会にする。年間1~2千万円使う議会の海外視察は、公式なもの以外中止―を県議選の政策として訴えています。
共産党の市民アンケートでも、生活が苦しくなったという人が7割を超えています。「保険料や医療費の負担を減らして」「仕事と雇用を増やして」というのが、多くの県民の願いです。

県革新懇がTPPでシンポ 町長、農協幹部らTPP反対で共闘表明

 

 鳥取県革新懇は1月30日、米子市で「TPP(環太平洋連携協定)と地域くらしを考える」シンポジウムを開き、約130人が参加しました。
 農業経営が専門の鳥取大学の小林一副学長が、「TPPとは何か」について基調講演し、榎本武利岩美町長、前坂英雄JA鳥取県中央会専務、幅田信一郎大山乳業組合長、西尾勝実県生協連合会専務を迎えて、パネルディスカッションしました。 
 小 林氏はTPP推進の背景に、日本政府が「アジアの成長を獲り込み、新成長戦略を実現」「アジア太平洋の地域経済統合枠組み作りを日米が主導する政治的意義 大。対中戦略上も対EU関係でも重要」(内閣官房)と位置づけていること、経済効果はDTP0・48~0・65%増(2・4兆円~3・2兆円)と限定的 で、農業など国内産業への打撃が大きいことについてふれました。TPPの問題点について、①国のあり方を左右する大問題であるにもかかわらず、国民的な議論がないまま拙速に決められようとしている②目先の利益を優先す る新自由主義によって、長期的な視点にたった安定し均衡のとれた平和な国際社会の構築は困難③食料安全保障が危機的になる。国会決議に基づく食料自給率 50%と相いれない。農業・農村のもつ多面的機能が衰退④金融、サービス、雇用などに大きな影響⑤地域の崩壊に対する懸念⑥アメリカの戦略―を指摘しまし た。
 小林氏は「日本の平均関税率は2・9%(2003年WTO事務局)で、アメリカ3・ 6%、EU4・1%より低く、すでに〝開国〟されている」と述べました。「(TPP参加で)大企業の株の過半数が海外株となれば、下請けを海外に発注し、 県内の下請け企業が壊滅する危険もある」と県民的な反対運動を呼びかけました。
 榎本町長は、年末に開催したTPP反対町民集会を紹介し、「世界の食料事情は逼迫している。食料に責任を持たない政府はあり得ない。経済界が主導しマスコミが加担しているが、(TPP参加キャンペーンを)打ち破るために私もがんばりたい」とのべました。
 前 坂専務は、あらゆる団体に呼びかけて2月日にTPP反対の県民大会をしたいと述べ、「JAとして1千万人署名に取り組んでいる。強い農業といってもアメ リカやオーストラリアには太刀打ちできない。TPPを締結すると県土を守る人がいなくなる」と県民的共闘を訴えました。
 幅田組合長は、 コメと乳製品の関税が高いのは、国が基幹的食品として安定供給する責任を持っているからだと述べ、「もっと時間をかけて国民的に議論してコメ、酪農・畜産 を守るコンセンサスをつくる必要がある。こうした集会を開くことが大きな力になる」と賛同を表明しました。
 西尾専務は「郵政民営化キャンペーンを思い出す。生協や共済、国民皆保険も自由貿易の障壁と見なされたら、生協の存在基盤が崩れてしまう。金持ちしかまともな医療を受けられなくなる」と懸念を表明しました。
 参加者のなかで労働、医療、農業、行政の関係者から発言があり、TPP反対で熱気を帯びた集会となりました。


2011年2月13日号

藤田安一鳥取大学教授が講演 市民不在の新庁舎建設 

 

 鳥取市庁舎建設に関する住民説明会において、鳥取市の姿勢に市民の批判が続出しました。以下、5点に渡って論点整理します。
 1鳥取市は新庁舎建設に関して民意をくみ上げる努力をしてきたか。
 住民自治の立場からしっかり議論されてきたかというと、調査特別委員会は16回開催で、1回当たり30分。検討委員会は3回で、同じような結論(両委員会とも鳥取駅周辺に新築することが望ましい)が出ています。まず結論ありきで、追認しているにすぎません。
 次に市民へのアンケート調査についてです。
  耐震改修か新築かの選択しがなく、新築が前提のアンケートで常識が欠落しています。建設場所を問う質問項目には、上記の両委員会の結論を強調して掲載し、 両委員会の最終報告の抜粋に下線が引かれていて、回答誘導型アンケートになっています。しっかり議論して結論が出たものと誰もが思うし、率直に住民に聞く アンケートになっていません。竹内市長は21日に、庁舎新築統合に確証を得たといっていますが、論外です。

 

米子市公会堂の保存をめぐる行政と市民のあり方と比べても問題は明らかです。
  この問題は、2006年から5年かけて議論がおこなわれてきました。市は、一度は廃止の方針を出しましたが、アンケートで存続45.4%、廃止38.2% の結果を受け、存続させることを決めました。民意を反映させる結論を出しました。鳥取市庁舎は、民意を反映しているとはいえません。 


 2駅前での新庁舎建設は中心市街地の活性化につながるか

鳥取市は2007年に、2核2軸の都市構想という中心市街地活性化の方向性を出しました。駅と市役所・県庁の2核と若桜・智頭街道の2軸です。市役所を駅 前やジャスコ前に移転すると、1極しか残らず、2核2軸のまちづくりの活性化計画はつぶれてしまいます。駅周辺で業務が済めば、わざわざ県庁方面に行く必 要がなくなり、駅から今の市役所・県庁の方へ向かう人の流れが減少し、中心市街地が衰退することにつながります。その辺りの配慮がまったくありません。
  地方自治法第4条(3項)は、市役所をどこに(移転)するか条例で明確にするよう定めています。出席議員の2/3以上の賛成がないと移転できない、過半数 で決めるのではない特別決議事項だということをしっかりとらえる必要があります。市役所や県庁がその地域に与えている影響は非常に大きく、なくなるとその 地域に甚大な影響を与えます。国民投票を決めるのに議員の2/3以上を必要とする憲法改定に比するような重要なものだということを、念頭において議会でしっかり検討してほしい。

 3新庁舎による市行政の集中化・統合化が必要か

 もっと大きな庁舎が必要だという考え方は、 権威主義的で時代に合いません。行政のあり方は、集中・統合から、コンパクトで機動的かつ分散のメリットを生かした庁舎機能の発揮が求められています。現 状は、住民に来なさいというやり方から、行政の方から住民のいるところへ出て行くやり方へ、変わってきています。智頭町は、保険・医療・福祉総合センター 内に福祉課を移設、岩美町は、病院のすこやかセンター内に福祉課と健康対策課を移設、隠岐の海士町では、フェリーが着く菱浦港(買い物や食事の場)のキン ニャモニャセンターに、交流促進課、地産地商課、産業創出課が移転しました。海士町では、地の物「幻の隠岐牛」などを商品化して外に売り出す事業に取り組 んでいて、全国から若者を呼んで働けるように支援しているので、どんどん集まってきています。住民のニーズのあるところへ、行政が出向い行くのが主流にな りつつあります。
 旧町村の総合支所も、住民が本庁に行って手続きをするより、旧役場でできるようにした方が住民にとって便利です。高齢者が、車やバスや列車に乗って本庁舎に行くのは大変で、新庁舎建設よりも、旧役場で問題が解決できるように支所機能を充実するほうを優先すべきです。
  湯梨浜町の3町合併ですら、合併して1年後に鳥取大学地域学部地域政策学科が行った住民アンケートによると、合併してよかったは1割で、しないほうがよ かったが3割、かわらないが6割でした。支所になったら、見知らぬ職員が多くて声がかけづらくなった、地域の事情を知らない職員では話が通じない、返事が 遅い、なじめない、不便になった、行政が遠くなったと感じたという声が聞かれました。

 4なぜ、耐震改修ではいけないのか、耐震改修でいいではないか

  負担費用の比較は、耐震改修費28億円(市の実質負担9億円)、新庁舎建設費93億円(市の実質負担33億円)で、市の負担は新築が耐震改修の3~4倍に なっています。合併特例債も、国民の税金です。国がくれるものはもらおうという考え方が、国の借金をどんどん増やし、市の借金も結局、市民に付けがまわっ て税金や保険料の値上げにはねかえります。「国のくれるものは」「市に有利な起債だから」という考え方は結局、国や市の借金を増やす誤った認識だといわな ければなりません。
 65年という耐用年数も、65年たったら使えなくなるという意味ではなく、大規模改修しなくても65年使えるという 意味で、改修すばそれ以上もちます。県庁は耐震改修後、50年もつという計画ですが、市は耐震改修しても20年しかもたないといいます。コンクリート強 度は県庁本庁舎も市役所本庁舎もほぼ同程度で、20年に根拠はなく、二重投資になるから新築した方がよいという根拠もありません。耐用年数はあいまいで、 県庁並みに整備すれば50年持つと言えなくもありません。
 二重投資というならば、駅南庁舎は8億円かけて買い取り、さら改修して17億円かかりました。下水道庁舎も2年前に耐震改修したばかりです。
 耐震改修して数十年後に新築するとしても、大型庁舎をつくる必要はありません。職員も減少し、大きくする意味はありません。将来の庁舎は、コンパクトで機動的で分散のメリットをいかした庁舎にすればコストも安くなります。

 5鳥取市の財政は大丈夫か。

 米 子市と比較(2009年度決算)しても、普通会計地方債残高は鳥取市1123億円(1人当たり57万円)、米子市670億円(1人当たり45万円)、公営 企業会計地方債残高は鳥取市1159億円、米子市619億円で、財政見通しは厳しい。合併の特例措置が切れ、16年後には40~50億円の地方交付税が減 ります。人口減少により住民税などが減少し、さらに、鳥取市が計画中の大型公共事業が財政を圧迫します。新庁舎建設93億円、河原工業団地60億円、可燃 物処理施設63億円、消防無線デジタル化27億円、駅前開発8億円などです。
 合併特例債は、事業費の95%の借金ができて、その70%が地方交付税で措置されますが、借金であり、兵庫県篠山市のように特例債を多用すれば財政危機に陥ることになります。
 小 泉政権の「三位一体」改革では、地方交付税が5兆円削られ、国庫補助負担金が4兆円削られ、そのうち3兆円が地方に移譲されたものの、差し引き6兆円が地 方から吸い上げられました。鳥取市の財政担当者は当時、「国策に従って合併を推進したが、こんな酷い仕打ちを受けるとは思わなかった」と述べました。10 年間は合併前の交付税を維持すると言っていましたが、5兆円も減らされました。国の財政は火の車であり、今後、地方交付税の削減がないとは言い切れませ ん。
 国だのみはやめて、財政的自立をめざして努力、工夫すべきです。
 新庁舎建設には住民の合意がなく、このまま民意をくみ上げる努力を怠り、住民自治を無視して新庁舎建設を推進することは、地方自治体の自殺行為だといわざるをえません。

市庁舎新築は白紙撤回を 共産党が鳥取市に申し入れ

 

 日本共産党鳥取市委員会(角谷敏男委員長=市議)は2日、鳥取市に対して市庁舎の新築・統合計画を白紙に戻し、市民との議論と合意をおこなうよう申し入れました。
 角谷、伊藤幾子、田中文子の各市議ら5人が出向き、深澤義彦副市長が応対しました。
 角谷氏は「新築前提のアンケートだった」「100億円の大事業を数カ月で決めるのはおかしい」「県庁が耐震改修なのに市はなぜできないか」「財政はきびしい。将来の返済は大丈夫か」など市民の声を紹介しました。
 そのうえで、財政見通し、まちづくり、アンケートのとり方、耐震対策、市の情報の出し方などに市民の疑問、意見、批判、怒り、不安が噴出しているとして、3月末までに新築・統合を決定するという竹内功市長の方針を撤回するよう求めました。
 伊藤市議は、市民所得が低下し生活が大変なときに国保料連続10%値上げ、水道料値上げの一方で新庁舎建設は、お金の使い方が逆だと批判しました。
 深澤副市長は「まちづくりに大きくかかわることで拙速に決めるようなものではない。平成11年に新築・統合の方向が議論されている」と答えました。

米子市で6・9行動 3・1ビキニデーに2人を代表派遣

 

 鳥取県西部原水爆禁止協議会は6日、JR米子駅前で核兵器廃絶を求める6・9行動をしました。
 伊藤武彦事務局長、新日本婦人の会の坂口明子氏、日本共産党の岡村英治米子市議が、サティ前で訴えました。
  伊藤氏らは「一昨年、オバマ米大統領の核兵器廃絶をめざす演説を契機に、世界に核兵器廃絶の世論が大きく広がっています」「昨年ニューヨークのNPT(核 不拡散条約)再検討会議に真壁容子さんを送った力をさらに新しい署名運動に広げよう」「3・1ビキニデーは核兵器廃絶と憲法9条を守り、非核平和の日本を 実現するための取り組みの一つです。2人の代表派遣にご協力ください」と呼びかけました。
 買い物に来たという女性は「第五福竜丸のビキニ被災からもう57年も経ちますか。核兵器はごめんですね。頑張ってください」と署名しました。
 行動には6人が参加し、74人分の署名が寄せられました。

市谷県議を招いてつどい 市庁舎建設より住民負担軽減を

 

 鳥取市の日本共産党美保支部は6日、市谷知子県議を招いてつどいを開きました。伊藤幾子市議が同席しました。
 市谷県議は「どの党が伸びたら県民の願いが実現し、暮らしがよくなるか」と提起。国保への一般会計繰り入れをやめよという民主党、消費税増税の自民党など各党の姿を明らかにし、環太平洋連携協定(TPP)反対は共産党だけだと強調して支援を訴えました。
 昨年退職した男性(62)は「国保料が月に2万円かかる。こんなに高いとは思わなかった。仕事がなく、収入が少なくてきつい」と述べました。〝思いやり予算〟で作った米軍のゴルフ場に話題が及び、「米兵はだだでプレーし、従業員の給料や高い維持管理費も日本持ちだ。民主党は自民党より悪くなった」など話し合いました。
 鳥取市の市庁舎新築について、参加者は「国保料や水道料金が値上げされる。庭に水をまかないといけないので困る」「下水道料金も値上げになる」と現状を出し合い、「市庁舎建設より、住民負担軽減にお金を使ってほしい」と意見を述べました。

鳥取市国保をよくする会が発足 国保10%連続引き上げは中止を

 

 鳥取市国保をよくする会が4日、発足しました。鳥取民商の川本善孝事務局長が呼びかけ、新日本婦人の会鳥取支部などが応えて発足に至りました。
 鳥取市の国保料は、2010年度に9・74%引き上げられ、標準モデル世帯(基準総所得125万円の2人世帯)で2万3800円増となりました。市国保運営協議会は1月20日、11年度の国保料をさらに9・88%引き上げることを決めました。
 同協議会は2月に市に答申し、2月定例市議会で条例改正案が可決されれば、7月から実施されます。
  同協議会では、景気低迷による保険料の大幅な減収などで、11年度の国保会計が約10億1300万円の赤字になる見通しで、一般会計から半額の5億700 万円を国保特別会計に繰り入れ、残りの歳入不足を保険料引き上げでまかなう方針です。標準モデル世帯(基準総所得153万円の2人世帯)で2万6500円 増となります。 
 川本氏らは、国保世帯の所得が減少しているなかで負担増は厳しいとして、実態を告発しながら市と市議会に国保料引き上げの中止を求めていくことを確認しました。

米子市で錦織事務所開き 大企業誘致より県民生活支援を

 

 日本共産党の錦織陽子県議の事務所開きが6日、米子市でおこなわれました。
 錦 織県議は、2010年に米子空港滑走路2500㍍延長記念事業でジャンボジェットをハワイに飛ばすのに機材を400万円で借りて要員も借りたこと、11年 はロシア沿岸、東南アジアへのチャーター便や国際線就航のためのポートセールスに10年度の5、6倍の予算を組むことを紹介。韓国の貨客船を誘致して1便 につき150万円補助、企業立地補助金に50億円など大企業優先・外需依存型の平井県政を批判しました。日本共産 党は、県公共事業の最低制限価格を85%から90%に引き上げ、不況にあえぐ地元業者を応援し、中学校卒業までの医療費助成、福祉灯油や肥料代助成を実現 して県民の暮らしを支えてきたと報告。議会でも、自民、民主が議員報酬の11%カットに反対し、海外視察に共産党以外の議員が一人平均2回行く無駄づかい をしていて、質疑時間15分を削ったことを紹介し、県議選での支援を訴えました。


2011年2月20日号

県有機農業シンポジウム 消費者、地元企業が支える有機農業

 

 鳥取県は8日、鳥取市で有機農業シンポジウムを開きました。
  埼玉県小川町霜里農場の金子美登代表が「有機農業の人づくり・地域づくり」、同町NPO法人生活工房「つばさ・遊」の高橋優子理事長が「有機農業と30世 紀に続くまちづくり」をテーマに講演し、鳥取県の気高オーガニック倶楽部の梅実一夫代表が有機米づくりなどについて発表しました。金子氏は、消費者30世帯と提携して水田1・5㌶、畑1・5㌶、乳牛3頭、鶏200羽を有して作物60種類を有機栽培しています。
  家畜の糞、米ぬか、生ごみ、オガクズ、もみ殻、落ち葉、ワラなどで堆肥を作り、虫や鳥、トビムシや微生物に溢れたほ場をつくり、種苗を自家採取。農業用機 械の燃料には、ヒーターやラジエーターの温水で廃食油(遠心分離機でごみを取り除いたもの=SVO)を70℃に温めて使用し、石油に頼らない農業をすすめ ています。
 以前は、トラクターを長時間使用していると、排気ガスのために気分が悪くなったといいます。当初はバイオディーゼルを使っていましたが、薬品を使ってグリセリンを取り除く必要があったため、SVOに切り替えました。リットル30円の格安です。
 バイオガス施設でメタンガスと液肥を生産し、ビニースハウスは燃やすとダイオキシンが出るため、ガラス温室で作物を育てています。給湯は薪ストーブで、床下暖房やフロに使います。
  金子氏は「0・2㌶の田畑で一家5人を養うことができます。日本の農地で全人口を養うことは可能です」と述べ、規格外で4割が廃棄されている現状を指摘。 地元の豆腐屋が地域の有機大豆を全量買い取り、地元のリフォーム会社が社員用に有機米を全量買い取りして支えている取り組みを紹介しました。

鳥取市「9条の会」憲法学習講座 障がい者と生存権

 

 鳥取市「9条の会」は6日、鳥取市で憲法学習講座を開き、30人が参加しました。
 鳥取大学教育センターの小林勝年准教授が刑務所を出所した障がい者への支援について、鳥取生協病院の田治米佳世医師が精神医療への支援強化について講演しました。
 小林氏は、毎年約3万人の新受刑者のうち3割が知的障害を抱え、高齢化して刑務所を行ったり来たりしている現状を告発し、「本来福祉が救うべき人たちが、万引きや無銭飲食などの軽微な犯罪で実刑を受け、再犯を繰り返している」と述べました。参加者は「国は刑務所(受刑者1人当たり300万円支出)より福祉にお金をかけるべきだ」など、意見交換しました。

軽度知的障がい者のほとんどが障がい者として認定されず、障害、犯罪歴などを理由に雇用されず、社会から排除され、食と住居を提供する刑務所が最後の居場 所になっている現状を指摘。障がいを持つ受刑者を雇用する会社がどれだけ増え、地域社会が差別と偏見をなくして、支える人がどれだけ増えるかがカギだと強 調しました

穀田恵二党国対委員長を招いて演説会 県民の暮らしを守るのはどの党か 市谷、錦織県議の必勝を

 

 鳥取県の日本共産党東・中部、西部両地区委員会は12日、鳥取、米子両市で穀田恵二衆院議員・党国対委員長を招いて演説会を開きました。
 鳥取市の県民ふれあい会館では市谷知子県議が、米子市観光センターでは錦織陽子県議が再選にむけて決意表明しました。
  穀田氏は、国政も地方政治も「オール与党」対共産党の構図になっていると指摘。財界べったりで大企業に1兆5千億円の減税、アメリカいいなりで沖縄普天間 基地の辺野古移設、日本の農業と暮らしを破壊するTPP(環太平洋連携協定)を推進している菅政権と対決する日本共産党の姿を浮き彫りにしました。

この10年間に、大企業のもうけ2倍、役員報酬3倍、株主配当2・5倍で、労働者の賃金だけが下がっている現状を示し、大企業の内部留保244兆円の一部を使って、賃金を引き上げるよう主張しました。
 最低賃金について、時給千円以上のフランスは、中小企業支援として社会保険料を国が負担し、3年間で2兆3800億円を投じ、アメリカは5年間で8800万円を投じたが、日本は年間で50億円しか使っていないと批判しました。

尖閣諸島領有の正当性を解明し、紛争問題は戦争力ではなく平和の外交力で解決をと訴え、憲法9条を活かした外交を呼びかけました。

「県 民の暮らしを守るのはどの党か」と問いかけ、平井県政が外国企業や県外企業を誘致するためにお金をつぎ込んでいる実態を明らかにし、市谷、錦織の両県議 が、中学校卒業までの医療費助成、建設業者への支援、二十世紀梨被害への支援など県民の暮らしと営業を守って来たことを紹介し、「必ず通すために支持と支 援をお願いしたい」と訴えました。
 インターネットで演説会を知って参加した山口聖一郎さん(21)は、「こんなに大企業がお金を持っているとは知らなかった。ぜひ社会に還流させてほしい」と話しました。

大山山系の烏ヶ山南麓 幹回り6㍍のミズナラ

 

6日、大山山系の烏ヶ山(からすがせん)南麓に入りました。
 昨年末から始めている足腰のリハビリを兼ねての山行です。記録的な大雪の中、きれいに除雪された広域農道から3㍍程の雪の壁をよじ登り、烏ヶ山を正面に見ながら雪の上をスノーシューで進むこと約1時間。写真のミズナラの巨木にたどり着きました。
 約2㍍の雪の中に、空に向けて大きく枝を張り、どっしりとたたずむこのミズナラは十年前に巨木調査で確認したもの。幹回りは5・85㍍、幹回りの大きさでは大山山系で5指に入ります。
 ミズナラはブナ林では一番大きく育つ樹種ですが、大山では幹回り6㍍前後のものが10本余り、その中でもこのミズナラは枝折れも少なく若々しく勢いもあって一番見ごたえのある木で、見るたびに感動を与えてくれます。

北栄町が住宅リフォーム助成制度を開始 琴浦町に続いて、県内2番目

 

 北栄町は2月から、住宅リフォーム資金助成事業を開始しました。県内では琴浦町に続いて2番目です。
 対象は、町内に住所または事務所を有する建設業者などが行う10万円以上の工事です。
 助成額は、工事経費の10%以内で上限10万円です。担当は、町企画振興課商工観光室。
 1月14日の臨時議会で町が提案し、可決しました。
 昨年12月定例会の一般質問で日本共産党の長谷川昭二議員が提案し、松本昭夫町長が実施する方向で検討したいと答えていました。
 長谷川議員は「地域活性化・きめ細やかな臨時交付金を活用して助成制度を創設しました。住宅リフォーム助成制度を始めた隣の琴浦町で、経済波及効果を目の当たりにしたのが大きいと思います。町の迅速な対応に自分自身驚いています」と話しています。
 今後、大山町と岩美町も住宅リフォーム助成制度を創設する予定です。
  また、鳥取県は、2000年に優良木造住宅建設支援事業で県産材使用住宅に助成を始めました。02年には木の住まい助成事業に移行し、県産材1立方㍍当た り2万5千円の助成で、新築の場合は上限50万円、改修の場合は上限25万円です。2種以上の伝統技術の活用に定額15万円、県産JAS製材使用だと1立 方㍍当たり9千円(新築の場合は上限18万円、改修の場合は上限9万円)、一定レベルの環境性確保に7万円など、最高90万円まで助成します。

革新懇が建国記念日に考える集い 混迷の時代に憲法を指針に

 

 鳥取県西部革新懇と日本基督教団鳥取西部地区は、米子市で2・11「建国記念の日」に考える集いを開き、島根大学の植松健一准教授が「混迷の時代を憲法で読みとく」と題して講演しました。
 主催者を代表して高橋英美牧師は「核抑止力が主張され、北朝鮮、尖閣諸島問題と緊張が高まっているが、武力では平和はつくれない。核兵器とともに心の中の〝核兵器〟(敵がい心)もなくさなければならない」とあいさつしました。
 植松氏は大逆事件と日韓併合、防衛大綱、日本の「民主主義」について語りました。時の天皇制政府が、「大逆事件」をでっちあげ、反政府運動や独立運動をテロリストとして弾圧した経緯を示し、現在のアメリカの日本を巻き込んだ「テロとの戦い」との類似性を指摘しました。
 防衛大綱について、「安全保障と防衛力に関する懇談会」の主要メンバーが自民党時代から横すべりして、憲法や法律を無視して語られ、従来の〝必要最小限〟の「基盤的防衛力」から〝国際貢献〟や〝武器輸出〟の「動的防衛力」に転化・危険化したことを報告しました。
 「民主主義」について、政党、官僚、公務員、労働組合、議会など中間的なものを「抵抗勢力」として排除する〝首長対議会〟のような構図は、独裁政治を許すことにつながると批判しました。
 鳥取市革新懇は、鳥取市で集会を開き、鳥取宝生会の長本喜夫会長が「戦時中の謡曲文の改定について」と題して講演しました。

鳥取市が市庁舎問題でフォーラム 市庁舎新築に反対意見続出

 

 市庁舎の新築・統合をめざす鳥取市は12日、市庁舎整備に関するフォーラムを開き、竹内功市長らが市の方針を説明し、市民らと公開討論しました。
 参加者に質問・意見を書かせて市長らが答えるやり方に非難が集中し、司会者が途中で参加者との直接討論に切り替えました。
  市民らから「耐震改修で県庁舎は50年もつが、市庁舎はなぜ20年しかもたないか」「市民の合意がなく、これで打ち切りにしてはならない」「市の財政は苦 しく、市民負担は増える一方で新庁舎に税金投入は納得いかない」「国は大赤字で合併特例債はあてにならない」「駅周辺移転で中心市街地がさびれる」などの 疑問や批判が噴出しました。
 司会者が「県庁は県庁。市には市の考え方がある」と口を挟むと、市民らは「なぜ20年しかもたないかの答えになってない。論理的に破綻している」「市民との議論を封殺するものだ」と反発しました。
  建築家の山本浩三さんは「メンテナンスをきちんとすれば100年以上もつ」と述べ、本庁舎は5、6階部分を切り取って4階にする減築、第2庁舎は5階を4 階に減築をすれば耐震性が確保でき、駐車場スペースに4階建て第3庁舎を建て、屋上緑化の半地下駐車場をつくれると10億円程度で、新築・統合の10分の 1の事業費ですむと提案しました。
 竹内市長は「階を減らしても耐用年数は変わらない。新築・統合方針は変えない」と答えました。
 市側は、庁舎の駅前移転(駐車場を駅南につくる)について、高齢者等にとって利便性がよく、民間投資との相乗効果で地域の活性化が期待できると説明しましたが、参加者から「交通渋滞が起こる。景観を損ねる」などの意見が出ました。
 12階建ての庁舎に900人の職員が働き、来庁する市民、業者や1日1万2千人のJRの乗降客で、駅と庁舎に人が集中することはまちがいないとしても、市の均衡のある発展とはほど遠いイメージしか描けません。
 耐震化後の耐用年数20年の根拠が崩れ、耐震化の方法も、耐震改修、新築、減築、その組み合わせなど技術的な問題も再検討が必要で「新築・統合ありき」の市の方針は、理屈が立たず、論理的に暗礁に乗り上げた形となりました。

県革新懇がJA鳥取県中央会と懇談 TPP断固阻止県民大会の成功を

 

 鳥取県革新懇は10日、JA鳥取県中央会とTPP交渉参加断固阻止県民大会の成功について懇談しました。
 草刈司事務局長、新日本婦人の会県本部の山内淳子会長、田村真弓事務局長、自治労連県本部の山根善政副執行委員長が出向き、JA県中央会の有田直政地域農業振興部長が応対しました。
 県民大会は、20日9時30分から県民ふれあい会館で開催します。大会前にJR鳥取駅北口、南口などで街頭宣伝と署名活動に取り組み、大会後12時からデモ行進をします。
 JA県中央会は、共催団体を募集しており、13日の締め切りまでにたくさんの団体に応募してほしいと呼びかけています。
  有田部長は、「TPPは必ず阻止しないといけない」と革新懇に協力を要請。さらに「コメ農家がつぶれると水路の管理もできなくなり、農村の存続にもかかわ る。ポストハーベストの関係もあり、遺伝的影響も懸念される。消費者には、国産の物を食べたいという世論をお願いしたい」と訴えました。


2011年3月6日号

TPPと米国食品安全近代化法を検証する

 

 今年1月、米国で食中毒等の防止を理由に食品安全近代化法が発効しました。
  同法は、米国内において食品を生産、製造、加工、流通、輸入する業者とその施設が対象となります。2年ごとに食品医薬品局(FDA)への登録が必要で、業 者に食品衛生検査結果の報告、予防管理や不正防止のための計画と実施、書類作成などが課せられ、農家に多大な負担となります。
 同法により、生鮮野菜や果実について、農家の生産から消費に至るまでの規則が1年かけて作成されます。また、同法は、海外登録施設への調査を義務づけ、輸入食品について、米国と同等の食品安全制度の確立を輸出側の政府に要請します。
 農家に対する規則が明らかになるのは、今秋のTPP締結後ですから、6月に菅政権がTPP交渉への参加を決めれば、後戻りは困難になります。内容を知らせずに、加盟した後に日本も従いなさいということです。
 世界で流通する食品の安全確保について、同法がWTOや国際食品規格を作成するコーデックスで議論される可能性があります。WTO加盟国は、コ―デックスの規格に従うことが義務づけられています。275マイル以内の消費者に直接食品を販売している、年間の売上が50万ドル以下であるという条件の小規模農家や加工業者は、同法の適用除外となります。今後、この除外規定がいつまで存続するかはわかりません。
 さて、米国の農業や食品の現状はどうでしょか。
 現在、放射線照射食品は米国をはじめ世界各国に流通しています。FDAは、全食品への殺虫を目的とした放射線照射を許可しています。
 また、米国では、ジャガイモに発がん性のある除草剤クロルプロファム、小麦にマラチオンなど、穀物、果実、野菜などに多数のポストハーベストが認可されています。大量・長期貯蔵、長距離・長時間輸送に対応するためです。 
 
今回のTPP交渉では、カーギルやモンサントの圧力で、知的財産権が強化されると報道されています。また、そうした企業が日本国内で農業に乗り出すとも伝えられています。
 遺伝子組み換え作物は、米国内外で広く栽培され流通しています。特に、知的財産権としての種子は、遺伝子組み換え作物が広がると、遺伝子組み換えでない作物にも遺伝子汚染が広がるので、管理が困難になってきます。 
  1998年、カナダのカノーラ(=菜種)有機栽培農家が、モンサント社によって訴えられました。農家は、自然による不可抗力だと主張しますが認められず、 その畑にモンサント社の特許遺伝子=知的財産権が入っているものがあったという事実は特許侵害にあたり、モンサント社に所有権が移転するとした主張を認め る判決が下され、農家は最高裁でも敗訴しました。仮に、日本国内で遺伝子組み換えイネの栽培が解禁されたとすれば、同様のことが予測されます。
 農家は、モンサント社が遺伝子組み換え種子購入農家との間で、毎年の種子購入、化学肥料、農薬の購入、ライセンス料の支払いなどの契約を交わすと述べています。
  詳細は今後明らかになりますが、年収が50万ドルを超える農家は、種子管理から栽培方法、加工、販売、流通まで規制の対象となります。米国では、多くの中 大規模農家が、ポストハーベスト、農薬耐性の遺伝子組み換え種子と農薬のセットで生鮮野菜・果物を微生物による汚染から防いでいます。
  そうした手段をとらない有機農家や小規模農家は、種子の管理を徹底しないと、遺伝子組み換え種子の会社から種子の所有権を主張されることになります。有機 農家は、どういった手立てで、微生物の汚染から作物を防ぐのか(よく洗えば十分)。農薬やポストハーベストを使えば有機農法ではなくなります。そうした農 家を農業から締め出すことになると、米国内でも懸念の声が上がっています。
 TPP交渉に参加すれば無条件に、参加しなくても、米国が日本国内の食品についても同様の法制度をつくれと言ってくることは、想像に難くありません。
 
同様の法のもとに、日本国内でも強い農業が推進され、海外のアグリビジネスが農地(平野部の水田)を取得・集約して、外国の低賃金労働者、農薬耐性の遺伝 子組み換え種もみの直播、農薬、ポストハーベストのセットで、極めて労働集約的な農業を行うことも想像に難くありません。

鳥取大学の藤田教授がTPPを語る 輸出依存型では景気は回復しない

 

 消費者大会で、鳥取大学の藤田安一教授がTPPについて講演しました。以下は、講演を元に藤田教授が加筆、修正したものです。
 TPPに参加すると、農業分野は農水省試算で・6兆円の損失で、食料自給率は40%が14%に、雇用は340万人減少し、さらに水源涵養などの多面的機能が損なわれます。
  TPPの日本農業への影響は、食料生産だけではありません。食品加工・流通・販売にも影響します。そうした分野が、単に打撃を受けるだけではなく、農業分 野以外にも、金融、保険、公共事業の入札など、労働分野を含めた24分野がTPPの対象になり、米国資本の参入もすすみます。
 政府は、日本郵政・ゆうちょう銀行・かんぽ生命の株式を凍結させ、売却を食い止めていますが、TPP交渉で米国の金融機関や保険会社の圧力で全面公開を迫られるでしょう。
 公共事業に外資が参入すれば、中小零細企業に仕事が回らなくなります。
 食品衛生は、日本の規制はハードルが高く、大幅に緩和されることが予想されます。ポストハーベスト、食品添加物、遺伝子組み換え作物など、食品の安全性が保てなくなります。
 労働市場の開放は、労働力が不足している看護師や介護士から始まり、医師や財界が期待する製造業にも広がるでしょう。日本の資格試験は難しいので、資格条件が緩和され、医療水準が落ちるのは火を見るより明らかです。
 海外から安い労働力や商品が入ってくると、日本全体の労働者の賃金を押し下げ、失業を増やすことになります。
  ところで、TPPによって財界が期待するように輸出がのびるか、答えは否です。日本が米国に輸出するときの関税は、乗用車が2・5%、電気・電子機器が 1・7%と低く、ゼロになったとしても、輸入増の効果はあまり期待できません。しかも、円高に導かれると、効果は相殺されてしまいます。
 輸出は、ドル安や米国の住宅バブルの崩壊などの外的要因によって左右されます。また、輸出を伸ばすために国際競争力をつけようとすれば、コストを下げる必要がありますが、原材料費は高くなる傾向にあり、人件費を抑えるしかありません。
  賃金を抑制すれば、購買力が落ち、個人消費が縮小します。物が売れないために、企業の設備投資も減少し、デフレスパイラルに落ち込みます。これが、日本の 不況を深刻化した原因であり、輸出依存型の経済成長路線から内需重視の経済運営に転換し、内需と外需のバランスのとれた発展にする必要があります。日本の人口は1億2700万人で、大きな市場があります。一方的に、輸出に頼らなくても十分にやっていけます。社会保障を充実させ、正社員化や時給千円以上の最低賃金で安定雇用と賃金を増やせば、個人消費が回復し、景気が良くなり、企業の設備投資もすすみます。

共産党が鳥取市の商店街で対話 市庁舎新築計画の白紙撤回を

 

 日本共産党鳥取市委員会は2月26日、市庁舎新築の白紙化を求め、市若桜街道商店街で署名・対話をしました。
 商店街では、現在地での耐震改修を求める声も多くあり、「出来レースだ。市のやり方はおかしい」と次々と批判が出ました。
 「市役所の移転は死活問題。商店街はみんな移転に反対している」「市民は生活が苦しく、市庁舎は新築、国保料や水道料金は値上げでは納得がいかない」という、暮らしと営業への不満や不安の声もありました。
 「転ばないのは共産党だけかも。我々も行動を起こしたい」「市長リコール運動に取り組んでほしい」などの意見も出ました。

県消費者大会 農業に壊滅的打撃を与えるTPP

 

 第44回鳥取県消費者大会が2月21日、米子市で開かれ、100人が参加しました。
 主催者を代表して、県生協連の佐藤俊夫会長が「今後、増大する穀物の需要に供給は追いつかず、自給率向上は急務。農業に壊滅的打撃を与えると自給率の回復は望めない」とTPP反対を表明しました。
 鳥取大学の藤田安一教授が「TPP(環太平洋連携協定)参加で私たちの暮らしはどうなる」と題して講演し、専業農家の山西こう(学の旧字体の右に攴)氏、新日本婦人の会の原展代氏、県西部総合事務所農林局の津森宏副局長を交えてパネルディスカッションしました。
 山西氏は「農産物が自由化されたら、農家は自家用しか作らなくなり、大規模農家や集落営農はつぶれる。国産を食べたい消費者は困る。危険部位付き20カ月齢以上の牛肉なども入って来る」と危険性を訴えました。原氏は「残留農薬、食品添加物、遺伝子組み換えなど大幅に緩和され、食の安全は保たれなくなる。医療も混合診療拡大で国民皆保険が崩され、金持ちしか良い医療を受けられなくなる」と懸念を表明しました。
 津森氏は「国試算は一部で被害はもっと大きい」と述べました。

日南町がTPPを考える町民集会 町長はじめ各団体が断固反対

 

 日南町で2月27日、TPPを考える町民集会が開かれ、約170人が参加しました。同町、町議会、町農業委員会、JA鳥取西部、町森林組合の5団体の主催。鳥取大学副学長で農学部教授の小林一氏が基調講演しました。
 増原聡町長、福原實町議会議長、山本安正農業委員長、高見俊雄JA西部組合長、入澤宏森林組合長が主催者として発言しました。
 増原町長は、①世界は食料不足で、穀物は高騰する。日本が食料を確保しようとすれば、途上国の人々が飢える②「関税をなくし、米価下落分は税金で所得補償すればいい」では、農家の誇りも後継者も育たないとして、TPP断固反対を訴えました。
 福 原氏は「TPPで町農業の71%が壊滅する。異常気象で食料は外国に頼れず、自給率向上は急務」、山本氏は「TPPは耕作放棄を広げ、農地が守れない。農 協が商社になってはならない」、高見氏は「TPP反対運動が世論を動かしている」、入澤氏は「関税がなくなって木材価格が4分の1になった。米国方針に 従ってはならない」と訴えました。 
 小林氏は、TPPで国のあり方が問われと提起。TPP推進の背景について、日本 側の要因として①貿易収支の落ち込み②GDPの伸び悩み③長期債務残高の急増があり、アメリカ側の要因として①貿易収支の赤字②経常収支の赤字③長期債務 残高の急増があり、輸出増大によって乗り切りたいとの両国の思惑を指摘しました。
 日本について、日本資本の対外流出が急増し、資本の流 入に倍する流出があり、「自動車がアメリカに、電機が東南アジアに生産拠点を移し、国内産業を空洞化させ、働く場が失われ、GDPが停滞している」と述 べ、デフレを克服するために内需を拡大することが必要だと強調しました。
 さらに、国内で経済が循環していくように、産業を国内中心に位置付けることが重要だと主張しました。

TPP交渉参加断固阻止県民大会 TPP反対を大きな国民運動に

 

 TPP(環太平洋連携協定)交渉参加断固阻止鳥取県民大会が2月20日、鳥取市で開かれ、約700人が参加しました。
  JA鳥取県中央会、大山乳業農協、鳥取県畜産農協など農業関連の15団体が主催し、共催に鳥取県、県議会、県市長会、県町村会、県医師会、県連合婦人会、 とっとり県消費者の会、県経済同友会、県中小企業団体中央会、県森林組合連合会、県漁業協同組合、新日本婦人の会県本部、農民運動県連合会、県革新懇、県 労働組合総連合が名を連ねました。
 JA鳥取県中央会の坂根國之会長が、主催者を代表して「世界は食料不足に直面し、自給率向上は喫緊の課題。県民の総力を結集してTPPから地域社会・経済を守るためご協力をお願いしたい」とあいさつしました。平井伸治知事、竹内功県市長会長、吉田秀光県町村会長、小谷茂県議会議長、田中朝子県連合婦人会長、佐藤俊夫県生協連合会長、常田禮孝県中小企業団体中央会長、県選出の国会議員3人が連帯のあいさつをしました。
 吉田町長は「TPP参加は、国民生活、雇用、国土保全、水資源かん養、農業・農村の多面的機能を無視してすすめられている。農業と農村の再生をはかり、食料自給率50%をめざすという政府の閣議決定と両立するとは思えない」と反対を表明しました。
 小谷議長は「米国の企業が日本の公共事業をとって、安い外国人労働者を雇うと入札価格が下落し、すべての建設業者の職が失われる」と危機感を表明しました。
 常田会長は「(大企業は)法人税下げないと海外に出て行く、TPPに参加しないと外国に出て行くと脅しをかけるが、もう十分出ている。1%に満たない企業の声で動いている」と菅政権を批判しました。
  岡本公男医師会長はメッセージを寄せ、「TPP参加で、外国医師、外資系病院を受け入れることになれば、医療水準が低下し、医療の安全より利益が優先さ れ、金持ち患者が優先される医療になり、混合診療で国民皆保険が崩される」として、TPP断固阻止の共闘を呼びかけました。大会は、「TPP交渉への参加を断固阻止するため、大きな国民運動に展開させていく」との特別決議を上げ、市内をデモ行進しました。

鳥取大学でTPP問題講演会 TPPは日本を滅ぼす

 

 鳥取大学で2月15日、「TPP(環太平洋連携協定)参加と公共事業削減が日本を滅ぼす」という講演会が開かれました。主催は同大学持続的過疎社会形成研究プロジェクトで、京都大学大学院工学研究科助教の中野剛史氏が講演しました。
 中 野氏は、オバマ米大統領が「米国は輸入しない。5年で輸出を倍増させる。雇用を促進する」と言っていることにふれ安い農産物で日本の農業を壊滅させ、ド ル安・円高に誘導して日本の輸出企業のもうけを減少させ、米国内に工場を作らせて雇用を増やす目算だと看破。「日本は米国に輸出するしかないが、すでに自 動車の64%を米国内で生産しており、この傾向は進む。TPPで輸出はのびず、輸出主導で経済成長という道に未来はなく、人件費を抑制してデフレを加速さ せ、国民を苦しませるだけだ」と指摘しました。

米子市の国保を考える会が市議会に要望 国保の引き上げを強行しないで

 

 米子市の国保を考える会(滝根崇代表)は2月24日、市が国保料を4月から10%引き上げる計画を発表したことに対し、3月定例会で関連予算の可決を強行しないよう米子市議会に申し入れました。
 大谷輝子氏ら3人が議長室を訪れ、安田篤副議長に要望書を手渡しました。日本共産党の石橋佳枝市議が同行しました。
 市はこれまで、国保会計の黒字を理由に、国からの財政安定化支援金(以下支援金)を一部しか国保会計に繰り入れていませんでした。
 大谷氏は、国保会計が黒字だったのは、国保料の取りすぎによるものであり、支援金を全額繰り入れて、国保料を引き下げることが普通の自治体の姿だと指摘しました。
  さらに、市は1995年から2009年の15年間で、支援金24億6080万円の内、11億9171万円しか繰り入れておらず、10年度の赤字見込み3億 9638万円は、不履行分の一部を使えば解消できるとして、「国保世帯の8~9割が200万円以下の低所得者で、税・保険料、公共料金、家賃、治療費、教 育費などを払えば、生活保護以下の生活になる」と強調しました。


2011年3月13日号

鳥取市で春闘共闘県東部地区懇談会が集い 社会の春はたたかわないと来ない

 

 国民春闘共闘鳥取県東部地区懇談会は2月19日、鳥取市で「職場とくらしを考える」集いを開きました。
 岡山県労働者学習協会の長久啓太事務局長が春闘や労働組合の意義について講演し、「社会の春はたたかわないと来ない」と述べました。
 厚 職労の植谷和則執行委員長は、県厚生事業団が利用者や職員よりも利益追求を優先し、2005年度に4億円だった黒字が10年度は8億円に増えたことを指 摘。障害の重度化で人手が要るのに、職員を増やさず、正規職員の欠員を准職員で補充している現状を告発しました。調理員の一人が時給840円のパートで、 150食分の朝食を作り、次々に辞めている実態を報告しました。

職安で働く労働者は、国家公務員の給与が2000年から09 年の10年間で、米国37・5%、英国1685%、ドイツ8・15%増加しているのに、日本は1685%下がっているが、さらに賃下げ法案が国会に提 出されると指摘。大阪の橋下徹知事らが職安の移譲を求め、移譲後に民営化する計画であることを報告し、民営化で障害者、高齢者、フリーターの就職斡旋が軽 視されると述べ、反対請願署名への協力を訴えました。


 

鳥取市のごみ焼却場建設問題で県に申し入れ 保安林の解除、林地開発を許可しないで

 

鳥取市の国英地区ごみ焼却場建設反対協議会(浦林幸範会長)は2月24日、鳥取県に対して可燃物処理施設計画地の中にある入会地の保安林解除、林地開発を許可しないよう申し入れました。
 反対協議会の4人が出向き、県森林・林業総室の清水秀満総室長が応対しました。
 入会地は、徳吉、山手、上山手、加賀瀬、郷原、今在家の6集落の共有地であり、12人の登録名義人によって所有されています。
 浦林会長は、12人の内の6人の入会地開発反対の連判状を手渡し、「入会地の性格上、林地以外に転用する場合は、登録名義人すべての同意が必要ですが、6人が反対しています」と説明しました。
 清水総室長は「保安林解除を申請するためには、地権者の同意が必要です」と答え、当事者間で協議してほしいと話しました。同協議会は18日、県東部広域行政管理組合(管理者 竹内功鳥取市長)に対しても、登録名義人6人の「土地不買宣言」の連判状を提出しています。
 浦林会長は、可燃物処理施設と一体に開発される河原工業団地自体に、郷原集落の総意として反対していると述べ、今後、農地転用、水路などの用途変更で抵抗したいと話しました。

大山町で住宅リフォーム助成が開始 建築業対策として施行

 

大山町は1日、住宅リフォーム助成制度の受け付けを開始しました。2月22日の臨時町議会に町が提案して可決。22日以降の工事について適用します。
 対象は、町内の建設業者などに発注する5万円以上の工事です。
 助成額は、工事経費の15%以内で上限15万円です。給付は、町商工会が発行する商品券で、商品券取扱加盟店で使用できます。
 担当の町観光商工課は「住宅政策というより、地域経済政策として取り組みます。建築(建設)業が公共事業の激減などで疲弊しており、行政として支援が必要だと考えました。町内で使われるように地域商品券にしました」と話しています。
 住宅リフォーム助成制度は、日本共産党の大森正治町議が昨年6月定例会一般質問で創設を訴え、森田増範町長が検討してきたものです。

岩美町が住宅リフォーム助成、 国保一部負担金の減免制度を4月から実施の方針 田中克美町議が質問

 

 鳥取県岩美町は2月18日、町議会産業福祉常任委員会に住宅新築・リフォーム資金助成事業と国保一部負担金の減免制度を4月から実施の方針を提案しました。
  同助成事業の実施期間は1年間。リフォームは、10万円以上の工事に工事費の10%、上限10万円を助成します。18歳未満の子どものいる世帯と2世代以 上の夫婦が同居する世帯は、工事費の15%、上限15万円を助成します。新築は、20万円を助成、2世代以上の夫婦が同居する世帯は25万円を助成しま す。
 国保一部負担金の減免制度は、災害、不作、不漁、事業の休廃止、失業などで収入が著しく減少したとき、また、これらの事項に類する理由を町長が認めたときが対象になります。
 実収入月額が、生活保護基準額+3万5400円以下の場合は免除になります。生活保護基準額+3万5400円から8万0100円までの場合は、80%、60%、40%、20%の減額になります。
 日本共産党の田中克美町議が、住宅リフォーム助成について昨年12月定例会で、国保一部負担金の減免制度について昨年9月定例会で一般質問し、榎本武利町長が実施したいと答弁していました。

国保料(税)差し押さえすすみ、保険料が軒並み上がる 市町村国保

 

 県医療指導課作成の国保に係わる決算状況によると、2008年度から09年度の財産処分(差し押さえ)の推移は、世帯数と債務金額が、倉吉市は180世 帯、4376万円が304世帯、8867万円に、北栄町は112世帯、1347万円が165世帯、2769万円になっています。境港市は08年で438世 帯、5333万円です。
 倉吉市の場合、09年度の換価は121件、423万1856円で、内訳は預金97件、248万2139円、給与 等13件、95万9988円、年金4件、51万2900円、その他動産等7件、27万6829円です。境港市は、09年度の換価は136件、435万 5672円です。北栄町の場合、09年度の換価は56件、121万6千円で、内訳は預金48件、給与8件です。大山町は、09年度の換価は14件、143 万1641円で、内訳は生命保険、預貯金、国税の還付金、ゴルフの会員券などです。八頭町は、09年度の換価は20件、87万0489円で、内訳は主に国 税の還付金です。
 保険料(税)は、八頭町が10年度見込みで8万8066円と最高レベルで、次年度さらに料率を上げる方針です。岩美町 は10年度見込みで7万1061円ですが、11年度は基金より8千万円繰り入れて8万6494円に引き上げの方針です。田中克美町議は、基金よりあと4千 万円繰り入れて引き上げを抑えるよう求める予定です。大山町は、10年度見込みが7万3152円で、次年度の料率は据え置きです。北栄町は10年度見込み が7万8997円で、次年度の料率は据え置きです。10年度予算で国保料(税)が高いのは、鳥取市7万7800円、八頭町7万7498円、若桜町7万5945円、北栄町7万5167円、低いのは智頭町5万6581円、日南町5万8543円、岩美町5万8721円、大山町6万3908円でした。

鳥取市国保をよくする会が市に要望 国保料の引き上げは中止を

 

 鳥取市国保をよくする会(川本善孝代表)は2月28日、市役所駐車場前で集会を開き約70人が参加、「国保料の2年連続引き上げは中止し担税力に見合った保険料にすることを求める」要望書を竹内功市長に提出しました。
 鳥取市は、国保料を昨年度に9・74%引き上げ、今年度も9・88%引き上げ案を2月議会に提案しています。
 参加者は、市役所に向かって「市庁舎新築より国保に金を回せ」「市民の命を守れ」「国保の引き上げ反対」とシュプレヒコールを上げ、横断幕を持って市役所玄関に集結し、中島陽一保険年金課長に要望書を手渡しました。 
 請願書紹介議員の日本共産党の角谷敏男市議があいさつに立ち「民主党政権は9千億円の国庫負担金増額を約束したのにやらず、市町村に一般会計からの繰り入れをやめるように指導している。市民の力で市政を動かし、国を変えなければならない」と訴えました。

鳥取市庁舎新築問題で共産党市委員会宣伝 市庁舎新築計画の白紙撤回を

 

 日本共産党鳥取市委員会(角谷敏男委員長)は2月26日、JR鳥取駅北口で市庁舎「新築・統合」の白紙を求める署名・宣伝に取り組みました。
 行動には16人が参加し、93人分の署名が寄せられました。
 「市の都合で、数カ月で決めるのはおかしい。住民の意見を聞くべきだ」「20年後どうなるかわからない。県庁のように耐震でいくべきだ」「鳥取市との合併で佐治が不便になった。支所を便利にしてほしい」などの声が聞かれました。配付されていた署名を送り返したという夫婦や、店の同僚から署名を集めて来た店員もいました。

鳥取市議会で伊藤市議が質問 国保料を払えば生活保護基準以下になる

 

 鳥取市が予定通り国保料を9・88%引き上げると、市のモデル世帯が生活保護基準以下になることが4日、日本共産党の伊藤幾子市議の2月定例会一般質問でわかりました。
 モデル世帯は、総所得158万円、夫婦2人、41歳以上、固定資産税5万3千円です。国保料が今回の引き上げで29万4700円になり、総所得から差し引くと残りが128万5300円になります。
 モデル世帯が生活保護を受けた場合は、生活扶助費135万8640円、期末手当2万5800円、冬季加算3万6250円、合計142万0690円になります。
 国保に加入するモデル世帯が国保料を払うと、生活保護水準を13万5390円下まわります。
 伊藤市議の追及に、竹内功市長は「相当な負担感になる」と認めましたが、「生活保護は究極の困窮度の状況にある方に支給される制度であり、国保加入者と単純に比較はできない」と答弁しました。
 伊藤市議は、年金生活者の深刻な生活実態を紹介し、値上げされる水道料金や固定資産税、住民税も払わなければならないとして、国保料引き上げ中止を求めました。

県議会で錦織県議が質問 県は国の尻ぬぐいやめ消費者行政の責任果たせ

 

 鳥取県が、率先して関西広域連合への国出先機関の移管と、消費者行政への県の責任を後退させる〝消費生活センターのNPO法人への委託〟をすすめていることが3日、日本共産党の錦織陽子県議の2月定例県議会一般質問でわかりました。
  平井伸治知事は、山陰海岸ジオパークなどの観光振興のために、近畿地方環境事務所の事務を関西広域連合に移管するための整備を鳥取県で引き受けており、許 認可や遊歩道整備のために、わざわざ大阪に行かなくてもよくなるとして移管をすすめたいと答えました。地方分権の受け皿は、鳥取県が主導して中国地方でも 考えたいと述べました。
 また、消費生活センターの業務をNPO法人に委託して、NPOが非常勤職員を雇用すれば、不安定雇用も解消され、市町村も含めた相談体制が強化できると答えました。錦織県議は、この他にも官制ワーキングプアをなくすために、業務委託の低価格での落札防止、指定管理者制度の検証、非常勤職員の待遇改善について、さらに中海の環境修復、住宅リフォーム助成制度について質問しました。
 県側は、消防設備保守点検業務の落札が予定価格の30%~36%であることについて、最低制限価格を設定し、試行しているところだと答えました。
 平井知事は、農水省が中海干拓建設事務所を閉鎖すると言っている問題について、機能とスタッフを県内に配置して残すよう折衝していると答えました。

 錦織県議は国出先機関の地方への移管は国の責任放棄であり、財源移譲の保証もないうえ地方の負担が増え、県民の意思を無視して決定すべきではないと批判。 消費生活センターは、県が非常勤職員の正職員化などの身分保障を怠り、NPO法人化して丸投げするのは県の責任放棄だと指摘しました。

琴浦町がTPPを考える町民集会 TPP参加阻止し食料自給率向上を

 

 琴浦町で5日、TPP(環太平洋連携協定)問題を考える集会が開かれ、約170人が参加しました。同町、町議会、町農業委員会など4団体が主催。鳥取大学副学長で農学部教授の小林一氏の司会で各界の代表が発言しました。
 主催者を代表して山下一郎町長が「TPPで琴浦町がどうなるのかいっしょに考えたい」と挨拶しました。
 JA 鳥取中央の栗原隆政専務はJAグループ鳥取作成のパンフを紹介。「世界は異常気象で食料危機が広がっており、食料の確保は急務。TPP参加と食料自給率向 上の両立は不可能」「米国の日本車の関税率は2・5%と低く、為替操作による円高で相殺される。米国への輸出は増えず、雇用も拡大しない」「コメを壊滅さ せ、食料自給率を13%に下げ、国内産業を破壊し、雇用を奪う」として、TPP断固阻止を呼びかけました。大山乳業の幅田信一郎組合長は「酪農は北海道しか生き残れない。都府県で酪農がなくなると、牧草・飼料生産などの水田活用がなくなり、水田の維持にも影響が出る」と訴えました。
  町商工会の井木久博会長は「〝格差〟を是認するアメリカと、福祉に重きを置く日本では競争にならない」、県生協の秋山美紀理事は「食費が安くなっても、 BSEや〝毒入りギョウザ〟で安心・安全が脅かされる」、農業者の高力房枝氏は「TPP参加で農業は生き残れない。若者が農村から離れ、農村が維持できな くなる」と訴えました。
 小林氏は「限られた食料を買いあさる国でいいのか」と述べ、食料自給率向上と輸出に頼らない経済の構築を訴えました。
 小林氏から指名された川上義博参院議員は「政府自身がTPPの中身を知らない。二―ジーランドでも反対している(遺伝子組み換え食品の販売、生産、表示など)」と述べ、反対でがんばると表明しました。


2011年3月20日号

鳥取市議会で角谷市議が質問 市は市庁舎の寿命は検討せず

 

 日本共産党の角谷敏男鳥取市議が7日、2月定例会で一般質問し、現庁舎(本庁舎、第2庁舎)の寿命について市当局が調査、検討していないことがわかりました。
 角谷市議は、昨年12月の第1回鳥取市庁舎整備に関する検討委員会で道上正矢見委員長が「補修していけば100年もたせられるような良い庁舎に」とあいさつで述べたことを紹介。竹内功市長に、建物の寿命についての認識を問いました。
 竹内市長は、耐用年数65年は建て替えの目安となる標準的な年数で、建物の寿命は個々の具体的なケースで違うと答えました。角谷市議は、市庁舎について補修すれば建物が何年ぐらい使用できるか調査、検討はしたのかと質問。羽場恭一総務部長は「年間の維持修繕費を積算した上での見込みを立てた」と答えるのみで、建物自体の寿命は調査、検討の対象にしていなかったことがわかりました。
 角谷市議は「市民アンケートには耐震改修か新築かの選択枝がなかった。建物が何年ぐらいもつか調査しておらず、〝(耐震改修は)二重投資〟の根拠はない」と主張しました。

県議会で市谷県議が質問 TPPは議論できる段階ではないと平井知事

 

 日本共産党の市谷知子鳥取県議は7日、2月定例会で、環太平洋連携協定(TPP)、国民健康保険、介護保険について一般質問しました。
  平井伸治知事は、TPPについて「アメリカの立場での貿易交渉であり、国内対策だけでは無理だ。スケージュールありきですすめるべきではない。十分な情報 を持って慎重に議論するべきだが、24分野の内容が明らかにされていない。農業など第一次産業を守る政策を打ち出さないと議論にならない」と答えました。
 市谷県議は、BSE問題でアメリカが牛肉の輸入規制緩和を求めていることについて認識を問いました。
 平井知事は「BSEなど輸入食品に対する国内の(消費者の)意識は高く、政府はき然と対応してほしい」と答えました。
 市谷県議は、医療分野や公共事業の入札への影響について質問しました。
 河原正彦統轄監は、どうなるかわからないとしたうえで「地方の公共事業の入札条件が緩和さ大きな影響が考えられる」と答えました。
 また、同居家族がいる家庭への在宅ヘルパー派遣について平井知事は、制度の趣旨を徹底したいと答えました。
 市谷県議は、国民健康保険について、鳥取市のモデル世帯が総所得158万円で保険料が2割になることを指摘し、国庫負担25%をもとの50%に戻すよう国への要請を求めました。県に対し、国保9万世帯の保険料を1世帯1万円引き下げるよう主張しました。
 財源について、県が2月補正で19年先までの借金返済などを名目に116億円の基金を積み立てたことを指摘し、国保料引き下げなど県民のために使うよう求めました。

米子市で国際女性デーのつどい 国保加入4人に1人は滞納

 

米子市で8日、国際女性デーの集い(小村真利子実行委員長)が開かれました。
 県保険医協会の小田島耕郎事務局長が「ひろがる医療の格差」と題して講演しました。
 小田島氏は、昨年米子市で自宅兼工場で働いていた男性(57)が、不況のおり6年前に国保料滞納で保険証を失い、糖尿病が悪化して大学病院を受診した2日後に死亡した例をあげ、医療にかかれず手遅れで亡くなる患者が年々増えていると指摘しました。
  県内の医師・歯科医師へのアンケートで、腎臓がんが疑われる患者が、総合病院での泌尿器科受診を断り続けながら、通院している例を紹介。「虫歯も一回の治 療で中断し、穴が開いたままになる。保険料を完納している人も、窓口負担が高くて受診をがまんしている」と強調し、4人に1人が国保料を滞納している米子 市の現状を告発しました。
 また、医療ツーリズムのもとに外国の金持ちの受診を受け入れ、混合診療の拡大をはかっている医療行政を批判し、「TPP(環太平洋連携協定)に参加すれば、盲腸の手術に200万円、出産費用に200万円かかるアメリカの医療に近づく」と警鐘を鳴らしました。

鳥取市で東部地区母親大会 TPPでは暮らし守れない

 

 鳥取県東部地区母親大会・国際女性デー(徳田圭子実行委員長)が12日、鳥取市で開かれ32人が参加しました。
 県農民運動連合会の今本潔東部事務局長が「何でTPP(環太平洋連携協定)?~究極の農業つぶし、暮らしが守れない~」と題して講演しました。
 今 本氏は、農家収入に占める政府補助金の割合について、フランスは8割、米国は6割だが、日本は2割と紹介。米国がコメ生産者に1万8千円を所得補償し4千 円で売る食料戦略をとるもとで、TPP参加によって日本のコメが壊滅するなど、日本の食料主権を放棄してはならないと主張しました。また、米国を警戒する 中国、韓国、タイ、インドネシアがTPPに参加せず「バスはガラガラだ」と指摘しました。 
 新日本婦人の会の柳明子事務局長は、親子リズムやスローフード小組で年間を通じて味噌作り、田植え、ラッキョウ掘り、ブルーベリー狩り、稲刈り、焼き芋、しめ飾り作り、コメの産直をしていることを報告しました。
 年金者組合の石井安子さんは、年金の受給資格期間を25年から10年に短縮、無年金・低年金の人に国庫負担分の3万3千円を支給、最低保障年金制度の実現を訴えました。

鳥取市庁舎問題で建築家が講演 耐震改修して50年使うのが現実的

 

 市庁舎新築移転に反対する住民の集いが13日、鳥取市で開かれ、建築家の山本浩三氏が講演しました。
 山本氏は、丹下建三・都市・建築設計研究所で大地震で壊滅したユーゴスラビアのスコピエ市やイタリアのナポリ市など欧米、アジア、アフリカ、中東など20数カ国で都市設計や震災対策にかかわってきました。
 山本氏は、竹内功市長の駅前市庁舎構想について「100億円は市庁舎にかけるより、市民負担軽減や小・中学校、病院の耐震化に使うべきだ」と述べました。さらに、耐震改修の費用について「市の説明では9千平方㍍の市庁舎が29億円だが、2万5千平方㍍の県庁舎は25億円で、実際は9億円程度ではないか」、 現在の庁舎の寿命について「耐震改修後、県庁舎は50年で、市庁舎は20年ということはない。市庁舎も50年使える」と指摘。上階(本庁舎は5、6階部 分、第2庁舎は5階)をカットして4階に減築して柱を鉄板で囲むなどすれば、耐震性が確保でき、4階建て第3庁舎を建てても費用は10億円余ですむと主張 しました。
 街づくりも、郊外型大型店を容認したうえに、城下町の歴史と文化を軽視することはしてはならないと強調しました。

重税反対集会 消費税増税、「徴税強化」法やめよ

 

 重税反対鳥取県民集会が10日、鳥取市で開かれ70人が参加しました。米子市では14日、境港では11日に開かれ、それぞれ150人と120人が参加しました。
 主 催者を代表して、奥田清治鳥取民商会長が「白色申告者に記帳義務を押し付け、控除を制限し、徴税を強化する国税通則法『改正』を許してはならない。消費税 増税、TPP(環太平洋連携協定)推進のアメリカ、大企業中心の政治をやめさせ、暮らしと営業を守る政治を実現しよう」とあいさつしました。
 日本共産党の岩永尚之書記長が来賓あいさつ。市谷知子県議が「県の116億円のため込みを、県民の暮らしと営業を守るために使わせます」と発言しました。米子市では、足川晴雄米子民商会長が「税務署の横暴を許す国税通則法改悪、消費税増税を阻止し、暮らしと営業を守ろう」とあいさつ。日本共産党の錦織陽子 県議が「244兆円の内部留保をため込む大企業に法人税を減税し、庶民に消費税増税は逆さまだ。大企業の利益優先から住民の暮らし優先の政治に切り替えよ う」と来賓あいさつしました。
 参加者は、米子市文化ホールから米子税務署まで「消費税の引き上げ反対」「税金は大企業からとれ」「TPP反対」などとシュプレヒコールを上げながらデモ行進しました。

県に共産党が東日本大震災で申し入れ 支援強化、原発対策の抜本的見直しを

 

 日本共産党鳥取県委員会と県議団は14日、県に対して東北関東大震災の対応について申し入れました。
 市谷知子県議、水津岩男副委員長、塚田成幸東・中部地区委員長が出向き、門前浩司総務部長が応対しました。
 市谷県議は、被災者へのお見舞いを表明し、①県、市町村、県民の被災者救援②住宅再建に対する支給額の拡大など、被災者生活支援制度の改善を政府に働きかける③島根原発の安全対策の抜本的見直しと点検を政府と中国電力に求める―ことを要望しました。
 門前部長は「まずは救援に全力をあげたい。財政的支援も考えている」、原発については「住民の安全第一でしっかり対応する」と答えました。
 市谷県議は、国は財源を被災者支援と被災地復興のために優先的に使うべきだと話しました。水津氏は「福島第一原発が冷却機能喪失の危険な事態に陥っており、原子力行政の抜本的見直しが必要だ」と強調しました。

県建設業協会西部支部と共産党が懇談 建設業を県産業の柱として再生を

 

 日本共産党鳥取県委員会は14日、米子市の県建設業協会西部支部と懇談しました。
 小村勝洋県委員長、錦織陽子県議、福住英行西部地区委員長が出向き、野津一成支部長らが応対しました。
 小村氏は、党県委員会作成の「中小企業と地域を元気にし建設業を県産業の柱として再生する仕事おこしの提案」(案)を手渡し、県内事業所の1割が建設業であり、戦後の県経済の発展を支えてきたとして、建設業の抱え問題を解決するためにともに力を合わせたいと述べました。 
 錦織氏は、この間に県公共事業の最低制限価格を85%から90%に引き上げるなどの改善に取り組んだことを紹介。建設業は防災、災害対策、復興事業に欠かせない業種で、雇用を支える役割を果たして来たとして、建設業再建に尽力したいと述べました。
 野津氏は、公共工事はピーク時の4割に減り、賃金も2、3割低下して後継者が少なく、技能の継承が困難になっていると述べ、「建設業はオーダーメードで手作業が多く、製造業のように機械生産ができず合理化にも限界がある」として、経営を維持できる工事価格を求めました。
 また、建設業が農閑期に農家の収入を支えてきたことにもふれ、「農業では食って行けず、農業への建設業の参入もすすまない」として、転業支援の改善を求めました。

共産党が各党に申し入れ 全国いっせい地方選挙は延期を

 

 日本共産党鳥取県委員会(小村勝洋県委員長)は15日、地震の救援・復興に国をあげて全力を傾注するために、全国いっせい地方選挙の延期を中央本部に働きかけるよう自由、民主、公明、社民の各党県本部に申し入れました。

県内で東北地方太平洋沖地震の募金活動 救援募金にご協力を

 

 日本共産党鳥取県委員会と東・中部地区委員会は12日、JR鳥取駅北口で東北地方太平洋沖地震の被災者への救援募金を呼びかけました。
 市谷知子県議が、地震・津波被害の現状を報告。小村勝洋県委員長、岩永尚之県書記長、塚田成幸地区委員長、岡田正和民青同盟県委員長ら8人が募金への協力を訴えました。
 震度7だった登米市にいる親戚と連絡がとれないという青年もいました。
 1時間にもかかわらず、街頭から6万4585円の募金が寄せられました。
 西部地区委員会は13日、米子市の商業施設2カ所で救援募金を呼びかけました。
 錦織陽子県議、岡村英治、松本松子、石橋佳枝の各米子市議、松尾好行境港市議、江田加代日吉津村議、亀尾共三、植田均、雑賀敏之の各南部町議、大森正治大山町議らが募金への協力を訴えました。
 のべ28人が参加し、10万円を超える募金が寄せられました。

県知事選に山内氏 県政に福祉の心を取り戻す

 

 鳥取県の「明るい民主県政をつくる会」(田中暁代表)は15日、県知事選(24日告示、4月10日投票)に新日本婦人の会県本部の山内あつ子(やまのうち淳子)氏(68)=日本共産党推薦=を擁立すると発表しました。
 山 内氏は、会見の冒頭、東北関東大地震の犠牲者に哀悼の意を、被災者に心からのお見舞いを表明し、「県政に福祉の心を取り戻す」として①韓国の企業や大企業 を応援する県政から、県民の暮らし、農業や中小零細企業を応援する県政へ②国保料滞納による保険証取り上げをやめさせ、県の独自支援を③待機者の多い特別 養護老人ホームや保育所の増設、住宅リフォーム助成制度の創設など仕事おこしと雇用拡大の政策を訴えました。
 知事選には現職の平井伸治氏(49)が立候補を表明しています。山内氏の略歴 兵庫県出身。兵庫県立八鹿高等学校卒業。㈱多田野鉄工所大阪営業所勤務を経て、現在、新日本婦人の会鳥取県本部長。2007年鳥取県知事選挙に立候補。家族は夫、娘夫婦、孫2人。