日本の山野草は、南北に長く高低差もあり、四季もある日本列島の地形から、花も南限・北限・高山植物、四季ごとの花もあります。
その中で、鳥取県は南限と北限がぶつかり合う地にあって、しかも標高1700メートルの大山には固有種を含めて高山植物もあり、南北両方と高山種がいずれも見られるという得難い土地柄です。
この鳥取県に自生する山野草を、愛好家の草刈司さんのご協力を得て紹介します。
雪解けの陽春、落葉の産地で径3センチばかりの花を咲かせて美しく、出会うとしばし息を詰めることになります。
一径一花で、菊の花を思わせることから「菊花一華」と呼びます。別名「キクザキイチリンソウ」
この花は北の花で、図鑑などでは分布が近畿以北となっています。よく似た花に「ユキワリイチゲ」がありますが、こちらは南の花です。
30cmもあろうかという2枚の葉。その上に突き出した花径の先に、径2cmほどの白い花を数個つける。
大きな緑葉と白い花と黄色の芯が印象的で、花径の濃い瑠璃色の甘い実とともに、いつまでも心に残る深山の花。
花期は5~7月。
深山で見られる常緑の多年草。
花色は写真の紅から白まである。名は岩場に多く、艶のある葉を鏡に見立てたもの。葉の形からヤマトウチワ(大和団扇)とも呼ばれる。別種に葉が大きなオオイワカガミ、高山では小型のコイワカガミがある。
花期は4~7月。