日本基督教団西部支部と西部地域革新懇は2月11日、米子市で「建国記念の日」に考える集いを開き、島根大学名誉教授の井上寛司氏(日本中世史専攻)が「『つくる会』系教科書問題の意味するもの」と題して講演しました。
井上氏は、「建国記念の日」の制定や「日の丸・君が代」の国旗・国歌化など“外堀”を埋めてきた権力が、さらに教育・教科書という“内堀”を埋めようとしている強調しました。
「つくる会」系教科書は、憲法改定に向けた動きの重要な一環だとする一方で、「歴史の偽造の上に立ち、第2次世界大戦への反省を反故にし、植民地支配に苦しめられたアジア諸国をはじめ世界から孤立せざるを得ない致命的弱点を抱えている」と語りました。
この祝日について①憲法の理念に反する主権在君の考え方②歴史の事実に反する③旧紀元節は軍国主義とアジア侵略の象徴だった―と問題点を指摘。
「新しい歴史教科書をつくる会」が「建国記念の日」が強行採択された1966年に設立され、2001年になってフジサンケイグループの扶桑社から歴史、公民の教科書を出版(今では扶桑社の子会社・育鵬社と自由社の2社から出版)されるようになったとのべました。
同教科書について①歴史に関して膨大な数の誤りがある②非科学的、非学問的な歴史観や現状認識に立つと指摘。育鵬社版中学歴史教科書の99点に及ぶ問題点を解説しました。
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