2013年3月10日付 鳥取民報
日本共産党鳥取県東・中部地区委員会は2日、大門みきし参院議員を迎え鳥取市で演説会を開きました。
大門氏は、アベノミクスでは賃金は上がらないのに物価はさらに上がり、物価の2%上昇は消費税3%分の負担度増に相当すると指摘。大企業とお金持ちを潤わすだけで、賃上げも雇用拡大もできないと批判し、内部留保の一部を賃上げに回してデフレ不況脱却をと訴えました。
円安について、金融緩和で物に対して相対的に貨幣の量が増えれば、円の価値が下がるので、下がる前に円を手放そうと海外の投機筋が円を放出したからだと指摘。株高について、円安で輸出大企業がもうかるので、株が上がる前に海外の投機筋が株を買っているからだと指摘し、庶民は物価高に苦しみ、株主は喜ぶとのべました。
TPP(環太平洋連携協定)参加では、医療の自由診療が拡大され、民間医療保険のランクで命の値段が決まる(末期がんの治療で100万円コースなら余命半年、300万円コースなら余命1年など)と強調しました。
安倍内閣の原発推進は、財界が海外に売りたいのと米国の核戦略(日本が原発を売る際に原子力協定を結ばせて途上国が独自に核開発をするのを阻止)が大本にあると指摘し、「事故を起こすと人間の手に負えない。核廃棄物は処理できない。こんなもの(原発)を子どもに残していいのですか。おとなの責任が問われている」と話しました。
参院選で憲法改悪、TPP参加、原発推進、安倍経済政策にストップをかけないといっきにすすむ危険があると強調し、国民運動と日本共産党の力で阻止し、5人全員の当選をと呼びかけました。
岩永なおゆき県書記長が決意を表明。安倍首相のTPP参加推進について「選挙で公約した関税撤廃の例外も食の安全・安心も国民皆保険も確保されていない。TPPで穀物自給率は2・2%になる」と批判。自公与党にTPP参加反対の声を突き付けようと呼びかけました。
仁比そうへい参院比例候補がビデオレター、大山乳業の幅田信一郎組合長がメッセージを寄せました。
八頭町議選の川西さとし、谷口みさ子両候補、湯梨浜町議選のますい久美、竹中としたけ両候補、倉吉市議選の佐藤ひろひで候補が登壇しました。
大門氏の演説を聞いた女性(66)は「どうして円安、株高になるのか。暮らしはどうなるのかよくわかり、元気が出ました」と話しました。