鳥取市で東日本大震災避難者の話を聞く会 安定した仕事を  県が住宅支援を4年に延長

2013年3月17日付 鳥取民報

 

 とっとり震災支援連絡協議会と鳥取県・鳥取市は9日、鳥取市で東日本大震災避難者の話を聞く会を開き約100人が参加しました。
 平井伸治知事があいさつし、県営住宅の入居期限を4年に延長し、故郷への帰郷1回に付き5万円の助成をしたいとのべました。
 福島県郡山市から母子避難してきた勝又陽子さん(29)、郡山市から家族6人で来た片山亮さん(31)、宮城県石巻市で被災して家族7人で来た神山孝光さん(53)が体験を語りました。
 郡山市から避難した2人は、原発事故による放射能汚染が原因で引っ越して来ました。
 片山さんは、震災時に生後3カ月から4歳の子ども4人を連れて妻が鳥取市に避難。単身、郡山市に残って仕事を続けていました。「自分たちは、住む家もあり仕事もあり、避難してよいのか」と思っていたが、離乳食や子どものことを考えて避難を決意したと話しました。
 神山さんは、すし割烹の店を営んでいましたが、被災による影響で子どもの環境を変える必要があり、ローンを抱えたまま店の再建をあきらめて家族を車に乗せて避難して来ました。湯梨浜町でホテルの従業員に4、5日の宿泊を勧められて感激し、移住を決めたと話しました。
 勝又さんは製造業を経て支援連絡協議会でパート、片山さんはアルバイト、神山さんは昼の飲食店の好意で夜に店を借りて営業。悩みはいずれも、安定した収入の見込める仕事がないことだと話しました。