民青同盟鳥取県委員会は4日、福島県郡山市在住の女性を迎えて福島の現状と原発について学習し、懇談しました。日本共産党の岩永なおゆき参院選挙区候補も参加しました。
女性は、憲法が保障する子どもの生存権を争った「ふくしま集団疎開裁判」について報告しました。
仙台高裁の判決(4月24日)は、「子どもは自主避難すればよい」「郡山市に子どもを避難させる義務はない」として原告の請求を却下。同時に、「チェルノブイリ原発事故に一同に発症されたとされる被害状況にかんがみれば、…とりわけ児童生徒の生命身体健康について由々しい事態の進行が懸念される」と、長期間にわたる低線量被ばくの危険を認めた画期的な内容を含んでいます。
女性は、福島で心不全などによる突然死や糖尿病、白内障の多発が心配されていて、子どもの甲状腺異常が多いことを指摘しました。
放射性セシウムなどの放射線等によりミトコンドリアが損傷するとエネルギーを産生する機能が低下し、活性酸素の大量発生が起こります。
精神・神経医療の専門医によれば、ミトコンドリア病(遺伝子の変化や薬物によってミトコンドリアの働きが低下して起きる病気)になると「エネルギーをたくさん必要とする脳、神経、筋肉、心臓に障害が出やすくなります。
さらに、活性酸素によって過酸化脂質が生じると、血管内皮細胞に入り込み動脈硬化を促進し、血管内皮が裂けて血小板が集まって血栓が生じやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞を誘発し、白内障の原因にもなると言われています。
脳卒中、知能低下、精神症状、筋力低下、疲れやすくなる、心筋症、ミオパチー(筋疾患)、視神経委縮、外眼筋麻痺、肝機能障害、糖尿病などを発症する(難病情報センターのミトコンドリア病参照)と言われており、健康被害に対する包括的な対策が急がれます。