【5月19日付】鳥取県予算を読む 外需依存から内需型へ転換を

 2013年度一般会計当初予算は、総額3304億8200万円で、前年度比0・1%増です。
 破たんが明らかな大交流時代・北東アジアゲートウェイ構想に約68億円など、外需依存型・呼び込み型経済政策を継続する一方、民間保育所の運営費補助金の削減、県立保育専門学院の廃止など「子育て王国」への逆行や、住民の願いに背く産廃処分場の設置がすすめられています。
 境港・韓国・ロシアを結ぶ定期貨客船(韓国DBSクルーズ)も今年度赤字の見通しで、赤字補てん(1往復150万円)が延長されました。境港まで荷を運ぶための県外企業への補助金も延長され、税金投入なしには維持できないことが明らかになっています。
 さらに、中国―ロシア間の物流ルートの拡大やタイへの拠点事務所設置など、地元企業の海外展開が広がる見通しのない税金投入が拡大されています。
 また、10億円を投じた「まんが王国」建国事業の失敗に次ぐ、秋葉原に家賃月100万円のアンテナショップ設置の無駄遣いです。
 子育て支援は、3歳児の保育士配置を15対1(国は20対1)に改善。男性が育児休業を取った場合、5日以上6カ月未満につき5万円~35万円を事業主に支給。子育て世帯のまちなか定住に空き家を活用する事業に100万円を限度に補助します。
 苦境に立つ中小企業支援は充実し、雇用純増1人につき100万円を支給。雇用維持のための研究開発に2千万円、生産過程の効率化に1千万円まで補助。技術開発等に300万円まで補助。共同で注文を受け生産する共同受注企業に対し、研究開発費に800万円、販路開拓に200万円まで補助。空き店舗を活用して創業する事業に600万円を上限に補助します。
 新エネルギー導入か、CO230%~50%削減の設備導入の企業に500万円まで補助。企業や法人が太陽光発電を導入する場合、250万円まで補助。太陽熱温水設備は1件について3万5千円まで補助。電気自動車をシェアするグループに年200万円を上限に3年間補助します。
 地域支援も、買い物支援事業として移動販売車等導入に500万円まで、運営費を3年間で210万円まで補助します。
 その他に、障害者が作った商品を販売する福祉の店に売上の30%~50%の運営費を助成。東日本大震災の非難者に対して、就職活動や里帰りの費用を1人につき5万円補助します。