第3回鳥取県内九条の会交流会が11日、北栄町で開かれ約30人が参加しました。
県九条の会呼びかけ人の安田寿朗弁護士は「権力者は国民を騙したり、戦争を起こしたり、自分の利益のために国民を犠牲にしてきた。立憲主義において憲法は権力を統制・操縦するための手綱(システム)であり、96条の発議要件緩和は手綱を切れやすくするものだ」と告発。
96条改定は、9条を変えるための〝外堀〟を埋める行為だが、立憲主義の破壊に他ならないと指摘し、弁護士会として憲法を考えるシンポジウムを開きたいと話しました。
9条が改定された後の日本のイメージとして、GDP1%で5兆円の軍事費が3~5%まで上げられて20兆円になれば、社会保障や教育、民生部門の予算が削られ、国民生活が苦しくなることは避けられないとのべました。
県九条の会の浜田章作事務局長が、「自民党の憲法改正草案」の問題点を指摘し、参加者で交流しました。
浜田氏は、「草案」前文について「政府の行為による戦争」を否定せず、「国民主権」を謳わず、国民に「国と郷土を守る」義務を課し、「全世界の国民の平和的生存権」確立の理念を放棄した偏狭なものだと指摘。
天皇を元首化して摂政とともに憲法擁護義務をはずし、為政者の都合によって「公益および公の秩序に反する」として国民の権利や運動を規制し、国民に憲法尊重義務を課す前近代的な憲法だとのべました。