【6月9日付】智頭九条の会が浅井基文氏講演会 憲法9条は国際社会との約束

鳥取県の智頭九条の会は5月19日、政治学者の浅井基文氏を招いて智頭町で講演会を開き45人が参加しました。
 浅井氏は「憲法九条と自衛権」と題して講演。「米国が攻められたときに日本もいっしょに反撃できるように」集団的自衛権の行使を可能にするとの改憲派の主張に対して、実際には「米国に攻められた国が自衛権を行使したときに、米国といっしょに攻めていいのか」という問題だと警告しました。
 憲法は国内の問題にとどまらず、ポツダム宣言を受諾して降伏した日本が「2度と平和と安全を脅かす存在にならない」と国際社会に約束した誓約書だとのべ、国際社会を無視して改憲はできないと強調しました。
 改憲派の「時代に合わない」との憲法論について、これまでの米国主導の「力(武力)による」平和を脱却し、「力によらない」平和を原理とする人類史上もっとも進んだ憲法であり、人権・民主主義・人間の尊厳という普遍的価値に立ったものだと指摘しました。
 橋下大阪市長の「従軍慰安婦は必要だった」などの発言の背景に、日本政府が侵略戦争を反省していない問題があるとのべ、「安保・自衛隊賛成」の国民も巻き込んで憲法9条を守ろうと呼びかけました。