【6月23日付】境港九条の会 伊藤千尋「憲法を使えば国を変えられる」

 境港九条の会は9日、朝日新聞記者の伊藤千尋氏を招いて境港市で講演会を開きました。
 伊藤氏は、憲法、原発、米軍基地、自然エネルギーについて世界を例に語り、「憲法を使って国を変えよう」と呼びかけました。
 「憲法改正」を掲げる安倍自民党政権について、「憲法は政治家をしばるもの。憲法を変える権利は国民だけにあり、政治家が変えるのは憲法違反だ」と強調。年間3万人が自殺するストレス社会の現状を放置し、原発事故で苦しむ福島の人たちの傍らで原発を廃止せず、再稼働、新増設を認めるのは、憲法の基本的人権、生存権(25条)を蹂躙した憲法違反だと訴えました。
 日本は、原発40基分の風力発電、原発20基分の地熱発電が可能で、太陽光や水力も豊富な自然エネルギー大国であり、原発がなくても十分やれると指摘。スイスの経済界が、日本の原発事故による経済的損失、損害賠償、核廃棄物処理など膨大な経費を理由に原発に反対したことを紹介し、「日本の経済界はリスクを勘定に入れていない」と批判しました。
 軍隊を持たないコスタリカで、小学生が憲法違反の訴訟を起こして国を動かすなど、憲法の本来の役割について報告しました。