【6月30日付】鳥取県議会で市谷議員が質問  県は「児童手当訴訟」控訴取り下げを

 日本共産党の市谷知子鳥取県議は20日、6月定例県議会で質問し、「児童手当差し押さえ訴訟」(※)で県は控訴を取り下げ、鳥取地裁判決に従い児童手当を返還することを求めました。
 末永洋之総務部長は、控訴理由を①最高裁判決に従っている②原告口座の残高は見たが、児童手当が入ったのを確認して押さえたものではない③宅建上の財産(弁済業務保証金など)があり、生活困窮者ではないと判断した―と答えました。
 市谷議員は、衆院予算委員会で佐々木憲昭議員が同訴訟について質問し、国税庁徴収部長が「児童手当が振り込まれた預金は、差し押さえは禁止されていない(最高裁判決)が、…残高のない預金口座への児童手当の振り込みをもって、狙い撃ち的に差し押さえる」ことは控えるべきと答えたことを紹介。
 「口座残高と履歴は1枚の紙に印刷されていた。児童手当の振り込みを見ていないというのは通用しない」「原告は準要保護世帯で差し押さえがきっかけとなり、子どもの1人が高校中退を余儀なくされた」と指摘し、控訴取り下げと児童手当の返還を求めました。
 (※)2008年、児童手当13万円の入金直後、預金口座(13万73円)を県が税金の滞納を理由に差し押さえた件で、鳥取市の男性(40)が県を相手に取り起こした訴訟で、児童手当の返還と賠償を命じた鳥取地裁判決(3月29日)を不服として県は4月12日、広島高裁松江支部に控訴しました。