【7月14日付】浄土真宗僧侶に聞く  憲法9条は仏教の教えそのもの

 畢竟院(鳥取市)の千石知芳さん(土真宗僧侶)を訪ね、仏教と憲法について聞きました。

(民報記者)
 ―いま憲法96条の改憲の発議要件を両院の3分の2から2分の1に変えようという動きがあります。自民党の石破茂幹事長も9条を変えることがねらいだと言っています。
 千石 ブッダは不殺生戒で「すべての者は暴力におびえている。己が身に引き比べて殺してはならぬ。殺させてはならぬ」と教え、兵戈無用(ひょうがむよう)=兵隊も武器も無用である=といっています。憲法9条の戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否定は、仏教の教えそのものです。
 ―もう一つ、憲法の生存権にかかわって原発の問題があります。福島原発事故は収束せず、15万人が避難生活を余儀なくされています。原発輸出をすすめる日本政府は『死の灰の商人』だという指摘もあります。しかも、地震国のトルコや核不拡散条約未加入のインドにも輸出しよとしています。
 千石 戦争反対と原発反対は同根です。核戦争は太陽を閉ざす核の冬をもたらし、動植物を死滅させ放射能物質は地球を汚染しつづけます。憲法9条の改悪、原発の存続を許してはなりません。