鳥取地方最低賃金審議会(村上俊夫会長)の第2回鳥取県最低賃金専門部会(野津和功部会長)が2日、鳥取労働局(鳥取市)で開かれ、県労連の植谷和則事務局長が意見陳述しました。
植谷氏は、県の最低賃金時給653円では最低限度の文化的生活は不可能だと主張しました。
植谷氏は、憲法25条、労働基準法第1条、最低賃金法第1条、同9条3項で「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう」賃金の最低額を保障することが国に義務づけられている点をあげました。
そのうえで、生活保護の根拠となる「1カ月平均法定労働時間」=月173・8時間=で月額賃金を算出すると11万3491円となり、可処分所得の比率0・857をかけると9万7262円になると指摘。「この金額では、家賃や仕事上・生活上必要な自家用車の維持管理費を考慮すれば、食費などの生活費を十分にまかなえない」とのべ、病気やけがで出費が増えれば、生活が一挙に破たんすると強調しました。
中小企業に対する助成を政府に求め、「雇用戦略対話合意」の時給800円、さらには県労連の求める時給1000円を実現するよう要請しました。