市民共同発電所づくりをすすめる「えねみら・とっとり」は8月30日、漁師らでつくる「賀露おやじの会」の藤田充理事長を招いて、鳥取市で環境保全の取り組みについて学びました。
藤田氏は、森の健康診断、智頭町の間伐材による地域興し、間伐材の薪利用、自然エネルギーの開発・普及、被災地支援、オペラ公演の開催などについて報告しました。
森林保全の取り組みは、2004年9月の豪雨で賀露港が流木で埋め尽くされ、沈んだ流木のために網が引けず、1年かけて流木を回収したことがきっかけになったとのべました。
同会は、東日本大震災の被災地に、組み立てて避難所の間仕切りや仮設住宅の棚に使う組手什(くでじゅう)を送り、現地の企業に技術移転しました。
組手什は智頭町の間伐材で作り、売上の一部を地域通貨「杉小判」支援に寄付しています。「杉小判」は、間伐材1㌧に付き6千円分を発行。原資は、チップ業者への販売収入3千円と町補助金・寄付金3千円です。町内で買い物に使えます。
また、間伐材を薪ストーブなどに利用するために薪の生産・販売を手掛けています。薪つくりボランティアに参加すると地域通貨「モリ券」が発行され、薪が買えます。
藤田氏は「もうけるための経済活動ではなく、地域資源を活用して楽しく暮らすことができれば、自然の中に資源は限りなくある」とのべ、森林を保全・活用する重要性を指摘しました。