鳥取の保育を考える会(石井由加利会長)は8日、米子市で保育講座を開き50人が参加しました。鳥取大学地域学部の三木裕和准教授が「希望で導く障害児保育」と題して講演しました。
三木氏は、養護教員時代に出会った知的障害の子どもたちとの交流を紹介。「できない子どもに、おとなは早くできるようになれと言うが、できることだけに価値があるのではない」とのべ、「できないこと」の価値について語りました。
障害があっても「やってみたい」と思うこと、自分のことを自分で決めたいと思うこと、自分らしく生きようとすることは、その子の成長や発達を支え、そこに価値を認めることが、その子を大切にし愛することにつながると話しました。
今の日本社会や教育現場に、就職できない障害児を排除したり、人間らしく異性を愛することを否定する現実があると告発。日本が批准をめざす障害者権利条約では、障害者の家族を築く権利を保証していると指摘しました。
参加者からの通級指導、ダウン症の子どもの送り迎え、不登校、発達障害の子ども、5歳児検診などについての質問に、三木氏はていねいに答えました。