【10月20日付】とっとり緑の仲間の集い  林業×(若者+女性)=いいね

 県内の若手林業士らが6日、とっとり緑の仲間のつどい「林業×(若者+女性)=いいね!」を鳥取市で開き、約200人が参加しました。
 京都で林業女子会を設立して全国に広げ、若手林業ビジネスサミットを立案・企画した岩井有加さんが講演。20~30代の林業関係者6人が語りました。
 鳥取@森女のメンバー、運送会社に勤めつつ実家の山で林業を始めた男性が活動や経緯を報告。東部森林組合で造林の仕事に従事する男性(39)、中部森林組合で重機のオペレーターを務める女性(38)、日南町でそれぞれ別の民間林業会社に勤める女性(23)、男性(23)がパネルディスカッションしました。
 14年前に兵庫県から鳥取市に来た男性(39)は「サーフィンと川釣りができる鳥取を選んだ。自然の中で仕事ができ、自然を守ることにやりがいを感じる。日曜の晩は憂鬱にはならず、林業にストレスを感じない。人間関係がさっぱりしていてやりやすい。仲間の理解と協力があり、ニュージーランドにサーフィンに行ける」と語りました。
 造林の仕事は、切り捨て間伐、収入(搬出)間伐、下刈り、枝打ち、雑木を切り払い有望木を残す地おこし、植林など。
 建設業から転職した女性(38)は「バックホーが操作できたので班長の津村に誘われ、『緑の雇用』で雇われた。グラップルやハーベスターなど機械操作が林業の主流。女性でも機械の力を借りて仕事ができるようになり、門戸を広げた。傾斜があり滑るので足場の確保に注意している」と話しました。
 女性(23)は「子どもの頃から自然に触れ、環境保全の仕事をしたかった。15人の会社で20代~30歳前後が6人と、若い人が多くて驚いた。仕事の教え方に、昔からやってきたことを受け継いでほしいという思いを感じる。(林業をしようか)迷っている人は一歩踏み出してみては」とのべました。
 鉄工所に勤めていた男性(23)は「ハーベスターのビジュアルに憧れた。社長が『おまえだったらできる』とやる気のでる教え方をしてくれる。年寄りの昔話を聞くのが楽しい。将来は独立したい」と話しました。
 会場からの「林業の将来は暗いとおとなは考えているが…」との質問に、男性(23)は「補助金がなくなったら終わりだなと山主からよく聞き、不安になる」と答えました。
 質問者は「若い人が山仕事を楽しんでいることに希望を感じる」とのべました。