【10月20日付】鳥取県議会で錦織陽子議員が質問  賃金アップの経済対策をと知事

 9月定例鳥取県議会で日本共産党の錦織陽子議員は1日、消費税増税、原発、産廃処分場、労務単価について一般質問しました。
 錦織議員は、消費税増税について「賃金は上がらず物価は上がり国民生活は厳しい。業者は原材料費が上がる一方で、物が売れず消費税を価格に転嫁できない」と指摘。消費税の増税分が、社会保障に使われず、公共事業や大企業の減税に使われ、県の仕事が増えても地方交付税(基準財政需要額マイナス基準財政収入額)が増える保障がないとして、国に増税中止を求めるよう要請しました。
 平井知事は、大企業は回復しても中小企業は回復していないとして、増税とセットの経済対策についても「単なる法人税の減税はよくない。賃金アップにつながるようなことを考えなければ、経済回復に転換できない」と指摘。末永洋之総務部長は「消費税増税で県の支出が約20億円増えるが、県の仕事量に見合う額(地方消費税増額分は41億円)が入る担保はない」「国税の新規滞納に占める消費税滞納の割合は56・5%だ」とのべました。
 錦織議員は、富裕層・大企業に応分の負担を求め、所得増政策で税収を増やせば、消費増税は不要と指摘。さらに、島根原発の再稼働、地震・津波による複合災害、新規制基準、避難計画について質問しました。
 平井知事は、島根原発再稼働について中電の動きがあれば、議会、米子、境港両市の意見を聞いて考えをまとめたいと答えました。
 渡辺剛英原子力安全対策監は、汚染水対策を新規制基準に入れ、事業者に義務づけるように規制委員会に要望する、住民避難を含めた原子力防災対策についても必要な措置を国に求めるとのべました。
 錦織議員は、淀江産廃処分場建設について「環境影響評価調査書案」のずさんさを指摘し、第三者機関の設置、処分場建設の中止を要請。
 中山貴雄生活環境部長は「案の段階であり、事業主体に専門家による検証を持ちかけている」「調査書が出れば県の廃棄物審議会で検証する」と答えました。
 錦織議員は、未払いの法定福利費(社会保険料)を設計労務単価に加えて、県が条例で「適正賃金」を決め、末端の下請け業者まで支払いを義務づけるよう求めました。
 長谷川具章県土整備部長は、全ての下請け業者に分かるよう別枠で法定福利費を明示した標準見積書の活用を徹底して、適切な賃金、社会保険への加入促進をはかりたいと答えました。