鳥取民商(奥田清治会長)は10月18日、鳥取市に対し徴収行政の是正を求めて交渉しました。
テナントビルの女性経営者が、市が固定資産税等の市税滞納を理由に法の手続きにのっとらずに養老保険を差し押さえ、営業を困難にしているとして、市に養老保険の返還を求めている問題で、奥田会長、川本善孝事務局長らが市役所に出向き、市の総務調整監徴収課と交渉しました。
市は2010年に1回目の差し押さえをおこない、差し押さえ解除のために女性が今年2月から9月にかけて養老保険を原資に約182万円を払うと、満期を迎えた養老保険約437万円を差し押さえ、滞納市税の156万7千円と延滞金約108万円を差し引いた約173万円を返還すると言ってきました。
女性は、不況のため近年建て替えたビルにテナントが入らず、改装して居酒屋を始めました。
女性は「一昨年秋から市の幹部と交渉してその度に分納を認めてもらったが、担当課が聞き入れず、やっと今年から分納が認められた。分納できていれば、滞納はずっと少なかった」と話しました。
川本氏らは、差し押さえの際に調書謄本を滞納者に交付すること(国税徴収法54条)が履行されず、女性から指摘されるまで交付しなかったことなど、数点に渡って不備を指摘しました。