鳥取環境大学公開講座が10月19日、鳥取市の県立図書館で開かれ、佐藤伸准教授が木を分解するきのこについて講演しました。
木材の主成分は、セルロース(50%弱)、ヘミセルロース、リグニン(ともに20~30%)であり、高度にパッキング(充てん)されているため、分解酵素が中に入れず、難分解成分のリグニン分解がカギを握っていると話しました。
リグニンを分解できる生物は、きのこ(木材腐朽菌)だけで特に白色腐朽菌(シイタケ、ナメコ、エノキタケ、マイタケ、エリンギ、ブナシメジなど)は高い分解能力をもち、リグニン分解酵素のラッカーゼやペルオキシダーゼ(と共役して活性酸素種を発生させる低分子化合物)を用いて、木材のパルプ化、漂白、糖化・発酵、ダイオキシンなどの分解が可能となると指摘しました。