鳥取市「9条の会」は8日、同市で講演会を開き秘密保護法反対を訴えました。
鳥取大学の藤田安一教授が自民党の改憲草案について講演し、参加者が次々と秘密保護法反対を訴えました。
藤田氏は、自民党の改憲草案が戦争への反省と平和的生存権を削除し、国防軍が「自衛権(集団的自衛権)を発動」して海外で戦争できるようになり、「公の秩序を維持」するためにデモや集会に出動することも可能になると指摘。「公益及び公の秩序」に反する活動は取り締まりの対象になり、言論・表現の自由など基本的人権が制限されるとのべました。
鳥取市革新懇の朝野保代表は「私たちは憲法に擁護されて生きてきたが、秘密保護法が強行されて、もうこんな時代が来たのかと。国の方針に反対するものは逮捕する、自由のない国にしないために、統一戦線をつくらねばならない」と発言。
疋田邦夫さん(89)は戦前の体験を語り、秘密保護法は憲法改悪の前哨戦だとして「戦争は黙っていてはやってくる」と反対世論の喚起を強調しました。
田治米佳世精神科医は、特定秘密を扱う人に実施される適性評価について「精神科にかかることで不適格者となる可能性があれば、精神疾患があっても病院に行かなくなる」と警鐘を鳴らしました。
「心の秘密を医師に話すことで診断や治療が可能になるが、秘密を誰にも言わないことが前提です。医師に問い合わせに応じる義務を課すと、特定秘密を扱う可能性のある公務員や民間人が、精神科にかかることができなくなる。職を失うことを恐れて治療せず、病気が進行した状態で秘密を扱えば、かえって情報が漏れやすくなる」と警鐘を鳴らしました。