鳥取県は11月17日、ひきこもり支援フォーラムを開き、筑波大学の斎藤環教授が講演しました。家族が「安心してひきこもれる関係」をつくり、会話のキャッチボールができるようになることが大事だと話しました。
県の精神保健福祉センターの原田豊所長、とっとりひきこもり生活支援センターの山本恵子代表、とっとり・よなご若者サポートステーションの内藤直人所長が支援活動を報告。山本代表は「県、市町村、保健機関、支援センターが連携して一人ひとりの気持ちによりそって伴走する〝鳥取モデル〟を実践している」とのべました。
内藤所長は、ひきこもりは①精神疾患(統合失調症や不安障害)②発達障害や軽度知的障害③パーソナルな問題―などを抱えていると指摘しました。
斎藤教授は、ひきこもりは不登校や失職などをきっかけに起こるが、発達障害はその内の1割程度で、日本や韓国、イタリア、スペインなど家族主義の国で多く、イギリスやアメリカなど個人主義の国では若者のホームレスが多いと指摘。
いじめ原因の不登校・ひきこもりは、心の傷になり長引くため、いじめ自体の早期解決が必要で、本人が納得しないかぎり解決ではないと強調しました。
家族の対応を前提として、「同世代の若者の集まりが大切です。人間関係がつくれることが回復につながる」とのべました。