【1月12日付】県議会市谷知子議員が質問  社会保険の原資確保を元請けに指導と県

 11月定例鳥取県議会で12月10日、日本共産党の市谷知子議員は、秘密保護法、TPP、雇用、国保、放課後子ども教室、東部広域可燃物処理施設、児童手当裁判について一般質問しました。


 平井伸治知事は、秘密保護法について「言論統制に至らぬよう慎重な運営」を求め、不断の監視をする必要があると答えました。
 TPPについて国益が守られることが交渉の前提であり、農業等に対する政策的フォローを国に求めているとのべました。


 西山信一農林水産部長は、減反交付金の縮小・廃止について「(減額分を)飼料米など転作作物の振興、農地の維持管理活動に充てるため総額は変えないと理解している。米価の安定、食料の安定供給の観点から国に責任をもった対応を要望した。国は、来年度の備蓄米を例年より5万㌧増やして25万㌧にする。所得補償は、全ての作物を対象とした収入保険の導入を表明している。水田フル活用ビジョン(飼料米、米粉米、麦、大豆などに助成)の市町村策定を支援したい。市町村、農業団体と連携して国に要望したい」と答えました。


 岡村整諮商工労働部長は、ブラック企業について「どういうことが起こっているか、事象を把握して課題解決にむかいたい」と答え、限定正社員制度について「(生産能力を海外工場に移転した)日立金属で導入されていたら、もっと離職者が発生していたと思う」とのべました。


 長谷川具章県土整備部長は、社会保険の適用除外となっている個人事業主(従業員4人以下か、法人でない農林水産業、接客娯楽業、法務業、宗教業など)に元請けが加入を迫る事例がある問題で、「一人事業者に社会保険加入の義務はなく、元請けと本人が誤解している。誤解が生じないように周知したい。具体的事案があれば相談してほしい」と答えました。
 また、建設業者の社会保険加入支援策として「社会保険料の原資となる法定福利費を確保することが大切。県の公共事業の労務単価を本年4月から11・8%引き上げた。労務費の設計単価を明示した標準見積書の活用をすすめ、下請けへのしわ寄せを防止したい」と答えました。


 平井知事は、国保改革(都道府県単位に広域化)について「全国知事会として国が負担責任を果たすことを条件に、国と地方との協議を了承した。鳥取県も事務方のワーキンググループに参加し、国に責任を果たすよう求めたい」と答えました。


 藤井秀樹健康医療局長は、市谷県議の質問に「国保は平成24年度で7億6千万円の赤字、滞納額は11億4千万円、滞納世帯率は12・6%、一般会計からの繰り入れは2億4千万円になる」と答えました。「被保険者に高齢者や無職の方が多く医療費が多額になるが、保険料負担能力が低く保険財政基盤が弱い」とのべ、構造的問題の解決を訴えました。


 横濵純一教育長は、国が放課後子ども教室(全児童対象)への支援を削減し、鳥取市が独自支援している問題で「国の補助基準が変わり、年間250日以内、1日4時間以内、休日は8時間以内となった。鳥取市東郷地区は、夏休み中は10時間の開催で2時間分を市が負担している。国に財政措置を講じるよう全国都道府県教育長協議会で要望した。私からも要望したい」と答えました。


 平井知事は、東部広域可燃物処理施設について環境影響評価で地元に十分な説明をするよう要請していると答えました。


 中山貴雄生活環境部長は「住民への情報公開、ていねいな説明の実施を要請している。処理方式が決定した後で環境影響評価審査会を開き厳正に審査したい」と答えました。