【3月23日付】鳥取市で避難者支援フォーラム  原発から84キロ離れていても被災

 とっとり震災支援連絡協議会は11日、鳥取市で避難者支援フォーラムを開き、福島原発事故被災者らが現状を訴えました。
 福島県西郷村在住の真船和三郎さん(70)、福島県から米子市に引っ越してきた木下隆さん(64)、埼玉県から鳥取市に引っ越して来た宮本みゆきさん(39)が被災の状況や心境を語りました。
 原発事故直後に3人の孫を沖縄の祖母のもとに避難させた真船さんは、4月に孫が返って来るとして村をあげて除染を急いでいると話しました。
 福島第1原発から84㌔離れた西郷村は今でも毎時0・3~0・4μSV(マイクロシーベルト)と線量が高く、4㌔離れた白河市で事故後の3月15日に毎時5・02μSVを記録、3月20日に西郷村役場で2・55μSVを記録したことを報告(毎時0・57μSv=年間5㍉SV以上は放射線管理区域で寝泊まりできないとされてきた)。放射能雲が通過した場所は線量が高いため、再び同様の事故があれば「直後に母子避難させ、2年かけて家と学校、道路などを徹底除染して帰れるようにしてほしい」と訴えました。
 木下さんは、自宅が被災し旅行仲間の別荘のあった鳥取県に引っ越すことになり、現在は県職員住宅に家賃助成を受けて住んでいると話しました。屋根瓦、山、川、樹木も除染できず、汚染土壌も集めているだけで解決になっていないとのべました。
 夫の出身地の鳥取県に家族で引っ越した宮本さんは、自家製の野菜も食べられなくなり、長男が自然育児の保育園に決まっていたが疑問に思い、二番目の子どもの妊娠をきっかけに決めたと話しました。