2014年度一般会計当初予算は、総額3379億5900万円で、前年度比2・3%増です。
当初予算は、消費税増税による収入が15億円見込まれながらも、地方交付税は臨時財政対策債を含めても25億円削減の厳しいものとなっています。
市町村計画の見込みがないままの工業団地への支援は無駄な開発になりかねません。DBSクルーズ支援は、当事国の韓国江原道が支援を打ち切る中、当初3年の計画を5年に延長するのは道理がありません。
環日本海物流円滑化事業、海外販路拡大拠点支援事業(ロシアでの事業展開支援等)などは、県内業者のニーズが薄く、無駄な税金投入になりかねない外需依存型・呼び込み型経済政策です。
また、行政主導の「まんが王国」の継続は外部監査からも批判されています。不公正な同和対策、子どもや教師に負担を強いる土曜事業やゆきすぎた英語教育などは問題です。
一方で中山間地域の市町村が保育料を軽減した場合、2分の1を県が負担する子育て支援や障がい者支援、就農者支援、中小企業支援が充実しています。
手話言語条例の制定を受けて、手話通訳者、要約筆記者の養成・派遣、情報提供機器の貸し出し、視覚障がい者への点字ディスプレイ、音声ガイドなどの情報機器やリサイクルパソコンの支援、通訳の養成・派遣に予算が付きました。
重症心身障がい者への生活介護利用(福祉法人等に一人当たり1日2900円補助)、短期入所利用(同6700円補助)、グループホーム夜間世話人等配置(同9715円補助)に県と市町村で2分の1ずつ補助。受け入れのための施設基盤整備に自己負担金の2分1を補助します。
医療が必要な障がい児者のために、県の負担で医療型ショートステイ3床を整備、リハビリの理学療法士派遣に助成(1件当たり9850円)します。
若年性認知症者に対する専門職の支援、不妊治療費に補助をします。
県の経営革新の認定を受け、雇用の維持、拡大が認められる中小企業に対し、上限300万円を助成、未利用資源の有効活用(アジ、サバの蓄養)、ファストフィッシュ(切り身やブロック)生産促進を支援します。
新規就農者は親元就農も対象にし、2年以内で月額10万円を交付。通年雇用が困難な場合も他産業と連携して雇う場合、月に1年目14万2千円、2年目10万円、住宅・通勤手当3万3千円を助成します(農林水産業以外の産業の従事期間は無支給)。
▽(中四国版)外需依存から内需型に転換をPなし
一般会計当初予算案(歳出)
(単位・百万円、比率%、増減率は前年度比、▲は減)
予算額 構成比 増減率
議 会 費 879 0.3 0.6
総 務 費 25,370 7.5 3.5
民 生 費 45,043 13.3 5.3
衛 生 費 12,983 3.8 ▲5.4
労 働 費 3,659 1.1 ▲14.3
農林水産業費 25,785 7.6 ▲4.5
商 工 費 11,948 3.5 ▲1.4
土 木 費 43,607 12.9 4.3
警 察 費 16,433 4.9 ▲0.8
教 育 費 72,069 21.3 4.6
災害復旧費 5,036 1.5 ▲8.3
公 債 費 61,775 18.3 3.2
諸支出金 13,223 3.9 6.7
予 備 費 150 0.1 0.0
合 計 337,959 100 2.3