【7月6日付】鳥取・倉吉市で原発避難講演会  被ばせずに避難できない計画

 えねみら・とっとり(エネルギーの未来を考える会)と鳥取県・中部九条の会は6月8日、環境経済研究所の上岡直見代表を招いて、それぞれ鳥取市と倉吉市で原発避難について講演会を開きました。
 鳥取市では県危機管理局の水中進一原子力安全対策課長が「県の避難計画」について説明しました。
 上岡氏は、どこの自治体の避難計画も便宜的なもので実効性に欠けたうえ被ばくが避けられず、特に自治体がいかに避難時間を短縮するか模索する中で、原子力規制委員会が5㌔圏外は「屋内退避を中心におこなうことが合理的」との試算を公表したことを紹介しました。
 規制委の試算は、放射性物質の放出量が100テラベクレルと福島原発事故の100分の1で、その程度の事故しか起きないことを想定した非常に甘いものだと批判しました。
 再稼働を食い止めるだけでは、使用済み核燃料がメルトダウンするリスクが残り、廃炉にして核燃料をより安全な方法で保管しなければ、リスクを排除することができないと強調しました。
 参加者は、原発稼働の決定権が国や電力会社にあり、被害を受ける住民の側や自治体にないのは問題などと話し合いました。松江市から来た女性は、大橋川にかかる橋のうえで渋滞が起これば、橋が重さに耐えきれず落ちると言われていると話しました。