鳥取大学で6日、「春の連続講座」が開かれ、地域学部の藤田安一教授が「アベノミクスの特徴と問題点」について講演しました。同講座は鳥取大学の学生らが企画したもの。
藤田氏は、アベノミクスについて①大胆な金融緩和で、日銀が直接国債を引き受け、経済成長の裏付けのない貨幣の増刷をすると貨幣価値が下がる②国債を財源にして大規模な公共事業をおこなえば、国債を乱発することになる③成長戦略で、労働法制を規制緩和し、非正規・派遣労働を拡大し、大企業への優遇税制をすれば、全体として賃金が下がり、国民の収入が減り内需が縮小する―と指摘。
日本の国内資産1400兆円に対し、日本の債務は1100兆円にのぼり、アベノミクスが財政破たんを早めていると警告しました。
男子学生(22)は、「国債は国内で引き受けているのでギリシャのようにはならないのでは」と質問しました。
藤田氏は、日銀の買い取りにも限界があり、国債を乱発すれば財政破たん・国債暴落は免れず、急激なインフレが起こると説明。賃金上昇政策や子育て支援を強化し、内需拡大路線に転換するしかないと強調しました。