鳥取大学で6月13日、「春の連続講座」が開かれ、農学部の小林一教授が「TPP(環太平洋連携協定)を考える」と題して講演しました。
小林氏は、TPPの問題点について詳しく解明し、日本は貿易黒字が望めず、内需中心の経済を生かした方がいいと強調しました。
学生らは「ISD条項はどこが判断するのか」「国民に交渉内容を知らせずに妥結するのは国民無視ではないか」「外国から安い労働力が入って国内の賃金低下が起こるのでは」「遺伝子組み換えの表示がなくなるのか」などと質問。
小林氏は、国際仲裁機関が裁定するが、アメリカ政府に有利な判断を下し、アメリカの企業が賠償金を求めて相手国を訴えるケースで相手国に甚大な被害がでていると指摘。
「国民に徹底した情報開示をするよう国に求める運動を強め、国民的に議論することが必要」「外国人労働者を研修生や看護師として雇うことが、すでに始まっている」「遺伝子組み換え作物は、日本の基準が緩められ、一部は栽培も可能になっている(国は承認しても、交雑の問題があり県が条例で規制)。すでに飼料や加工品で非表示になっている」と答えました。