福島県の母子を大山町に保養に招く「福島こども保養プロジェクトin大山」が9日から12日の3泊4日で取り組まれました。
いわき市から2家族5人が参加。平澤牧場に宿泊しながら、海鮮バーベキュー、そうめん流し、バッタ捕り、海岸散策などを楽しみました。
10日は、「福島の現状を聞く会」が米子市で開かれ、町民や支援者らが参加しました。
同実行委員会の立林真己代表は、「今年は3回目です。食べ物や外遊び、子どもの成長への心配など〝放射能〟の肉体的、精神的なストレスから母子を少しでも解放したい」と企画の趣旨をのべました。
Nさん(38)は、3月11日の震災時、当時2歳の長女と実家の福島市に帰省していて、2カ月近くを同市で過ごしました。飲料水や食べ物の調達に母子で長時間並ぶことも多かったとして、「知識があれば、無用な被ばくを避けることができた」と後悔していると言いました。
現在は、いわき市で夫と暮らし、食材を京都から取り寄せ、土を入れ替えて砂遊びができる幼稚園を選び、年に1カ月は県外で保養するよう努力していると話しました。
Sさん(34)は、夫をいわき市に残し、当時2歳の長男と8カ月の次男を連れて新潟市に避難。「福島第1原発3号機が3月14日に爆発後、雨が降り、車に黄色い粉が付着した」とのべ、自身の倦怠感や頭痛、下痢、白髪、虫歯の増加、視力低下、子どもの鼻血、目のくま、喘息が気になると話しました。
「原発事故のために、食事に気を使い、子どの将来がどれだけ心配か、若いお母さんたちに知ってほしい」と訴えました。