鳥取県議会で6日、日本共産党の錦織陽子議員が、米価暴落対策、土砂災害特別警戒区域指定の西部地区の遅れ、公共工事の労務単価と最低制限価格(予定価格90%)の引き上げ、小規模企業振興基本法と住宅・店舗リフォーム助成、聴覚障害児教育、島根原発と避難計画、淀江産廃処分場建設計画、消費税増税中止要請について一般質問しました。
錦織議員は、県内の米価が概算金で60㌔当たり2800円も値下がりし、再生産に支障が出ているとして、半減した所得補償交付金を1万5千円/10㌃に戻し、廃止予定の米価変動補てん交付金を継続し、過剰米の買い上げで米価安定をはかるよう政府への働きかけを求めました。
平井伸治知事は「米価暴落の原因は政府の需給調整のミス。農業者への無利子融資を提案している」と答えました。消費税は「慎重な判断が必要。10%への引き上げは、景気悪化させない対策を考えながら検討すべきだ」とのべました。
岸田悟農林水産部長は「米価暴落の原因は在庫過剰。消費減少、全国的過剰作付けがある。国の責務として需給調整、米価安定に取り組むよう強く要望したい」「交付金半減の影響は大規模農家で大きく、資金繰り、今後の経営計画の検討に苦慮している。交付金等の復活は求めず、飼料米や需要のある作物への転換、日本型直接支払いの推進で対応したい」と答えました。
錦織議員は、特別警戒区域の住宅補助事業の推進について聞き、公共工事設計労務単価が鳥取県は普通作業員で1万2500円と全国最低(全国平均1万5570円)であるとして、労務単価と最低制限価格を引き上げるよう要求しました。
長谷川具章県土整備部長は「特別警戒区域において自己資金で壁や基礎等を補強する場合の費用を全額補助する制度を本年度に創設した」「元請けと下請けの契約で、設計労務単価並の労務単価(雇用保険、社会保険など法定福利も入れた)で契約するよう要請したい。労務単価を上げれば予定価格も引き上がる」と答えました。
岡村整諮商工労働部長は「小規模事業者の実態調査は国の調査でやりたい。県版経営革新事業で店舗リニューアルの費用の3分の2、限度額300万円を補助している」と答えました。
錦織議員は、県のろう学校(現在30人)について「全国的に生徒が減少して他の障がいとの統合がすすんでいるが、単独継続をすべきだ」とのべ、手話ができない教員が赴任し、できるようになった頃に異動になる「子どもが被害者」(ろう関係者によると)の現状を改めるよう要請。教員46人のうちの勤務年数3年以内が24人、22人の担任のうち聴覚領域の教員免許所有者が8人と少ないと指摘しました。
山本仁志教育長は、県教育審議会の答申「もう学校、ろう学校は高い専門性を有する教育機関であり、存在意義は大きく5年間は維持」を踏まえて検討する、「人事は計画通りにはなかなかいかない。教員の専門的な免許取得に努めている」と答えました。