村山氏は、新制度の幼保連携型認定こども園は、現行の幼稚園及び保育園の基準と別の認可基準が適用され、2号認定(3歳以上児保育必要)の子どもだけ定員を守れば、1号認定(3歳以上児保育不必要)、3号認定(3歳未満児保育必要)の子どもは定員を設定しなくてもよくなり、基準が低下すると指摘しました。
保育所の公定価格について、現行は延長保育をする場合に11時間保育が6人以上いたら、459万円が補助されるが、新制度では、11時間保育の子どもを90人確保しないと同額の金額が入ってこなくなり、8時間保育の子どもの比率が多いと大幅な減額となると批判しました。
保育所の8時間保育と幼稚園の8時間(教育4時間と預かり保育4時間)を比較すると、幼稚園は1日4時間、土曜休業、年200日開園で準備、日記・記録のまとめ、会議、研修の時間保障に対し、保育園は1日8時間、年300日開園で準備などがただ働きのうえ、幼稚園の1号認定の公定価格は、2号認定の1・4~1・6倍になると保育士への差別的扱いを告発し、幼稚園教諭なみの処遇へ改善を訴えました。
また、1号認定の子どもの通える近い範囲に認定こども園や幼稚園がない場合、自治体の首長の判断で保育園に入所が可能であり、保育園を無理に幼保連携型認定子ども園にする必要はないと忠告しました。