【1月18日付】県医師会健康フォーラム 肺がん予防し健康長寿を

 県医師会は昨年12月21日、鳥取市で健康フォーラム「肺がんを予防し、健康長寿を!」を開きました。


 鳥取大学医学部の中村廣繁教授が、「肺がん治療の最前線―禁煙は最大のがん予防―」と題して、安陪内科医院の安倍隆明院長が「禁煙成功のポイントはここ!」と題して講演しました。


 中村教授は、年間で7万人が肺がんで死亡し、毎年3千人ずつ増加していると警告。肺がんの原因の一番はタバコで、年間でタバコが原因の死亡数は、男性8万人、女性7千人、受動喫煙によるものが6800人に上ると報告しました。


 タバコにはウランの100億倍の放射能を有するポロニウムが含まれていて、肺に付着してポットスポットをつくり、内部被ばくでがんを引き起こしていると指摘しました。


 鳥取大学のロボット「ダビンチ」を使った内視鏡手術は、トップレベルで全国から医師が研修に来ていることを報告。ドライバー遺伝子「変異EGFR」を分子標的薬で攻撃しがん細胞を細胞死させる化学療法、がん細胞をピンポイントで攻撃する放射線治療など最先端の治療を紹介しました。


 ※ 東大の片岡一則教授は、抗がん剤を内包した高分子ミセルを開発。ミセルは、がん細胞の血管が粗悪で穴が大きいためにがん細胞に集積し、がん細胞内の酸性に反応して抗がん剤を放出し、がん細胞を死滅させる。光の照射で活性酸素を発生する光増感剤をミセルに入れ、がん細胞を攻撃したり、治療する遺伝子を運ぶこともできる。