【7月5日付】日南・湯梨浜町で廃案・琴浦町で慎重審議ー戦争法案意見書可決 

 日南町議会は6月26日、戦争法案の廃案を求める意見書を賛成10、反対1の賛成多数で可決しました。


 日本共産党の久代安敏議員のほかに自民党系の議員も賛成討論しました。


 23日の久代氏の一般質問に、増原聡町長も「憲法を変えてからやるべき。憲法解釈を変えて法律でやるのは反対だ。自衛隊は海外に出すべきではない」と答弁しました。


 6月初旬、久代氏も加わる「九条の会・にちなん」のメンバーが相談して「戦争立法に反対する日南町の会」(荒金実代表)を結成。スーパー前で宣伝するなど活動を始め、町議会に戦争法案廃案の陳情を提出。 陳情は、総務教育常任委員会が全会一致で採択されました。


 久代氏は、議会はこれまで集団的自衛権行使容認反対の意見書を提出しており、それを具体化する法案に反対するのは議会として当然の流れだと話しました。


 意見書は「政府が他国に日本攻撃の意図が無くても集団的自衛権の行使は可能」と憲法を逸脱し、「米軍などへの弾薬供給や自衛隊の現地補給基地などは攻撃対象となる」と指摘しています。


 湯梨浜町議会は19日、戦争法案策定の中止を求める意見書を賛成8、反対3の賛成多数で可決しました。


 同町議会は、憲法改悪反対県共同センター、湯梨浜9条を守る会、新婦人羽合班の陳情を合わせて採択。意見書は、同法により「日本が戦争に参加する国になる懸念があります」として、法案策定の中止を求めています。


 琴浦町議会は19日、戦争法案の慎重審議を求める意見書を全会一致で採択しました。


 日本共産党の青亀寿宏議員が、憲法改悪反対県共同センター請願の紹介議員として総務常任委員会で意見陳述する際に提案し、委員会が案をまとめて本会議に提案。意見書は「今国会での成立にこだわらず、国民の理解を得られるよう議論を重ね、慎重な審議を求める」としています。


 八頭町議会は17日、憲法改悪反対鳥取県共同センター(田中暁代表)の提出した「集団的自衛権行使を具体化する『安全保障関連法案』に反対するよう求める陳情」を賛成6、反対8の賛成少数で不採択にしました。


 総務教育委員会では、陳情を賛成多数で採択。自民党籍をもつ議員が多数を占める本会議では、日本共産党の川西聡議員が奮闘しましたが、賛成を多数にすることができませんでした。


 陳情に賛成した議員らは「今国会での法案の成立に反対する」意見書を発議。川西議員は「日本が戦争する国になるかどうかの岐路に立つ法案であり、世論調査で『今国会で決めるべきでない』『廃案にすべき』が合わせて8割を占め、政府から国民が納得する説明がなされていない。今国会で拙速に決めるのではなく、時間をかけて議論すべきだと考える国民は多い」と賛成討論をしましたが、賛成少数で否決されました。