戦争法案に反対する鳥取県民大集会が2日、鳥取市の久松公園で開かれました。会場を埋める約1500人が参加し、「いけん」と書いた紙を掲げました。県弁護士会の主催。
足立珠希会長は「安保法案は違憲です。(安倍政権は)数の力で通そうとするが、明らかに立憲主義に反します。県民一体となって安保法案反対の声を国会に届けよう」と訴えました。
小林節慶応大学名誉教授が講演し、戦争法案は自衛隊をアメリカに貸し出して戦争をさせる法案だと指摘し、安倍政権打倒を呼びかけました。また、自公以外の野党の選挙協力で政権交代をと持論をのべました。
男子大学生(21)は、学生や若者で戦争法案に反対して7月1日に抗議行動、12日にデモ行進をしたことを報告。「日本は一部の政治家が勝手にものごとを決める独裁国家になっています。しかも戦争にまで行こうとしています。戦争させないためにも、いま声を上げて民主主義と平和主義のバトンを未来に引き継ぎたい」とのべ、大きな拍手が沸き起こりました。
元自衛隊員の男性(49)は「この法案に誰よりも反対しているのは自衛官だと思う。反対でも声を上げることはできません。自衛隊はガラスケースの中の日本刀のように、憲法9条というケースの中にいるからこそ、人を傷つけることがない」と戦争法案反対を訴えました。
「安保法制に反対するママの会」を呼びかけている30代の女性は「3人の子どもの母です。花弁をかたどった色紙にママたちに法案への思い、未来への希望について書いてもらっています」とのべ、「大変な思いで子どもを産みました。戦争で誰かを殺したり、殺されたくありません」「ずっと守っていくと約束したわが子を守りたい」などの声を紹介しました。
集会に駆け付けた日本共産党の大平喜信衆院議員が紹介されると、「頑張れ」と声援が広がりました。参加者は集会後、JR鳥取駅までパレードしました。
ママの会に参加予定の女性(27)は「いろんな方が垣根を越えて集まりました。ぜひ、力を合わせて安倍政権打倒を実現したい。これからママになる身として戦争のない世の中を望みます」と話していました。
デモ行進後、JR鳥取駅北口で民主団体の代表が大平さんに戦争法案反対の署名を託しました。大平さんは「鳥取でこれだけの人が集まるのはすごいこと。共に頑張りましょう」と挨拶しました。