鳥取市の「まちづくり講演会」実行委員会(藤田安一委員長)は8月23日、鳥取市が中核市をめざしている問題で、京都大学大学院の岡田知弘教授を招いて講演会を開きました。
岡田氏は、安倍政権の地方創生や増田レポート・「自治体消滅」論は、道州制をねらったもので、3大都市圏や連携中枢都市への集中投資を促す一方、地方自治体は、周辺町村を中核市との連携協約や「小さな拠点」整備で集約、統合するものだと指摘しました。
鳥取市がめざす中核市について、「鳥取市に市役所等の公共投資の集中が促される一方、市内周辺部や連携町村での行政サービスや生活基盤の後退が起きる可能性がある」として、地方自治破壊の危険性を強調しました。
「小さくても輝く自治体」として「高齢者を中心に住民の幸福度を上げること」を目標に取り組む宮崎県西米良村や、村内調達率70%を誇る村振興公社による地産地消の徹底、下駄ばきヘルパー事業によって、県平均を下回る老人医療費や県内最低の介護保険料を実現した長野県栄村の例をあげ、地域住民を主人公とした経済主体の質と量を向上させ、地域内再投資力を高めることが地域活性化のカギだと指摘しました。