戦争体験聞き取りプロジェクトに取り組む鳥取県の戦争ストップ青年学生実行委員会は7月28日、鳥取市で被爆者の伊谷周一さん(86)、戦争体験者の関久雄さん(90)に体験を聞きました。
伊谷さんは、陸軍予科経理学校の受験のために訪れた広島市の旅館で被爆しました。
倒壊した旅館で、暗闇の中、パンツ一丁で抜け出しました。米子中の学生が「もう駄目だ」と言って事切れ、怖くなって「助けてくれ」と叫びました。
比治山に友人と向かう途中で、米艦載機の機銃掃射をパイロットの顔が見える至近距離で受け、小川に飛び込んで避けました。帰宅後に高熱、出血など急性原爆症で入院し、級友たちの輸血で助かったと話しました。
関さんは、国鉄職員だった1944年11月、軍に招集され、名古屋市の防空部隊に配属されました。高射砲で敵機を撃ち落とすための照空灯を照らす任務に就きました。
東山から鶴舞公園にある司令部へ伝令を受けた帰りに、焼夷弾を被弾しました。右半身の頭、肩、脇腹に火傷を負い、気絶しました。同僚に担がれ、サトイモで手当てを受け、一命を取り留めました。