【10月11日付】鳥取市でママの会が憲法カフェー戦争しない方が日本の平和に資する 県弁護士会が戦争法の廃止訴え

安保関連法に反対するママの会@とっとりは3日、谷口麻有子弁護士を招いて鳥取市で憲法カフェを開き、母親ら約30人が参加しました。谷口さんは県弁護士会の戦争法廃止の訴え(会長声明)を紹介しました。


 谷口さんは、立憲主義とは〝ときの政権が多数決によって国民の声を聞かずに勝手なことをすることを許さないために、憲法に従って国を統治することを政権に課す原理〟だと説明し、憲法の存在理由は〝国民の人権を守り、再び戦争が起こらないよう政権を縛り、平和を守ること〟だと指摘しました。


 安保法制は、政権が自ら憲法違反だと言ってきた集団的自衛権の行使を容認し、同盟国であるアメリカが武力攻撃を受けたときに日本が戦争に加わることを可能にするものだとのべました。
 さらに、安保法制をめぐって混乱を避けるために①違憲かどうか②必要かどうか、の二つの議論を分けて考える必要があると指摘。


 違憲性について、安保法制は戦争を放棄し、交戦権を否認した憲法9条に違反し無効であると断定しました。


 必要性について〝戦争しない立場を貫くのと、軍事で対抗するのと、どちらが日本の平和に資するのか〟の議論が不足していると指摘。「必要だからといって憲法違反の法律をつくってよいわけではない。必要だというなら、国民投票で憲法を変えたうえで法律をつくるべきだ」と強調しました。


 アメリカの戦争に自衛隊を派遣する集団的自衛権の行使は、その前提となる存立危機事態を政府が判断し、日本防衛との関係が曖昧なまま、政府の判断によって決められることになると警告しました。


 討論の中で「日本には個別的自衛権があり、自衛隊が存在している」「日米安保条約で米軍が日本に駐留し、米軍に日本防衛が課されている」現状も明らかになりました。


 谷口さんは、戦争しないことが日本の平和に資することになると思うとのべ、国政選挙で戦争法に賛成した議員に投票せず、反対する候補者に投票するよう呼びかけました。


 母親らは「戦争するために子どもを産み育てたわけではない」「何も言わなかったら賛成と同じになる。行動しないと」「政治のことは話しづらい。どうやったら周りの人に伝えられるか」などと話し合いました。