鳥取市で1月22日、電力自由化とエネルギー地産地消の講演会(経済産業省など主催)が開かれました。早稲田大学大学院の小野田弘士准教授が講演し、地域でエネルギーをつくり、共有することで地域を活性化するまちづくりを提唱しました。
小野田氏は、多くの地域がエネルギーと物を地域外から購入し、お金、人、仕事や廃棄物を地域外に出していると指摘。地域を活性化するためには、この流れを変えて、物とエネルギーを地域でつくって地域外に売り、お金、人、仕事が地域に入ってくるようにすることが必要だと語りました。
例として一定の地域で、太陽熱・地中熱を熱源に使い、給湯や冷暖房をするインフラを共有する事業(会社)を興して飲食店を誘致したことや、再生可能エネルギーを活用した復興公営住宅、食品廃棄物のメタン発酵事業、バイオマスコンビナートなどを紹介。再生可能エネルギーと蓄電池の開発、電気・空気エンジン小型自動車にもふれました。
小野田氏は、情報や電力は遠くに運びやすく、生ごみなどの循環資源や水、物は移動にコストがかかり、熱や蒸気は近くで使うしかなく、人や施設は容易に引っ越しできないと指摘。その地域で何(雇用、産業など)を実現し、どんな暮らしをして何(文化、価値観など)を守るのか=ニーズと、何(廃棄物など)を改善しなければならないか=課題を明確にして、地域の価値(自然、農産物、文化など)を把握し、付加価値を向上させるために、地域が共同してまちづくりをすることが大事だとのべました。
電力自由化は経産省担当者が説明しました。