【3月6日付】 北栄町で農民連がTPP学習会 ― たたかいはこれから

 鳥取県農民連は2月23日、北栄町でTPP(環太平洋連携協定)学習会を開き、新たなたたかいについて交流しました。講師を務めた全国常任委員の長谷川敏郎氏は、政府の試算でコメに影響なし、県の試算でも影響なしとなっている問題を重大な誤りだと批判しました。


 日本は年間77万㌧のミニマムアクセス米を無関税で輸入しており、1㌔100円程度で買って市場価格(250円程度)で売り、売買差益(マークアップ)をかけて国産米を保護しています。


 長谷川氏はTPP発効後、米国と豪州の国別輸入枠が達成できなければ売買差益を15%減らされると指摘。77万㌧のうち10万㌧がSBS枠(主に主食米)だが、米国のために新たに6万㌧をSBS枠に入れ、別枠で7万㌧の米国輸入枠ができるとのべました。豪州枠8400㌧と合わせて約14万㌧の主食米が流通し、安値で売られたら国産米に重大な影響が出ると主張しました。


 政府は、備蓄用に毎年20万㌧買い上げ、5年分100万㌧を蓄え、6年目のコメを飼料用などで売っているのを、今後は毎年33万㌧買い上げ3年分を蓄えると言っているが、主食米で売れば対策にならないとのべました。