参院鳥取・島根選挙区(改選数1)で、鳥取、島根両県の市民と元消費者庁長官の福島浩彦氏(59)、日本共産党、民進党、社民党、新社会党の4野党が一堂に会した「市民と野党の集い」が3月31日、松江市で開かれ、福島氏を市民と野党の無所属統一候補として擁立すると発表しました。
野党は同日、5野党合意にもとづいて福島氏の勝利に全力を挙げるとの共同アピールを発表。「安保法制廃止」「立憲主義・民主主義の回復」「安倍政権の打倒」へ、「立場の違いをこえて、力を合わせましょう」と呼びかけました。
市民団体「住民目線で政治を変える会・山陰」共同代表の吉岡古都さん(50)は「安倍政権の暴走を止めるには選挙で勝つしかない。福島さんを私たちの代表として国政に送りたい」と訴えました。
福島氏は「安保法制で自衛隊が殺し、殺されることは、どうしても止めないといけない。アベノミクスは格差を広げ深刻にしている。モノ、金、サービスが地域で回る堅実な経済をめざす。TPP(環太平洋連携協定)をやるのではなく、小規模農家が持続可能な農政に変えていかないといけない」と話し、「政治の流れをしっかりと変えていく一歩にしなければならない。多くのみなさんと力を合わせて、その先頭に立ちたい」と表明しました。
福島氏は、安保法制廃止、労働者派遣の歯止め、非正規労働者への社会保険拡大、自然エネルギーと省エネ推進、可能な限り早い期間に原発のない社会実現、子育て・農林水産業・中小企業振興のための一括交付金、TPP(環太平洋連携協定)による食料自給率低下・国際巨大企業の支配に反対、各省庁の税金の無駄づかいチェックなどを公約に掲げています。
日本共産党は後藤勝彦島根県委員長、小村勝洋鳥取県委員長が出席。選挙区での立候補を22日に取り下げ、比例区で活動する遠藤ひでかず候補の「野党共闘の実現をうれしく思います。福島さん勝利のために私もがんばります」とのメッセージを紹介し、福島氏は「遠藤さんの思いもしっかり受け止め、頑張りたい」と応えました。
シールズの本間信和さん(21)が東京から駆け付け、野党統一候補の勝利を呼びかけました。
(福島氏の経歴)米子市生まれ。米子東高校卒業。千葉県安孫子市議3期、安孫子市長3期、消費者庁長官、中央学院大学教授を歴任。住民目線の会共同代表。