鳥取市の安保法制廃止末恒の会は3月20日、県弁護士会憲法委員会の大田原俊輔委員長を講師に末恒地区で安保法制反対の講演会を開きました。約50人が参加しました。
大田原氏は、集団的自衛権を行使する安保法制は、学問上も歴代政府の見解からも憲法違反は明白だと指摘。憲法破壊が進行すれば、人権が保障されなくなるとして、立憲主義の危機を放置できないと強調しました。
安保法制は必要かと提起し、①集団的自衛権が発動する存立危機事態は現在の日本には存在しない②在日米軍の目的は米国防衛であり、日本防衛が目的ではない③急迫不正の侵害に対して日本には個別的自衛権があり、集団的自衛権は日本防衛が目的ではない④軍事的抑止力ではテロや他国の軍事的拡張を防げない⑤日本への脅威を減らすためには憲法を守った平和外交が有効⑥ミサイルを撃ち落とすことはほぼ不可能⑦日本防衛に海外での武力行使は不要であり、そのための改憲は不要。緊急事態への対応は法律で可能で改憲は不要―だと答えました。
「安保法制に反対しても手遅れでは」との質問に、大田原氏は「選挙で反対派が多数になれば廃止できる。手遅れではない」と述べました。