【6月5日付】参院選・米子市で4党合同演説ー福島鳥取・島根統一候補必勝へ山下・枝野氏ら訴え

 参院鳥取・島根選挙区の福島浩彦野党統一予定候補勝利をめざして、米子市と松江市で5月29日、4野党合同演説会が開かれました。日本共産党の山下芳生副委員長、民進党の枝野幸男幹事長、社民党県連合会の知久馬二三子代表、新社会党の栗原君子元参院議員、安保関連法に反対するママの会発起人の西郷南海子さんが米子市文化ホール前広場で演説しました。


 山下氏は「野党が心をひとつにできたのは、『安保法制反対』『野党は共闘』と声をあげ続けた国民、市民の世論と運動があったからです」とのべ、「何としても勝つために他の野党のみなさんと一緒にできることは何でもやる。できないことにも挑戦する」と力を込めました。


 山下氏は、福島さんが安保法制=戦争法の廃止、立憲主義・民主主義の回復、安倍政権打倒を柱に据えていることを紹介。「若者を戦争に送るな」「平和外交こそ一番」という願いを福島さんに託してくださいと呼びかけました。


 さらに、4野党が党首会談で来年4月からの消費税10%への引き上げ反対で一致し、安倍首相が増税再延期を表明したことを示し、「野党共闘の威力は抜群だ」と強調。大企業・富裕層による課税逃れ問題にふれて「不公平税制を改革し、税金の集め方と使い方を民主的に変えよう。各党が一致できるよう引き続き頑張る」と訴えました。


 枝野氏は「できうるかぎりの協力の範囲が、こんなに大きくなるとは思わなかった。32の一人区で一騎打ちの構図ができた。幅広い市民が一つになって押し上げてくれたことにお礼申し上げる」とあいさつ。「情けは人の為ならず」は、支え合い、助け合いの精神であり、日本社会の歴史と伝統を受け継ぐ保守政治のあり方だと指摘。「会社もいつ倒産するかわからない。一人では生きていけない。自己責任でというのは、政治の責任を放棄するもの。競争、自己責任を強調する自民党は保守ではない」「『和をもって尊としとなす』古来より保守は平和を愛する」とのべ、保守の精神を継ぐ福島氏への支援を訴えました。


 福島氏は「大学を出ても奨学金の返済のために何百万円も借金を抱える。非正規にしか就けない卒業生も多い。個人の力で解決するには限界があります。学費も高すぎる。給付型奨学金、無料か低額の学費は世界の常識です。子どもたちへの投資は未来への投資です。ぜひ実現しましょう」と訴えました。


 安保法制について「自衛隊がまさに戦闘が起ころうとしている現場に駆け付けて殺し、殺されることが現実になろうとしている」と告発し、「平和国家の道をともに歩もう」「山陰から政治を変えよう」と呼びかけました。


 西郷さんは「福島さんは米子の出身。私も母の里帰り出産で、米子で生まれました」とあいさつ。「子どもはかけがえのない宝。自分たちの宝を自分たちでつぶすのが戦争です。唯一地上戦を経験した沖縄では、足手まといになると赤ちゃんが殺され、子どもたちが手榴弾で集団自決しました。先日、20歳の女性が遺体で見つかりました。元海兵隊員によるものでした。基地の中では殺人の訓練が行われ、人を人と思わなくなった兵士がベトナム、イラクへ行きました。沖縄の人たちはこれ以上の犠牲者は我慢できないと言っています」「一人ひとりの生き方が試される選挙。次の選挙は命の現場からの思いを形にしてくれる人を国会へ送ろう」と訴えました。