「子どもの人権広場」は5月15日、米子市で子どもの貧困講演会を開き、約100人が参加しました。
NPO「さいたまユースサポートネット」の青砥恭代表が講演し、「子どもたちが自ら未来を切り開く力をつけるための学習支援がカギだ」と強調しました。
青砥氏は、貧困に起因して中卒・不登校・高校中退など公教育からドロップアウトして家庭や学校、地域に居場所を喪失した若者たちが増えていると指摘。行き場のない彼らが小グループを形成した、呉、川崎、船橋事件の共通した背景についてのべました。
高校不登校・中退6万人、進路未決定10万人、大学不登校・中退7万人、進路未決定15万人と毎年約40万人が就学・就労できていないとして、若者の貧困化の背景に労働市場からの排除(非正規雇用の拡大)と公教育からの排除(所得格差、高学費と給付制奨学金の不備)、社会的孤立化があるとのべました。
親の収入と子どもの学力に強い相関があると指摘。貧困家庭は教育資本がなく、観念や感情を表現する言葉、社会への適応、コミュニケーション能力に乏しく、公教育で補えず、子どもが授業や子ども間の話題についていけず、学校で孤立するなどの問題があり、サポートする必要があると強調。社長や商店主に掛け合い、就労支援もしているとのべました。