鳥取民医連は22日、鳥取市で定期総会を開き、戦争法廃止、消費税10%反対、政治を変えて社会保障を充実させ、命と暮らしを守るなどの方針を決めました。
渡辺友範事務局長は、無料低額診療から生活保護につなげる取り組みを紹介し、「生活保護が国民の権利となっていない。無料低額診療だけでは低所得者を支え切れない」と告発。政府が医療・介護保険の適用範囲を削減し、年金給付を減額し、消費税を引き上げるもとで所得格差が健康格差を引き起こし、低所得者が医療から排除されていると指摘しました。
消費税について300兆円の税収をもたらしたが、大企業などの減税に263兆円が使われ、社会保障の財源になっていないと批判。50%だった法人実効税率が30%まで引き下げられても、減税分が内部留保や株の配当、役員報酬に回り、賃金に回っていないと強調し、法人減税と抱き合わせの消費税増税は中止をと訴えました。
病院経営にからみ、盲腸の場合に「日本は手術、入院、検査の費用は40万円(自己負担9万円)だが、ヨーロッパは100万円~150万円(ほぼ自己負担ゼロ)。アメリカは手術料だけで200万円(総費用700万円)だ」と紹介し、日本は格安の医療費であり、これ以上診療報酬を引き下げて病院の経営を圧迫してはならないと訴え。医療を儲けの対象にするTPPに入ってはいけないと指摘しました。
県社会保障推進協議会の藤田安一会長・鳥取大学教授が安保法制について特別講演し、日本共産党の岡田正和参院比例候補が来賓あいさつしました。