【6月19日付】国賠同盟で足立弁護士が講演ー憲法違反は独裁者を生む

 国賠同盟県本部総会で前弁護士会会長の足立珠希弁護士が講演しました。
 

 足立氏は、歴史的には世界の中で権力者が国民を権力者の都合で殺し、拘束し、弾圧するという国民の自由を侵害することが、実際に起きていると指摘。「ヒトラーは選挙で民主的に選ばれたが、全権委任法という憲法違反の法律をつくれる法律をつくった。独裁政治とは権力者が憲法に縛られずに権力を行使することだ」とのべ、憲法で権力者を縛る立憲主義の意義を強調しました。


 足立氏は安保関連法について、歴代政府は日本国憲法を日本が攻められた場合のみ、自衛権の行使が許されると解し、必要最小限の実力として自衛隊の存在を擁護してきたが、日本が攻められていない場合は、自衛権の行使は許されず、他国のために戦う実力は戦力であり、他国のために戦う集団的自衛権は憲法違反だとしてきたと批判しました。


 集団的自衛権行使の3要件の「存立危機事態」は政府が判断し、「後方支援」参加は存立危機事態に至らなくても政府が判断し、主観的運営がなされると警告しました。


 安全保障政策について、戦争を回避するために①軍事同盟・軍事力強化か②戦争放棄=憲法=の立場を貫いて世界に働きかけるか、2つの方法があるが、選ぶのは国民(投票)であり、政府が決めるのは国民主権に反するとのべました。