全日本国立医療労働組合中国地方協議会は7月24日、鳥取市で定期大会を開き、国立病院と地域医療を守る運動方針を決めました。
日本共産党の大平喜信衆院議員が連帯のあいさつ。大平氏は、長島愛生園や邑久光明園の元ハンセン病患者や職員との交流を紹介し、職場・居住環境の改善を支援したいとのべました。参院選結果について野党共闘が安倍政権を倒せるという展望を示したと強調し、戦争法発動(海外派兵)と憲法改悪の阻止、社会保障の充実、労働条件の改善に全力を尽くすと訴えました。
全医労本部の佐藤晃一委員長が国立病院を取り巻く情勢について報告しました。
佐藤氏は、富士病院(静岡県)と八雲病院(北海道)の廃止計画にふれ、「国立病院機構が、老朽化した病院は黒字でも医師の確保ができない場合は建て替えない方針を示している」として、「福祉、医療政策上の合理的理由はない。患者、家族の権利侵害が起こる。どこの地域も例外ではない」と反対を訴えました。
国が地域医療構想(党道府県策定)でベッドを大幅削減しようとしている問題で、団塊世代の医療費抑制を指摘し、国立病院も「機構全体でかつて500億円の黒字が7億円に減少するなど、危機的になっている」と告発。精神、重症心身障害児(者)や筋ジスなど難病患者のよりどころとして地域を支える公的医療を「経営効率」「医師不足」を理由に縮小すべきではないと訴え、地域医療の充実を呼びかけました。