日本共産党鳥取県議団(市谷知子団長)は3日、鳥取県警に対し、公務員採用試験への口利きや暴力団との交際などを行った職員への適正な処分や処分内容を公表し、県民に謝罪するよう申し入れました。
地元紙、日本海新聞は1月31日付けで、情報公開請求で得た情報として「県警の巡査部長が公務員採用試験で関係者に物品を贈り、特定受験者を合格させるよう依頼したとして、減給10分の1の懲戒処分」「業務と関係なく暴力団組員と数回にわたり電話連絡を取り、暴力団事務所に出入りしたり暴力団関係者から飲食の提供を受けたとして、本部長注意処分」「警部級の職員が無断欠勤や失踪をし、無届けで管外への旅行を繰り返したとして、本部長訓戒処分」「巡査級の警察官らが勤務中に警察手帳を紛失したとして、本部長注意や所属長訓戒の処分」などと報じましたが、氏名や年齢、所属は黒塗りだとしています。
申し入れで、市谷県議は、警察庁の「懲戒処分の発表の指針」では、被害者などのプライバシーの保護を例外として氏名などの公表が基本だと指摘しました。
県警広報県民課の担当者は訓戒、注意は懲戒処分(免職、停職、減給、戒告)より軽く、発表に該当しないと回答。これに対し、市谷県議は、警察庁の「懲戒処分の指針」で「公務員試験の口利き」は「免職か停職」、「正当な理由なく暴力団関係者から飲食の提供を受ける」は「減給または戒告」、「失踪」は「免職、停職、減給」、「警察手帳の紛失」は「戒告」だと強調しました。
その上で、県警の処分の甘さと隠ぺい体質は県民の信頼を損ねるとして、警察庁の指針に基づき、適正に処分する▽処分内容を氏名や所属も含めて公表する▽県民に謝罪し、再発防止を表明する―ことを求めました。