【4月16日付】米子市で淀江産廃反対の集会とデモ 水源地上流に産廃はやめよ

 鳥取県の「大山ふもとの自然環境と米子の水を守る会」は2日、米子市で淀江産廃最終処分場の建設計画の白紙撤回を求めて集会を開き、約1キロをデモ行進しました。市民ら約130人が参加しました。


 山根一典代表は、産廃処分場ができれば、その下流にある〝淀江町民の命を支える〟福井水源地と貯水盆が汚染させるとして、計画の白紙撤回を訴えました。


 さらに、計画予定地に隣接する一般廃棄物最終処分場の近くの塩川で「基準値を超えるダイオキシンが検出されている」として、これ以上の汚染は認められないと強調。計画予定地の半分は市有地であり、市長の責任は重大だと告発しました。


 中川良久事務局長は「この一般廃棄物最終処分場には、本来、産廃として扱うべき、ごみ焼却炉から出る焼却灰や溶融スラグ(焼却灰やし尿・下水汚泥などを溶融した固化物)が搬入されており、産廃処分場と化している」との環境ジャーナリストの指摘を紹介し、今でも汚染がすすんでいると警告しました。


 松本直子さん(52)は、母親としてダイオキシンンで農産物や魚を汚染する産廃を阻止したいと訴えました。


 参加者は、「市長は守れ!市民を守れ」などと唱和しながらデモ行進しました。


 ※現在、一般廃棄物の焼却灰は、米子、境港の両市ではセメント原料化し、飛灰は固化物にして一般廃棄物最終処分場に埋め立てています。西部広域行政管理組合では、焼却灰を下水汚泥などと共に民間業者が引き取り、動物性残さ(精肉処理など)や家畜糞尿(量的には少ない)と混合して炭化し、製鉄所で使う製鋼保温材や焼却施設で使う燃料に製品化しています。


 中部ふるさと連合のほうきリサイクルセンターでは、一般廃棄物の焼却灰は、セメント原料化し、飛灰は固化物にして一般廃棄物最終処分場に埋め立てています。天神川流域下水道公社では、下水汚泥と農村集落排水の汚泥を民間業者が引き取り、堆肥化したり、炭化して製品にしています。


 東部では、一般廃棄物の焼却灰は最終処分場に埋め立てています。鳥取市の秋里下水終末処理場では、下水汚泥を焼却し、焼却灰を民間業者が引き取り、軽量盛土材や製鉄保温材にしています。し尿や農村集落排水の汚泥は、因幡浄苑に集められ、民間業者が引き取り、堆肥化しています。


 焼却灰や下水汚泥の再資源化がすすんでいるため、埋め立てる焼却灰の量も減っています。さらに、再資源化をすすめていけば、最終処分場の容量を節約できます。


 また、産廃最終処分場に埋め立てる主体は燃えがら=一般廃棄物や下水汚泥などの焼却灰=であり、燃えがらがなくなれば、県内につくる理由がなくなります。