岩永議員は、子どもの貧困問題、介護福祉の充実について深沢義彦市長に一般質問しました。
岩永議員は、1985年に10・9%だった子どもの貧困率が2012年には16・3%に上がったと指摘。中学校に入るとクラブ活動が強制になるなどお金がかかるため、支給対象をクラブ活動費などにも広げるよう求めました。
尾室教育長は財政事情を考慮すると難しいと答え、国の新入児童・生徒学用品費の単価が引き上げられたと報告しました。
岩永議員は、子ども未来応援計画(子どもが夢や目標を持つ割合を高める)の策定にあたり、就学援助制度の改善計画を入れるよう求めました。尾室教育長は、就学援助は子どもの夢に資するとは思うが、学校教育の中でしっかりやりたいとのべました。
岩永議員は、今の子どもが夢のある生活をすることも大事だとして検討を求めました。
次に岩永議員は、介護福祉について「地域包括ケアシステム強化のための「改正」介護保険法は、福祉の生産性、効率性の向上、自助、互助、共助の優先が眼目であり、第7期(18年~20年)介護保険事業計画に反映させることで、行政サービスが低下することがないよう求めました。
法「改正」の内容について中島陽一福祉部長は、実績をあげた保険者に優先的に予算配分、介護医療院の創設、要介護者と障害者が同じ事業所でサービスを受ける共生型サービスの創設、現役並み所得の高齢者の利用料負担を3割に引き上げることなどだとして、法に沿って第7期事業計画に具体化させたいと答えました。2割負担になった人は、年金収入等が1人で280万円以上、2人以上で346万円以上の人で、要介護認定者10550人のうち825人(7・8%)。3割負担になる人は、年金収入等が1人で340万円以上、2人以上で463万円以上の人で、300人程度になるとしました。
岩永議員は、共生型サービスは障害者側に「障害者総合福祉法から介護保険法に統合されるのでは」という不安があり、安易に計画に反映させるべきではないとのべました。
岩永議員は、「改正」法の「地域共生社会の実現」について質問。中島福祉部長は、医療、介護、育児、障害者、生活困窮者への総合的な相談を一括して受け付ける窓口を開設したいと答えました。
深沢市長は、介護保険事業計画ですすめている在宅医療介護連携について、各分野の職種の人たちが一堂に会して議論する場をもうけたところ、「他職種の業務内容が理解できた」「顔の見える関係づくり業務の円滑な推進に資することがわかった」など、サービスの向上につながっているとのべました。
岩永議員は「医療と介護の連携といっても訪問診療、往診、24時間訪問看護ステーションも足りてない。在宅生活できる患者も介護者が仕事を減らすなどして苦労している」として、特別養護老人ホームの整備計画を求めました。
中島福祉部長は「特養は181施設、1056床があり、14年に2施設、140床を増やしている。13年7月時点の自宅待機者232人(うち要介護4、5が86人)は16年4月には115人(同56人)に減っている」とのべました。
岩永議員は、特養の入所者を要介護3以上に絞ったためだと指摘し、低所得者のためにも特養の整備計画を求めました。
さらに、地域包括支援センターが5つしかない問題で相談窓口の充実のためにも中学校区ごとに設置するよう求めました。
深沢市長は「センターは介護支援専門員、介護福祉士、保健師を配置し、相談事業やケアプラン作成などをしているが、職員が不足している。今後、18の中学校区にある地域介護支援センター(社会福祉法人等に委託)との連携を密にしたい」と答えました。
岩永議員は、住民らが開く生き生きサロン(月1、2回)に保健師や理学療法士が来て専門的指導をしてほしいと要望しました。
深沢市長は「生活支援コーディネーターが新たなレクレーションの紹介や介護や保健といった専門職員による学習会を提案している」と答えました。