県環境管理事業センターが計画している淀江産廃最終処分場は、「手続き条例」に従い事業計画に係る住民の意見書に対する見解書の縦覧(6月27日)が終わり、住民が再意見を提出してやり取りが続けられています。
センターは産廃の年間最終処分量のうち県外に持ち出している1万1千㌧(管理型品目)のおおよそ半分に当たる6000㌧を淀江産廃最終処分場で処理する計画です。
対象廃棄物は燃え殻が52%で、その他は、ばいじん、汚泥、木くず、鉱さい、廃プラスチックなどです。
燃え殻、ばいじん、汚泥、鉱さいは、精錬技術(硫酸に溶かして電気で集める)を使って銅、金、銀、白金などを回収し、その他のカラミ(鉱さい)は水砕(加圧水により急冷して粒状化)し、セメント原料にする処理法があります。
炉内で1300度以上の高温処理をするため無害化できます。廃プラ、廃ゴム、廃油は燃料として活用できます。
また、燃え殻、ばいじん、汚泥は、炉内で焼成したり、固化剤を使うことでセメント原料、建設材料、路盤材として再利用、製品化することができます。
計画地は福井水源地(飲用)より上流に位置し、水源を汚染しかねないとの指摘があります。汚染源となる最終処分場を造るよりも、企業を支援してリサイクル率を上げる方が現実的です(処分場に頼るほど造りつづけることになる)。
産廃問題を解決するには、焼却中心の処理方法を改め、リサイクルよりも産業界全体でごみを出さない、できるだけリユースできる物を造ることに重点を置く、生産方式の転換が必要です。